不動産トピックス

今週の一冊

2010.02.22 11:06

渋沢栄一代表作の現代語訳

現代語訳 論語と算盤
著者:渋沢栄一
訳者:守谷淳
出版社:筑摩書房
発行:平成22年2月10日
価格:760円(税別)

 日本実業界の父と言われる渋沢栄一。代表的な著作「論語と算盤」は、昭和2年に出版されて以来多くのビジネスマンの愛読書となっている。同書はそのタイトルが示すように道徳を説く「論語」を活用して「算盤」、つまり商売ができないかということについて考察された一冊である。
 高度資本主義が発展した結果が現在の世界同時不況であるならば、果たして誰が最初から資本主義が望んだのか。渋沢栄一は日本に資本主義を根付かせた人物であると評されているが、今の日本を見るに渋沢の描く資本主義像とは異なっているように思えて仕方がない。
 それでは、我々はどうすればよいのか。日本社会に変革を起こすことができる権力を持っている人間ならば、明日にでもその変革を起こしていただきたい。しかし、権力をもってしても日本を変革するのは難しいようだ。だからこそ、いま我々にできることは本書を読み、ひとり一人が襟を正すしかないのではないだろうか。

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