不動産トピックス

今週の一冊

2011.06.13 16:39

ねばり強く考える力が閉塞状況を打ち破る

突破する力
著者:猪瀬 直樹
出版:青春出版社
発行:平成23年2月2日
価格:800円(税抜)

 東日本大震災、政治の混乱、経済の停滞。現在、日本を取り巻く状況は閉塞感を極め、「誰かこの閉塞状況に風穴を開けてくれないだろうか」と多くの人が望んでいるに違いない。果たして、誰がこの状況を打開するのか。
 作家であり、東京都副知事を務める猪瀬直樹氏は本書で「人生はトーナメント戦ではなく、リーグ戦である」と記す。これは、一度負けたら終わりであるトーナメント戦とは違い、人生は一度負けても戦いが終わらないリーグ戦であるとの認識を持つ必要性があるということだ。リーグ戦を戦うためには、持久力が最も大切となる。被災者であるにも関わらず、列を成していることを驚きを持って海外メディアが報じていたが、日本人は案外、持久力、ねばり強さを持っているのかもしれない。
 すぐに現状の閉塞感を解消することは難しいだろう。しかし、持久力を発揮し、ねばり強く日本の将来について考えることで少しずつ事態を打開できるのではないだろうか。

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