不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2009.07.13 13:54

リバースジャパン 室内環境浄化に有効なリバース工法 酵素由来の成分が有害物質を吸着
 7月4日に東京ビッグサイト(東京都江東区)にて開催された「リバースジャパン一周年記念講演会」では、新潟大学大学院自然科学研究科・教授の赤林伸一氏他により、リバースジャパン(新潟県新潟市)が開発・販売している(リバース工法」についての研究成果の講演がなされた。
 現在、リバース工法は北陸を中心に口コミで広がっているが、今回の講演会には多数が来場し、関東でも関心を集めている模様だ。
 リバース工法は発酵型微生物を培養して作る酵素を壁などの下地材や接着剤等への混入、直接塗付等で室内に施工し、酵素の持つ抗酸化力により室内の空気環境を改善する。
 また、酵素によるマイナス空気イオン効果で施工部と室内全体が帯電しにくい環境となるため、ホコリ等が付着しにくくなり、害虫などの発生が抑えられ、衛生的な環境を維持しながら清掃コストも抑えられる。  講演会において発表された赤林教授の実験では、チャンバー内に同工法を施した建材を入れ、ホルムアルデヒドと揮発性有機化合物を供給して時間ごとの濃度を測定した。
 実験結果では、木材に含まれる天然物質を除いて、入れていない場合と比較して有害物質が顕著に減少しておりリバース候補の溶液がこれらを吸着している可能性が示された。
 施工事例については、販売代理を行うアルコバレーノ(東京都渋谷区)のオフィスがリバース工法で施工されたショールームになっており、内覧が可能となっている。

パナソニック 業務放送に必要な3つの基本機能を1台に集約 緊急時にワンタッチで緊急放送/規模などに応じシステムの拡充が可能
 パナソニック株式会社システムソリューションズ社(横浜市港北区)は、業務放送に必要な基本性能を集約した業務放送システム「WL-K600」を7月25日に発売する。
 同製品は、緊急時には簡単な操作で状況やメッセージを伝える緊急放送機能を装備するとともに、様々な放送規模や音源、エリア設定などに対して柔軟なシステム拡張が可能である。
 同製品は運用支援ソフトを活用する事で「何を(音源)」「いつ(プログラムコントローラー)」「どこへ(制御部)」放送するか、パソコンによるシステムの一元管理が可能となっている。さらに音量調節やチェックは本体側の操作パネルで行うことができ、使いやすい設計となっている。
 緊急放送時には、本体の緊急放送スイッチで状況・メッセージを放送できる緊急放送機能を備えている。緊急地震速報にも対応しており、地震放送メッセージを手動または自動で放送できるとともに外部センサーなどとの連動による自動放送も可能である。
 放送規模は最小10局の自動放送システムから、最大で放送エリアの選択スイッチを240局、スピーカーを接続する端子の増設を330回線まで拡張することが可能だ。
 同製品は、公園などの自動案内放送から、サービス向上のために業務放送を流す商業施設まで、様々な用途での利用が可能である。

東和メックス 屋外対応のハイブリッドデジタルサイネージ 液晶画面とLED、音声で情報を発信
 レジスターやLED表示機で大きなシェアを持つ東和メックス(東京都文京区)が発表したハイブリッドデジタルサイネージ「BRID」が反響を呼んでいる。
 「BRIDは当社がLED表示機で培った20余年の屋外パッケージ技術を投入し、屋外対応を想定して開発したデジタルサイネージです。日中でも視認性の高く屋外での実績のある15インチの高輝度液晶を採用、さらにLED表示機を搭載することで遠方からのアイキャッチ効果を高めます」(国内事業本部NX事業部DSグループ 係長 石川 直樹氏)
 操作が簡便なことも同製品の特徴だ。液晶部については静止画を保存したメモリーカードを差し込むだけで自動再生、LED部についてはリモコンで文字情報を入力、シーンに応じて再生できる。また、動画や音声も販売店へのオーダー等で対応できる。
 オプションとして専用スタンド、壁面べた付け金具、壁面袖付け金具があり、今後、携帯電話での情報提供ができるFelicaリーダライターもラインアップの予定。
 「発表直後から既存の販売網を通じて多数の受注があり、生産が追い付かない状態です。価格を比較的廉価に設定したこともあり、従来の看板に代わる媒体としての潜在需要を拾った結果だと思います。今後、さらに屋外看板の可能性を広げていきたいと考えています」(石川氏)

日本ビクター ノウハウ投入したセキュリティカメラ ニーズ・シーンにより選べる32モデル
 日本ビクター(横浜市神奈川区)は半世紀にわたりセキュリティカメラ市場で培ってきた技術とノウハウを投入し、新ラインアップ「ValueJシリーズ」全32モデルを発表。11月26日より順次発売する。
 昨今の安心・安全への意識の高まりの中で、世界的に伸張していくセキュリティカメラ市場において、同社では安定かつ安価なローカルシステムを比較的容易に構築できるアナログのセキュリティカメラの原点に立ち返り、次世代に渡り長く使用できる事と環境負荷の低減に配慮して新シリーズを企画・発売した。
 新シリーズは導入目的や設置環境に合わせた32モデルがラインアップされている。①CSレンズマウント型②レンズ一体型③レンズ一体型(屋外)④ドーム型⑤耐衝撃ドーム型(屋外)の5種類のカメラタイプに、それぞれ3段階のグレードに加えダミーカメラをラインアップ。3種類の搭載レンズ、3種類の電源供給方式に対応している。
 設計については設置性と運用性の向上を図り、電源投入前に基本設定が可能な「ディップスイッチ」を搭載、またカメラの延長可能距離を800mに設定するなどしている。また、環境負荷の少ないパーツを使用し、天然由来の梱包材を使用するなど、環境への配慮も行っている。
 生産開発に当たっては全世界共通のモジュール設計によるパーツの共通化により生産コストを大幅に削減し、価格以上のクオリティを実現。また、全機種の消費電力を35Wに抑える事で運用コストも低減する。

フジテック 環境・省エネルギーに対応できる幅広いラインアップ 改正建築基準対応のエレベーター
 フジテック(滋賀県彦根市)は今年9月28日に施工される改正建築基準法に対応するとともに、環境や省エネルギーに対応し、エレベータ「エクセシオール」の新シリーズを7月10日より販売開始する。
 新「エクセシオール」では業界初となる「LEDガラスクロス天井」「ドアエッジセンサー」のオプションのほか標準仕様として「従来比約7倍の除菌効果」といった特徴を備えている。
 今回、業界初のLEDガラスクロス天井を採用したことで長寿命化と省エネルギー化を実現、蛍光灯と比べ消費電力を約40%削減する事が可能。天井照明のダウンライトにもLED光源を採用する事で60W白熱灯と同等の明るさを保ちながらも約20倍の寿命、3/1の消費電力と、環境性能・省エネルギー化を実現した。
 これまで標準型の「エクセシオール」は定員15人乗り、積載1000kgを適用範囲としてきたが、オーダー型を加えて適用範囲を拡大し、定員30人乗り、積載2000kgまでの大型化に対応している。販売価格についてはしようによるが従来と同程度としながらも「エクセシオール」の機能とデザインを備え、初年度の販売目標を3000台としている。

NTTファシリティーズ 高機能ビルマネジメントサービスを全国展開 大規模ビルなどターゲットに組織を新設
 NTTファシリティーズ(東京都港区)は、FMサービスと保守サービスを融合したサービスについて、社長直轄の組織として「高機能ビルマネジメント本部」を新設、7月1日より提案・営業活動を全国的に展開する。
 これは、情報通信技術の発展に伴ってデータセンター、金融機関、大規模オフィスビルなど、基幹システム等の停止が許されない高機能ビルが増加したことを受け、より信頼性の高いビル維持管理のサービス提供するもの。
 同社の新部署開設は、こうした高機能ビルを対象に、管理品質の維持向上とコストダウンの両立を目的としている。
 すでに同社ではNTTグループ各社の膨大な数の建物、電源・空調設備を長年にわたって、企画・設計から維持管理まで一貫して担当しており、これらのノウハウを活用し、多種多様な顧客ニーズに応える高水準のビルマネジメントサービスを提供可能とのこと。
 高機能ビルにおける顧客ニーズは提供する事業自体の「ノンダウン・ノンストップ」化などサービス品質確保に加え、事業継続計画(BCP)の問題、ビルや設備、システムのライフサイクルコストの最適化、省エネや二酸化炭素削減、それに合わせた中長期的な観点からのビル自体の資産価値向上など多岐にわたる。
 これらの課題に対してワンストップサービスにより、今後、同社の総合力を生かしたビルのフルサポートマネジメントを提供していくとのことだ。

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