不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2008.04.07 11:05

ヤンマーエネルギーシステム APF2・14達成のGHP 年間CO2削減量は杉の木3900本分
 ヤンマーエネルギーシステム(大阪市北区)は、通年エネルギー消費効率(A-PF)2・14を達成したガスヒートポンプエアコン「H1シリーズ」の10馬力から30馬力まで、全25機種を今月1日より発売した。
 同シリーズは、「環境性と省エネ性」、「設置性と利便性」の向上を追及し、機器の構造をゼロから見直した新規設計となっている。
 「環境性と省エネ性」のテーマでは高A-PFを追求し、同社の試算によると、30馬力×10台の物件で電気式ヒートポンプエアコンと比較した場合、同製品は年間CO2排出量で約55t削減できる計算になる。これは杉の木を3900本植樹したのと同じCO2吸収効果がある。その植林面積は東京ドーム1・2個分にもなる。
 「設置性と利便性」のテーマではコンパクト化を図り、特に主要機種である20馬力・30馬力タイプについては、これまで同社が販売してきた「Gシリーズ」と比較して、それぞれ15%と30%の設置面積低減に成功している。
 また、従来1万時間ごとのエンジンオイルの交換間隔を、1万時間目にオイルを補充するだけで2万時間まで延長させ、オイルの使用量を削減した。これによりエンジンオイル交換などのメンテナンス作業を軽減することができる。
 製品のラインアップは、ビル用マルチタイプが標準機とリニューアル機、発電機搭載のハイパワーマルチとハイパワーリニューアル機の4種類。パッケージタイプは標準機とハイパワーマルチの2種類となっている。

松下電工 既存ネットワーク対応の入退室管理システム 今年秋にもシリーズ商品を発売
 松下電工(大阪府門真市)は、オフィスビルや工場などにおいて既存ネットワークの活用や運用後の追加・変更が容易な入退室管理システム「統合型セキュリティシステムeXSG」を今月21日に発売する。
 このシステムはイントラネットなど既存ネットワークを活用できるシステム構成で、新たな配線工事を抑えて工期短縮、コスト抑制につなげることができる。また、複数の点在する拠点のセキュリティレベルを一定に保つには、各地の管理者の育成や運用のアセスメントなど、管理に多大な労力を要するが、同システムは全拠点のID管理を本社から一括で行うことができるので、全社で均一なセキュリティレベルの維持管理が少人数で可能になる。
ID認証は「SuicA-」や「FeliCA-」などさまざまな非接触ICカードに対応し、指紋や虹彩といった生態認証にも対応する。また、「おサイフケータイ」や「カイスマート」を利用した携帯電話による入退室管理も可能である。
 同社ではこのシステムに加え、点在する小規模テナントオフィス向けの多拠点管理システム「統合型セキュリティシステムeX-SGlight」を9月に、ポケットに入れたりストラップで下げたままなど、手ぶらの状態で最大3m離れた場所からID認証して入退室を可能とする端末「アクティブタグ」を11月に発売してラインアップの充実を図る。

オプテックス 内外一括監視の自動ドア用センサー 高い安全性により同社最上位機種に
 オプテックス(滋賀県大津市)はシンクロドアウェイ機能を有した自動ドア用センサー「プロセーフ」の新シリーズとして、無目取り付けタイプの「OA-230V」と天井取り付けタイプの「OA-730V/731V」を先月17日から販売開始した。価格はオープン価格である。
 シンクロドアウェイ機能とは、内外センサーが通信し連動することにより、通常片側ずつ機能しているドア走行部付近のエリアを一括監視するものである。このシンクロドアウェイ機能の搭載で、通行者のゆっくりとした通過や、ドア走行部での立ち止まりに対して高い安全性を実現する。また、大型ドアの増加にあわせてビルエントランス等での高開口ドアへの設置を想定し、無目取付けタイプの「OA-230V」は3・5mの高さまで対応でき、天井取付けタイプの「OA-730V」は2m〜4m、「OA-731V」は4m〜5mまで対応できるとともに、大開口にも対応した広エリアを実現している。
 同製品は性能や安全性の観点から、同社の最上位機種に位置づけられ、特に安全性が求められる病院や、老人ホームなど公共性の高い建物はもちろん、事務所・店舗への自動ドア起動センサーとしても展開していく。初年度の販売 目標は1700台となっている。

クリヤマ 紫外線を吸収・発光する蓄光式誘導灯 電源不要でランニングコスト削減に効果発揮
 クリヤマ(大阪市淀川区)は、高輝度蓄光式誘導標識「ストックライト」のステッカータイプを販売している。
 環境対策が各方面で進む中、ビル内の各所に設置された誘導灯においても、省エネ性やCO2の削減が求められている。同製品は貼るだけで紫外線を吸収・発光し暗闇での安全な誘導を実現する。従来使用されている誘導灯とは異なり電源を必要としないので、CO2の削減や省エネに効果を発揮し、また設置後もランニングコストを必要としない消防用設備である。
 一般的に避難口などに設置されている、表示面の縦寸法100㎜以上のC級誘導灯は、1台あたりの年間電力使用量約130kWで電気代が3000円となっている。対して同製品は電源を必要とせず、電力使用量・電気代はゼロ。本体コストもC級誘導灯が1台2万5000円(別途工事代が必要)程度と比較して、同製品は120㎜×360㎜のサイズで1万円となっている。
製品はダイオキシンを発生させないPETフィルム製で、アメリカの厳しい燃焼テスト(A-STM規格)に合格している。同社は1000億を超える市場を見込んでおり、同製品の提案を進めていく予定である。

エスケー化研 火災時30倍に発泡する内外装用の耐火被覆材 通常時は数ミリ程度で建物の美観を損なわず
 エスケー化研(大阪府茨木市)は、わずか数ミリで優れた耐火性能を発揮する耐火被覆材「SKタイカコート」を販売している。
 同製品は、通常時は一般塗装仕上と同じ外観だが、火災時に炎の熱で20〜30倍に発泡して断熱層を形成し、構造物の崩壊を防ぐ。従来は数十ミリの厚みが必要であったが、同製品は数ミリでの厚みで仕上げることが可能になったため、鉄骨のデザインや美観を損なわず複雑なディテールに対応することもできる。
 塗膜の構成は「下塗り(さび止め層)」、「主材(発泡耐火層)」、「上塗り(仕上層)」となっている。屋外で使用する場合にはこれらに加えて中塗りが必要となる。火災が発生すると、主材が250℃前後で発泡を開始して鉄骨の温度上昇を抑制する。
 従来の対価被覆材に見られがちな剥離・落下の心配はなく、鉄骨加工工場や現場ヤードでのプレコート工法が可能になるため、高所作業の軽減、養生の簡素化、工期の短縮につながる。
 また、リニューアル・増改築に伴って耐火被覆が要求される部位に柔軟に対応し、ペイントと同様の感覚で使用できるので任意の色に仕上ることも可能である。

ABC商会 オリジナル注文可能な光幕 天井デザイナーの思うままの天井空間を演出
 ABC商会(東京都千代田区)は、オリジナルのデザイン柄ができる光幕天井システム「アートシェードグラフィー」を販売している。
 同社ではこれまで店舗やオフィスなどで、繊細でソフトな天井を演出するガラスクロス製の光幕天井システム「アートシェード」シリーズを販売してきた。今回販売を開始した「アートシェードグラフィー」はパターン模様、イラスト、写真など、デザイナーの思うままのグラフィックデザインを天井前面にプリントすることができ、今までにない大胆な空間演出を可能にする。
オリジナルデザインの製品ができる流れとしては、まず原稿や写真データを同社に提出し、作成されたイメージを確認する。そして同社で加工されたデータを確認し、問題がなければイメージがプリントされたシェードが納品される。また、デザイン柄は同社からの提案も可能で、汎用デザインソフトなどを使ったデザイン柄を提出すれば、そのままのデザインをプリントすることもできる。
「アートシェードグラフィー」の1枚のガラスクロスのサイズは1285㎜×1285㎜、全光透過率は48%である。材工設計価格は1あたり17万円となっている。

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