不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2010.08.30 13:48

大林組/日本電気/ジャスト 地震後の損傷度合いを検知するシステムを開発 導入コストは従来の10分の1
 大林組(東京都港区)、日本電気(東京都港区)とジャスト(横浜市青葉区)は共同で、地震後の建物の損傷度合いを検知する構造ヘルスモニタリングシステムを開発し、モニタリング実証試験を開始した。
 構造ヘルスモニタリングシステムとは、建物内に設置したセンサで地震によるビルの揺れ具合やひずみ等のデータを収集し、異常個所を素早く確認するシステムをいう。これにより施設の復旧にかかる時間を短縮することが可能となる。
   従来のシステムは、高感度なセンサが必要となる、システム内を全て有線でつなぐため敷設工事が必要となる等の理由から、導入コストの負担が大きかった。また、常時電力を必要とするためランニングコストの負担もあった。
 今回開発したシステムは、大林組の損傷検出・解析技術、NECの無線通信ならびに情報収集アプリケーション構築技術、ジャストのセンサ技術をあわせて共同開発したもので、鉄筋コンクリート造の建物が対象となる。安価なセンサの開発や、ネットワークを無線とし敷設工事を不要とすること等で、導入コストを従来と比べ10分の1以下に低減した。
 提供開始時期としては、平成23年9月を予定している。一般の建物だけでなく、学校や病院のような防災拠点、橋梁や道路、ライフライン、原子力施設や重要構造物などへの敷設も視野に入れている。 

エービーシーセラミックス リサイクルタイルに新製品
 建築土木資材やファッションインテリア資材の卸売、輸出入および建築工事を主な業務とするエービーシーセラミックス(東京都千代田区)、陶磁器の深みと金属質の美しい光沢感を融合したリサイクルタイル「Serie(セリエ)100」を発売した。
 最近、海外の建築業界では「グリーンビルディング」という言葉が使われ始めている。「グリーンビルディング」とは、デザイン・施工・メンテナンスにおいて一貫した環境への配慮がなされたエコテクノロジーを活用した建物のこと。環境問題がクローズアップされる今、こうした取り組みが世界各国で認知され、欧米では「グリーンビルディング」をオフィス賃借の条件とする企業や自社ビルの環境配慮を進める企業が増加している。日本でもテナント企業やマンション居住者の環境意識が高まっている。
 「Serie100」は米国グリーンビルディングカウンシルという団体の評価基準のうち、「資材・資源」分野に対応した商品である。具体的にはタイル原料や白陶器、ガラスなどが50%~95%リサイクル使用されている。
 国内の大板タイルは600mm角サイズが主流であるが、同商品は750mm角サイズとなっており、実寸は749mm×749mm×10mm。カラーバリエーションは4色揃えている。価格は税別で2万1000円/㎡。

岡村製作所 竹炭セラミックスを配合した塗料に抗菌性能を追加
 岡村製作所(横浜市西区)は、特殊粉体塗料「エコクリーンコート」の「抗菌タイプ」を8月から発売する。
 「エコクリーンコート」は竹炭セラミックスが配合された塗料で、竹炭のもつ、ホルムアルデヒドなど空気中の有害物質や臭いを吸着・分解する効果が期待できる。また、竹炭の分解作用により、塗装面が汚れにくく、付着した汚れも落ちやすいという特性がある。さらに、表面は一般塗装より硬度を高くし、キズがつきにくいマット調テクスチャーの仕上がりとなっている。
 こうした従来からの性能に加え、今回新たに抗菌性能を追加した「エコクリーンコート 抗菌タイプ」は、パネル表面に付着したさまざまな菌(大腸菌・黄色ブドウ球菌・サルモネラ菌)に対し強力な抗菌性を発揮し、塗装面を常にクリーンな状態に保つことができる。 また、この塗料は従来の粉体塗装設備に使用できるため、同社の既存パーティションのパネル仕上げやロッカー等の機能塗装としても対応できる。オフィス、病院、学校等での利用を提案している。

コクヨファニチャー 右肘のレバーだけで操作可能なチェアー
 コクヨファニチャー(大阪市東成区)は、簡単な操作で快適な座り心地を体感できるオフィスチェアー「M4(エムフォー)」を発売する。製品名は「Minimum Maximum Motivation Majority 最小限の操作で最大限の快適性。楽しく働くを、すべての人へ」というコンセプトの4つのMに由来する。
 同社の調査によると、経営者が従業員に高機能な椅子を与えても使い勝手はその機能の使い方や存在を知らないということが少なくないという。そこで「誰もが簡単に快適な着座姿勢を得る」という視点で設計が行われた。
 「M4」に必要な調整は座面高さの調整のみで、座面昇降機操作レバーが右肘に設けられている。さらに、背もたれのロッキングは同社が開発した「オートアジャストロッキング」を採用し、着座する人の体重に応じてリクライニングの強さが自動調整される。これにより座面下にかがみこんだ姿勢で椅子の調整をしなくても、簡単な操作だけで快適なセッティングを得ることが可能となる。
 発売は9月16日を予定している。

トステム 指はさみ防止構造を採用した断熱ドアを発売
 トステム(東京都江東区)は、指はさみ防止開閉構造「インナーピボットヒンジ」を採用した断熱玄関ドア「ES玄関ドア」を9月1日から発売する。
 手動ドアで起り易い事故として、ドアを閉める際に吊元側の隙間に子どもが指をはさんでしまうケースが多い。こうした事故を防ぐには、玄関ドアを支える吊金具(ヒンジ)をドアに内蔵する「インナーピボットヒンジ」構造が有用だが、従来は主にマンション等の小型の玄関で使われていた。今回同社では、強度を高めてこれを戸建住宅用に採用し、ドアを開けても吊元側に隙間ができない安全なドアを開発した。
 また、「インナーピボットヒンジ」を採用することで、これまで外部に露出していた丁番をなくし、デザイン面でもすっきりとした見た目となっている。さらに、バーハンドルを縦長にすることで、ハンドル下部を握るだけでも容易に開閉でき、背の低い子供や年配者にも配慮している。断熱性も完備されており、暖冷房の効率を高め、エアコンのエネルギー消費量やCO2排出量も低減される。
 カラーはミディアムチェリー、渋柿調、シャイングレーの3種類で、価格は税込で18万9000円~22万500円。

三菱電機 大人から子供まで使いやすいジェットタオル
 三菱電機(東京都千代田区)は、手の大きな大人から背の低い子供まで使いやすく衛生的なハンドドライヤー「ジェットタオルスリムタイプ」6機種を発売する。
 構造面では、手の大きい大人のために、手を差し込む部分を従来製品より深くするとともに、背の低い子供のために、挿入口手前の前パネル上部を低くし、横から手を入れると反応する「こどもセンサー」を備えた。また、上部を直線的なスクエアデザインにし、本体高さを670mmまで短縮したので、高さ800mmの洗面シンクの間に設置することが可能となった。シンクとジェットタオルの距離を縮めることで、水が床面にたれる量を減少できる。さらに、新開発のノズルや独自の流体制御技術により、乾燥時間はそのままで運転音の低減も実現している。
 清掃には、従来のアルコールに加え、手挿入部・ドレン水路・ドレンタンクでは次亜塩素酸ナトリウム水溶液も使用できる。排水路の構造を直接拭き掃除できるようにして清掃を容易にするとともに、汚れが取りにくい手挿入部表面のつなぎ目を減らし衛生面も向上させた。
 価格は、PTCヒーター付が19万7400円~20万7900円、PTCヒーターなしが18万6900円~19万7400円。外形寸法は幅300mm、奥行219mm、高さ670mm。発売日は9月30日を予定している。

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