不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2008.03.24 11:56

アンデス電気 高活性の酸化チタン光触媒コート剤 ホタテの貝殻を再利用した除菌・抗菌剤も販売予定
 アンデス電気(青森県八戸市)は、室内塗布用の光触媒コート剤「Σ(シグマ)クリーン」の販売を開始する。
同社はこれまで、光触媒の技術を活用して空気清浄機の販売を展開してきており、東海道新幹線最新型車輌の喫煙ルームに設置されるなどの実績を持つ。
通常、光触媒分散液の合成には500℃以上の高温での処理が必要となり、処理施設などの導入コストが高くなり、結果的に製品が高価になってしまう原因となっていた。
 同社は今回約7年の開発期間を経て、100℃以下の低温で金属酸化物の分散液を原料溶液から合成できる技術を開発し、高活性な酸化チタン光触媒の分散液の製造に成功した。
 同製品は室内の蛍光灯や壁・窓ガラスに均一に、1㎡当たり約60g塗布する。塗膜は約4時間で完全に乾燥状態となる。その後は太陽光や蛍光灯の紫外線と光触媒が反応して、細菌・ウィルスや窒素酸化物を酸化分解・無害化する。
 製品はナノ微粒子を有しており、1g当たり約200㎡の広い表面積で脱臭、除菌・抗菌に作用する。また、現場の状況にあわせて原料溶液の濃度を調節することで、無駄のない施工が可能になる。有効期間は、塗布する現場の衛生状況によって異なるものの、半年から1年ほどは効果が持続する。
 「Σクリーン」は、オフィス・商業ビルなどの業務用だけではなく、家庭用としても広く販売される予定だ。価格の目安は100g当たり1000円となっている。
 同社では、青森県の特産であるホタテの貝殻に多く含まれる酸化カルシウムを利用した、除菌・抗菌剤の販売を来月に予定している。代表取締役社長の安田昭夫氏は「使用者の安全・安心を念頭に置きながら、今後も商品開発を進めていきたい」と語る。

ノザワ 吸水防止効果に富んだ外壁・間仕切壁用のパネル 現場施工を行う場合に比べコスト7割カットが可能に
 ノザワ(神戸市中央区)は、押出成形セメント板「アスロック」に仕上げを施さない素地仕上げのパネル「アスロックナチュリアル」の新製品として、「アスロックナチュリアル+(プラス)」を来月より発売する。
 同社は昭和43年に「アスロック」の製造・販売を開始し、外壁・間仕切壁として中高層ビル建築を中心に公共施設、集合住宅、工場などに採用実績を伸ばし、厚物押出成形セメント板業界のトップシェアを堅持している。そして平成16年に「アスロックナチュリアル」としてリニューアル発売し、現在までに65万㎡という販売実績を持つ。
 「アスロックナチュリアル+」は、製品の持つ自然な素材感をより美しい状態で長期間維持したいという設計者の要望にこたえ、表面に吸水を防止するシラン系化合物(浸透性吸水防止材)を工場加工により浸透させたパネルである。この吸水防止材には環境に配慮した水性タイプが使用されている。
 管理された環境で加工処理をするため現場塗布加工と比較して、コストを7割程度カットすることができる。そしてこの吸水防止効果が自然発生するエフロレッセンス(白華現象)を軽減させ、製品本来の素地感が長期間続く。
 同製品の1㎡当たりの設計価格は、基材材料8700円、吸水防止処理1600円の、合計1万300円となっている。同社では今年度2万5000㎡を販売目標としている。

川重冷熱工業 高い運転効率とともにNOx排出量3分の2に低減 吸収式グリーン制度認定の吸収冷温水機
 川重冷熱工業(滋賀県草津市)は、「吸収式グリーン制度(05基準)」によりグリーン機種に選定された吸収冷温水機「シグマエース1・43」シリーズ15機種を発売する。
「吸収式グリーン制度(05基準)」とは、東京ガス(東京都港区)、大阪ガス(大阪市中央区)、東邦ガス(名古屋市熱田区)の3社が、吸収冷温水機の中で環境負荷低減に優れた機能を有する機種を推進する制度である。従来の 「吸収式グリーン制度」より、さらに厳しい条件を加えたもので、同シリーズはエネルギー環境負荷低減機・高期間効率機として選定を受けた。
 同社はこれまで、優れた省エネルギー性を持つ「シグマエース1・4」シリーズを販売し、オフィス・商業ビル、学校、病院など、幅広く採用されてきた。
 今回の「シグマエース1・43」シリーズはこの「シグマエース1・4」をベースに製品化されたもので、定格運転時の効率を向上するとともに、独自の技術により部分負荷運転時の効率も上げ、COP(エネルギー消費効率)1・43を達成している。また、「シグマエース1・43」シリーズは、光化学スモッグや酸性雨を引き起こすNOx(窒素酸化物)の排出量を、従来機と比較して3分の2まで減らす超低NOxバーナをシリーズ全機種で標準装備している。
 冷水圧力損失は「シグマエース1・4」シリーズと比べ、約50%以下に低減した。これにより、冷水ポンプの消費電力を抑えることができ、省エネルギーに効果を発揮する。また、製品と同社サービスセンターは電話回線で接続し、故障時の早急な対応が可能である。

TOTO 建築空間との調和を図るトイレ空間 建築の専門家集団とのコラボレーションで誕生
TOTO(北九州市小倉北区)は、新たなパブリックレストルーム空間「RESTROOMITEM01」の販売を来月から開始する。
 今回の開発にあたっては、建築の専門家16人で構成される「建築戦略研究会」からのアドバイスを受けながら、平成16年から4年の年月をかけて進められてきた。その中で、建築空間とトイレ空間の調和や統一性を求める設計者の声は多く、同社はこの要望にこたえるべく、配管・配線を内部に設置し、コンパクトなデザインの同製品を開発した。
 コンセプトは「統一・調和」、「ユニバーサルデザイン」、「エコ」の3つ。衛生陶器のエッジ部分はR形状に統一され、水栓金具などの金属を使用する部分については、配管部分はクロムメッキ仕上げ、紙巻器やリモコン類などは汚れの目立ちにくいアルミ調に統一し、建築空間との調和が図られている。
 ユニバーサルデザインの面では、特に配慮が求められる「多目的トイレ」のカウンターの高さをすべて750㎜に統一し、すっきりとした印象を受けるだけではなく、利用者の使い勝手に配慮した高さとなっている。
 また、小便器は「マイクロ波センサー」搭載、大便器は人体感知機能を活用し、着座時間によって大小の切り替えを自動で行う。これにより節水に大きな効果を発揮する。
 各アイテムの価格は、大便器は44万3600円から59万6600円、小便器は24万3800円、洗面器は17万3700円から74万6000円、多目的トイレパックは188万円から307万円となっている。

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