不動産トピックス

今週の一冊

2010.10.25 14:35

貸家・貸地をめぐる法律と税金

困った老朽貸家・貸地問題
著者:弁護士 江口正夫/税理士 坪多晶子
出版:清文社
発行:平成22年9月17日
価格:2000円(税別)

 日本においてもグローバル化が進む中、経済や金融業界では国際基準に準じた制度への見直しが進んでいる。一方で、こと法律関係に限ってみれば、その大多数が戦前に策定されたものである。
 平成4年に新しく借地借家法が制定されたが、それ以前に成立した契約については、旧借地法・旧借家法によって生じた効果が引き続き維持されており、そのため、「老朽化した建物を取り壊したくても、テナントが立ち退いてくれない」、「一度貸した土地が戻ってこない」といった問題も多い。
 このような問題を多く取り扱ってきたプロフェッショナルである弁護士と、税理士によって執筆された本書は、これらの借地・借家問題と、その対抗策についてを専門的な知識について、しっかりと言及しながらも、わかりやすく解説している。法律と税金の基礎知識を身につけ、さらに解決策を理解し、今後の備えとするためにも、ぜひ参考にしていただきたい書籍である。

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