不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2007.10.01 17:05

NEC フロアレイアウトの変更に柔軟に対応 「無線温湿度センサーシステム」発売
 NEC(東京都港区)は、ビルオートメーション用データ通信プロトコルであるBACnet/IPに対応した「無線温湿度センサーシステム」を先月12日より販売している。
 同商品は、7㎝×7㎝×3・5㎝の小型の無線温湿度センサーをオフィスや商業施設の壁・パーテーションなどに取り付け、各センサーが計測した室温・湿度を無線でアンテナ部に送信し、空調管理などのビルオートメーションシステムと連携するものである。
 従来品は、ビルオートメーションシステムとの間を有線で接続するため、フロアレイアウトの変更などに伴うセンサーの移動・増設のたびに配線工事を行う必要があり、手間やコストがかかるといった課題があった。同商品は配線等の制約がなくどこにでも取り付けられるため、オフィスなどのレイアウト変更に柔軟に対応する。
 また、ISO標準規格であるBACnet/IPを採用しているため、他メーカーの空調管理・計測システムとも連携が可能となっている。
価格は温湿度センサー5台、アンテナ部1台、BACnetゲートウェイ1台の標準装備で90万円。フロアの規模によって価格は変動するが、センサー1台で最大半径70mの広範囲をカバーできる。同社は今後3年間で60億円の売り上げを見込んでいる。
 第一国内SI推進本部建設ソリューション推進部の折本氏は「この商品はフロア内の温度・湿度を局所的に感知するものなので、空調コストの無駄を省くだけでなく、環境対策に貢献します。将来的には携帯電話からの操作が可能になるようなサービスを目指しています」と語る。

住友電気工業 PLC技術を応用した高速通信システム建設 ホテルや病院などに導入目標は5年間で100億円
 住友電気工業(大阪市中央区)では、PLC技術を応用した、同軸用高速モデム「ACLC」の販売を開始した。
 PLCとは高速電力線通信のことで、一般の家庭やビルなどにある電力線を通信線として使用する技術のことである。コンセントのある部屋であれば、有線・無線LANを導入することなく、インターネットなどへの接続が可能になる。
同社では昨年よりビル専用のPLCモデムを販売していたが、今年の4月からはPLC技術を使ったビデオオンデマンドシステムも開発し、ホテルなどへ導入されてきた。
 今回開発された「ACLC」は、このPLC技術を応用して、既設のテレビ共聴用同軸ケーブルを用いた高速通信モデムであり、最大で200Mpsの通信速度を可能にした。親機であるヘッドエンド「CAU2510」と子機である「CPECTE1510」から構成されるシステムである。
 ホテル、学校、病院、集合住宅などには通常、テレビ共聴用同軸ケーブルが張り巡らされており、これを利用することで高速通信ができる。具体的には、ヘッドエンドを構内のテレビ共聴用同軸ケーブルの途中に設置し、各部屋のテレビ端子に子機のCPEを設置するだけである。
 同社のPLC推進部の徳丸部長は「オープン価格とさせていただきますが、目安としてはヘッドエンドが9万円、子機が2万5000円程度です。家庭用ではなく、100〜500台程度を導入するケースに適していると考えます」と語る。
 同社の計画では、今後はホテル、病院、学校などに携わる通信工事会社やシステムインテグレーター向けに販売を強化していき、5年間で100億円を販売の目標としているという。

積水化学工業 業界トップクラスのボード系断熱材 温室効果ガス削減省エネに効果発揮
 積水化学工業(東京都港区)は、高性能フェノールフォーム断熱材「フェノバボード」を今年12月、全国発売する。
 商品名にある「フェノバ」とは、主原料であるフェノール樹脂の「Phenolic」と「新しい」の意味を持つ「nova」を組み合わせた造語である。同社は「フェノバボード」の発売をもって建築向け断熱材市場に新規参入する。
 日本の建築向け断熱材は、グラスウールやロックウールなどの「繊維系断熱材」と、発泡樹脂の「ボード系断熱材」の2種類の製品を中心に構成され、「フェノバボード」は「ボード系断熱材」に属している。
 同商品はフェノール樹脂を独立微細発砲させることで、熱伝導率0・019W/(m・K)を実現し、建築向け断熱材の中でもトップクラスの高断熱性を誇っている。また、長期的な高断熱性性能の維持や防火性にも優れているなどの利点もある。しかも中性素材のため、固定する際に釘や金具類を使用しても、錆びる心配はない。
 一般建築用においては、主に商業施設などの屋根、壁の断熱箇所に使用が可能。製品は、フェノール樹脂を発泡させた主材の両側に、面材を合わせたもので、厚みは20㎜から95㎜までの8種類。価格は、厚み40㎜×幅910㎜×長さ1820㎜のもので4000円/枚である。

新日軽 メッシュフェンスの新シリーズ登場 豊富なサイズで様々な用途に対応
 新日軽(東京都江東区)は、スチール製メッシュフェンスの新シリーズとして、「マイアミ8A型」を今月1日より発売する。
 同商品の特徴は、従来品に比べて施工性がアップしたことである。連結金具を上下左右の胴縁に同時に挟み込む仕様になっており、施工時に発生しやすい線材のズレを防ぐ。また、自在柱のパネル仮置き金具にフェンスをかけておくことができるので、本体と柱を固定するフックボルトの取り付けがスムーズに行えるようになっている。
 フェンス本体1枚の幅は1984㎜、高さは600㎜から1800㎜まで6種類あり、標準サイズの高さ800㎜1枚5100円。自在柱2本を合わせて1万900円となる。傾斜納まりは1度刻みで最大35度まで対応が可能、カラーバリエーションも4種類と、さまざまなロケーションに対応することができる。
 スチール製メッシュフェンスは、丈夫でシンプルなデザイン、そしてコストパフォーマンスに優れているといった利点を持っており、同社のフェンスの主力製品である。また、豊富なサイズ展開により、一般住宅や公共スペースなど、幅広い用途に対応することができるため、商品の自由度は高い。
 同社では初年度の販売目標として15億円を見込んでいる。

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