不動産トピックス

クローズアップ ビルシステム編

2009.09.21 16:00

 ビル管理のIT化も進んだと言われる昨今だが、省エネルギー法、セキュリティなど各対策は十分に進んでいるだろうか。各種のニーズに対応するため、既に導入した各システムを個別に見直す機会もあるだろう。そこで、今回は導入が比較的簡便で既存システムに相乗効果を与えるシステムを紹介する。

 近計システム LAN接続のみでエネルギー管理システムを構築 パソコンからリアルタイムで消費量を解析可能
 「省エネルギー法への対応として電力消費量を『見える化』する、などと言われますが、ただ見るだけでは意味がありません。ユーザーがその時点の電力消費量を日頃からチェックするとともに、問題点をみつけることを身につける必要があります。簡易にそうしたことを行えるよう、開発したのが当社の『デマンドモニタ』です」
 同社の提案するエネルギー管理システムは、導入から運用までが簡易である事が特長だ。設置にあたっては電力量計に接続するだけでパルスを検出、エネルギー管理を始めることができる。そして「デマンドモニタ」自体がWEBサーバとしての機能を持っているため、既存のLANに接続することで、ネットワーク上のパソコンから電力の使用状況を確認することができる。
 月々の電気料金は1年間のうち最大需用電力によって決まりますので、電力の使いすぎを防止するには需要のピークを予想し、管理する必要があります。省エネルギーの観点では、このようなピーク時の管理のみならず、日々の消費量をチェックすることでオフピークの省電力化も行う必要があります」
 このような分析に当たっては、ブラウザ上で日負荷や月別の日量を表示できるほか、装置内部に保存したデータをダウンロードして分析を行うことも可能。また、ネットワーク経由で複数の「デマンドモニタ」を一括管理する事にも対応している。

HA1 センサーと各種電機機器を連動 自動的に室内環境を適正化
 「ネットワーク対応の電機機器が発売されるようになってきましたが、当社の『ASABi』は従来の製品とIPネットワークを連動させるために開発したシステムです。外部機器やセンサーと本商品を接続することで、簡易かつ安価にユビキタスネットワークを構築することができます」
 気象情報やセンサーからの室内情報をもとに、同製品の内部で環境負荷や快適性といったパラメーターを計算、接続された機器をコントロールすることができる。例えば、外気温や湿度が一定値を超えた場合はエアコンを自動的に操作する、といった形だ。同様に、振動センサーや人感センサーを接続すれば自動的な防犯システムや防災システムを構築することも可能となる。
 「本商品と同様に室内環境を操作するホームサーバーのようなシステムもありますが本商品はCPUではなくASIC(半導体)を利用したシステムのため、安定性に優れトラブルが少ないのが特長です」
 特に昨今では、住宅のエネルギーコストを低減するスマートグリッド化に向けた需要がましているという同商品だが、一台で複数の機器を操作できるメリットは大きく、特に複数の機器を操作できるメリットは大きく、特に複数の機器を管理しなければならないオフィスビルなどでの需要にも対応するだろう。

エア・ブラウン タイムラグ少なく複数拠点の遠隔監視に好適 高度な動画圧縮技術による映像監視システム
 「オフィスビルをはじめ、ネットワークを利用して複数の拠点を監視するセキュリティシステムの導入は進んでいますが、その場合、高い解像度を得ようとすると当然ながら容量が大きく、またタイムラグが発生してしまいました。当社の開発したネットワーク監視システム『スーパーガード』では、独自の画像圧縮技術を採用してこの点を解決しています」
 同社の開発した圧縮技術SMICTでは、動画の変化している部分だけを記録していくため、その他の圧縮方式に比べファイル容量を格段に小さくすることを可能にした。このため、高解像度を保ちながらも高速で情報を転送できるだけではなく、多チャンネルの映像監視や、小容量での長期間録画を行うことができる。
 また、拡張性の高さも「スーパーガード」の特長だ。インターネットを経由して遠隔地を監視するのみならず、アラームをはじめ各種スイッチのオン・オフ、音声の送受信など、監視と連動して必要となる通報や音声対応などが可能になる。
 「既に監視システムを導入されている方ほど驚かれるのがこの点で、既存の防犯システムを利用しながら、記録方式として同製品を導入するケースもあります。動画の容量を格段に小さくしたことで、ほぼタイムラグなしにカメラをコントロールすることが可能になったため、遠隔地の施設でのトラブルにも即時対応でき、複数拠点を同時に管理するケースにも向いています」

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