不動産トピックス

商業ビル最前線

2008.05.12 10:06

<跡地活用>東京都競馬 大井競馬場駐車場に商業施設開発
 東京都競馬(東京都中央区)はこれまで大井競馬第四駐車場の有効活用策を検討してきたが、この度同地に商業施設開発を行うことを決定し、これを発表した。
 大井競馬場は東京都品川区勝島一丁目に位置する。同地は倉庫やマンションが混在しているが、年々居住者が増加しているエリアである。また、平成21年4月以降には、同計画地の隣接地に公務員宿舎が建設される予定もある。
 東京都競馬は新たな施設が賑わいのある街づくりに貢献すること、地域住民の生活利便性の向上に資すること、大井競馬場の駐車場機能を補完できること、そして競馬場事業の財政基盤の充実に貢献できることなどを基本的要件として検討した結果、「商業施設」建設が適当であるとの判断に至ったとしている。
 同計画の敷地面積は約1万1400㎡。地上6階建て、延床面積にして約6万㎡の施設を作り、ホームセンター、食品スーパー、専門店、フードコート、事務室、駐車場、駐輪場等を設ける。総投資額は約40億円にのぼる見込み。
 同開発地は東京モノレール「大井競馬場前」前駅から徒歩2分、京浜急行「立会島」駅から徒歩10分、加えてJR「目黒」駅、「品川」駅からも都営バスが往復しており、交通アクセスに優れている。
 テナント目標売上は年間で100億円、来場者目標数は年間で300万人としている。オープン予定は平成21年秋以降。
 大井競馬場第四駐車場用地の一部と隣接する国家公務員勝島住宅用地との土地交換は5月末を予定しており、今回の商業施設は土地交換後の用地に建設する計画である。

三菱地所 大手町カフェの家具・資材をリユース 家具はオークションに出品
 三菱地所(東京都千代田区)は、大手町ビル1階にあるサステナビリティカフェ「大手町カフェ」を4月25日に閉店したが、大手町・丸の内・有楽町エリアの環境共生のまちづくり支援を行う「エコッツェリア協会」に委託し同店の家具類や壁、床材等をリユース、リサイクルすることを発表した。
 家具等のリユース可能なものはウインローダーが運営するオークションサイト「エコオク」に出品するほか、棚の板材や大理石などの資材は美大生やアーティストにより新たな作品として蘇らせる。
 「大手町カフェ」は旧丸ビルの大理石製の壁をバーカウンターとしてリユースするなど環境をテーマに設置されていたが、閉店後も資源の更なる循環利用が実施される。

広島市/三井不動産/ほか 広島駅ヤード跡地にスポーツをテーマにした新拠点 球場と相乗効果生む集客施設事業 三井不らのコンソーシアムに決定
 JR「広島」駅ヤード跡地で開発中の新広島市民球場周辺の集客施設整備事業について、広島市が事業者コンペを行った。選考の結果、最優秀案として三井不動産(東京都中央区)が代表者で、他コナミスポーツ&ライフ(東京都港区)、ラウンドワン(堺市堺区)から構成されるコンソーシアムに決定した。
 今回のプロポーザルは新球場西側のA地区とB地区の用地を自ら購入し、集客施設党の整備・運営を行う開発事業者の選考をするものである。
 ヤード跡地はJR「広島」駅から南東方向へ約800mに位置する約11.6haの土地である。平成10年3月に広島市の依頼を受けた広島市土地開発公社が、日本国有鉄道清算事業団から当該地を取得した経緯がある。
 平成16年のプロ野球再編成議論により地元には「カープが広島からなくなるのでは」という危機感が高まり、「新球場建設促進会議」が設置され平成17年3月には新球場建設の方向性がとりまとめられた。建設場所はヤード跡地に決定し、同時にプロ野球が開催されない日も賑わいを創出する機能を整備することが取りまとめられた。その結果、新球場や周辺道路を除いたヤード跡地の未利用地に集客施設を整備する方針となった。
 今回、三井不動産をはじめとするコンソーシアムが取得した土地は、A地区とB地区をあわせて4万3998㎡。
 A地区は観客を迎え交流を育む”ライフスタイルセンター”を設置。大型スポーツストアと飲食・物販・サービス店舗、コミュニティホテル、交通利便性の高い賃貸住宅「ボールパーク・アパートメンツ」で構成する。B地区は様々なスポーツ・レジャーを満喫できる”スポーツ&エンタテイメント”をコンセプトに大型スポーツクラブと複合エンタテイメント施設、分譲住宅の「ボールパーク・レジデンス」で構成する。
 大型集客施設が新球場と一体化することにより、一年を通した広域集客が可能となる。同コンソーシアムは集客施設で年間約540万人、新球場で年間約140万人、合計約680万人の年間集客を見込んでいる。
 概算事業費は約160億円。TMK(特定目的会社)で土地を取得し、事業会社のプロデュースで事業化する。施設竣工後は適宜施設を売却し事業費を回収していくが、タウンマネジメントを実施して事業の継続性を確保するとしている。同事業は平成22年3月までに完成する予定である。

東急ハンズ 平成23年春開業の新博多駅ビルに準核店舗として8フロア出店が決定 九州エリア初出店
 東急ハンズ(東京都渋谷区)は九州旅客鉄道が平成23年春に開業を予定している「新博多駅ビル(仮称)」内に、「東急ハンズ 博多店(仮称)」を直営出店すると発表した。
 博多手は、東急ハンズにとって九州エリア初出店店舗となる。全国展開ではフランチャイズ2店をふくめ、20店舗目。
 同ビル計画地は、博多駅中央街1番1号に位置する。約2万2000㎡の敷地内に地上10階地下3階建て、延床面積にして約20万㎡の複合商業施設となる予定。平成23年春の開業を予定しており、東急ハンズは同駅ビルの福岡交通センター側の1階から6階までに売り場面積約5000㎡程度で出店する。地下1階から地上8階までの約4万㎡の売り場面積に出展する阪急百貨店に次ぐ準核店舗となる。
 営業時間、従業員数、取扱いアイテム数は現段階で未定。
 東急ハンズ側は九州エリアへの初出店を成長戦略の一環と位置づけると同時に、同エリアの顧客の期待に応える店づくりを目指していくとしている。

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