不動産トピックス

今週の一冊

2007.10.15 17:34

金取法に基づく内部統制報告制度に向け

図解雑学 内部統制
著者:浜辺陽一郎
発行:平成19年11月5日
単価:1500円(税別)
出版:ナツメ社

 平成20年4月1日から、金融商品取引法に基づく内部統制報告制度が施行される。しかし、近年よく耳にするようになった「内部統制」という言葉が一人歩きしている感覚は否めない。
 そもそも「内部統制」の定義とは何だろうか。
 本書は、第一章で現在注目される言葉の定義と注目され始めた理由や、内部統制の枠組みなどを説明。また浸透しきっているとは言えない。コンプライアンスやコーポレート・ガバナンスといった用語の解説に始まる。
 これらは、企業活動にはつきものの、リスクの評価、回避や低減のために必要であるとされ、様々な観点から分析がなされている。しかし、内容が概念的なものであるために、一般的な抽象論で終わってしまう解説書も少なくない。
その点、本書ではテーマごとに本文とイラストを見開きで構成。注意すべき点や、作成の必要性が迫っている報告書の内容についても細かく掲載されている。
内部統制の構築にかかるコストは、安定した組織を構築するために必要な経費である、という観念は、一般的にまだ薄いとされる。この本を読むことで、新法下での経営だけではなく、企業の健全性を高める重要性を学ぶことが可能となるだろう。

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