不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2007.08.27 10:45

日本リテールファンド投資法人 名古屋「ワンダーシティ」開発前提で三菱商事に譲渡
 日本リテールファンド投資法人(東京都千代田区)は、商業施設「ワンダーシティ」を譲渡する。
 同投資法人は平成17年3月に159億円で同物件を取得し、翌年12月に隣地を取得、今年1月には別棟の開発を発表していたが、市場環境や今後の内部成長を勘案した結果、今回、オリジネーターである三菱商事に譲渡するものだ。今後は三菱商事が、敷地内において新規商業施設を開発する。売却価格は、別棟建築費用を含め194億円。売却益は生じるが、既存テナントへの解約金などで相殺され、利益はほとんど発生しない。
 「ワンダーシティ」は名古屋市西区の、名古屋鉄道犬山線・地下鉄鶴舞線「上小田井」駅より徒歩15分に立地する大規模商業施設で、土地面積10万8574・40㎡、延床面積7万5361・94㎡、地上5階建ての規模である。キーテナントとしてジャスコ、スポーツオーソリティ、デイツーなどが入居していたが、今回の譲渡に伴い、8月20日をもって閉店した。

ニューシティ・レジデンス投資法人 「肥後橋」駅至近のマンション取得 職住近接性求める層の底堅い賃貸需要を期待
 ニューシティ・レジデンス投資法人(東京都港区)は、「ニューシティレジデンス肥後橋タワー(仮称)」を取得した。
 取得先はサムティ、取得価格は42億円である。
 同物件は大阪市西区の、市営地下鉄四つ橋線「肥後橋」駅から徒歩約2分、また御堂筋線「淀屋橋」駅から徒歩約7分の距離に位置している、平成19年竣工の共同住宅である。
 土地面積1025・30㎡、延床面積8483・79㎡、地上21階地下1階の規模だ。間取りは1Kが154戸、1LDKが40戸の総戸数194戸で、シングルタイプが約7割、残り3割がアーバンファミリータイプとなる。
 大阪のビジネス・行政の中心である中之島および淀屋橋の至近であるという立地条件に加え、周辺には阪神百貨店や大丸百貨店、大阪市役所、住友病院などの公共公益施設も所在していることから、職住近接性や生活利便性を求める単身者やディンクスを中心とした層の底堅い賃貸需要が期待できる。
 物件については、新築であり内装・設備も高品質であり、中長期的に競争力を維持できるとしている。
 取得前の物件名称は「S-RESIDENCE肥後橋TOWER」。今年7月末日時点での稼働率は60・4%であった。取得後は、ニューシティ・リーシング・ワンをサブリース会社とするマスターリース契約を締結する予定である。
 今回の取得により、同投資法人のポートフォリオは計114件、物件取得価格ベースで1923億6600万円となった。

日本レジデンシャル投資法人 台東区の単身者向けレジデンス取得 東京23区における投資比率高める
 日本レジデンシャル投資法人(東京都千代田区)は、「コスモグラシア新御徒町」を取得した。
 取得先はコスモスイニシア、取得価格は21億6200万円だ。
 同物件は東京都台東区の東京メトロ銀座線「稲荷町」駅より徒歩3分の距離に立地する、平成19年竣工の共同住宅である。土地面積584・23㎡、延床面積2862・70㎡、地上15階建ての規模で、1K、1DK、1LDKなどの単身者向け間取りの総戸数69戸を備える。
 「稲荷町」駅に加え、JR「上野」駅、都営大江戸線・つくばエクスプレス線「新御徒町」駅も徒歩圏内にあることから、都心部への交通利便性を重視する単身者・少人数世帯層の需要が見込めるとしている。
 今年7月末時点での稼働率は、98・2%であった。

MIDリート投資法人 「御堂筋MIDビル」隣接地を取得 「心斎橋」駅より徒歩2分高い回遊性を評価する
 MIDリート投資法人(大阪市北区)は、「御堂筋MIDビル隣接土地」を取得する。
 取得先は宗教法人金光教船場教会、取得価格は7億9000万円である。
 同物件は大阪市中央区の、市営地下鉄御堂筋線「心斎橋」駅より徒歩2分の距離に位置し、同投資法人の運用資産である「御堂筋MIDビル」に隣接している。同投資法人は取得後より、同ビルの付帯駐車場などとして一体的に運用管理を行う予定だ。
 土地面積は185㎡で、容積率600%、建ぺい率80%である。現在は建物などが存在しており、取得日までの解体撤去を条件としての取得となる。
 「御堂筋MIDビル」は昭和55年竣工、延床面積1万6289・44㎡、地上12階地下2階建ての規模で、同法人が昨年8月に70億円で取得したもの。隣接地とともに、大阪の主要幹線である御堂筋に近接し、周辺エリアに多数のブランドショップなどが出店していることから高い回遊性が認められ、繁華性および交通利便性から高いテナント吸引力を有すると評価している。
 物件引渡しは10月末日の予定となっている。

アドバンス・レジデンス投資法人 豊中市と墨田区において都市部のレジデンス取得 稼働率100%のスタイリッシュなマンション
 アドバンス・レジデンス投資法人(東京都千代田区)は、「Zeus緑地PREMIUM」「アルティス錦糸町」の取得を決定した。
 前者はカペラから9億7900万円、後者は伊藤忠都市開発から42億円での取得だ。
 今年9月に取得予定の「Zeus緑地PREMIUM」は、北大阪急行線「桃山台」駅より徒歩17分(私営バス使用で約5分)の距離に建つ、平成19年竣工の共同住宅。地上7階地下1階建て、延床面積2644・50㎡の規模で、1LDKと2LDKの総戸数42戸から成る。
 白を基調としたスタイリッシュな外観を有しており、現在の稼働率は100%だ。現在開発中の共同住宅「アルティス錦糸町」は、来年3月に取得予定だ。JR総武線・東京メトロ半蔵門線「錦糸町」駅より徒歩5分の距離に位置し、地上13階建て、延床面積5978・59㎡の規模となる。間取りは1LDKと2KDの総戸数156戸と店舗1区画(コンビニエンスストア)から成る。

サンフロンティア不動産 「五反田」駅より徒歩5分品川区の土地建物を取得
 サンフロンティア不動産(東京都千代田区)は、東京都品川区西五反田一丁目の土地および建物を取得する。
 売主は電子レジスター販売などを手掛ける東和メックス(東京都文京区)。土地面積は178・64㎡、建物は鉄骨鉄筋コンクリート造の地上9階建て、延床面積1437・73㎡の規模で、現在はオフィスビルとして賃貸されているものだ。
 立地はJR・都営地下鉄浅草線・東急池上線「五反田」駅より徒歩2分、東急池上線「大崎広小路」駅より徒歩5分の距離である。
 取得価格は土地が11億100万円、建物が2億3600万円の合計13億3800万円で、土地は帳簿価格の5億6900万円の約1・9倍、建物は帳簿価格の1億3100万円の約1・8倍であった。
 物件引渡しは今年9月21日を予定している。

日本レップ大阪市より取得の土地に同社最大規模の施設開発
 日本レップ(東京都千代田区)は、大阪市西淀川区において、物流施設「J-REPロジステーション西淀川」の開発に着手する。
 同社は建設用地3万3211・61㎡。を、大阪市土地開発公社より自己資金で取得。総事業費約130億円を掛け、同社最大級の規模となる、延床面積約6万6000、地上4階建ての施設を建設する。竣工は平成21年春の予定だ。
 建設予定地は阪神高速や国道43号線・2号線などの幹線道路、加えて大阪港・神戸港、伊丹空港・関西空港・神戸空港などへのアクセスに優れており、大阪都市圏および国内外各物流拠点への配送利便性が高い。
 同開発計画は、同社が今年5月に行ったマッコリー・グッドマン・ジャパンとの資本業務提携契約締結後初の自己投資開発物件となる。同社は今後も、自己資金による用地取得および開発を推進する予定だ。

アイ・キャピタル・ホールディングス ラオックスより約60億円で「ザ・コンピュータ館」取得
 アイ・キャピタル・ホールディングス(東京都渋谷区)は、東京都千代田区の「ザ・コンピュータ館」を取得した。
売主はラオックス(東京都港区)、取得価格は60億2100万円。帳簿価格は31億5300万円であった。同物件は千代田区外神田一丁目、JR「秋葉原」駅より徒歩4分の神田明神通り沿いに立地しており、土地面積792㎡、建物面積5418㎡の規模である。
ラオックスは平成2年から同物件を秋葉原エリアの旗艦店舗として使用しており、平成17年8月にはリニューアルオープンも行った。
しかし昨年より着手している経営再建において固定資産の譲渡が進められており、今回の売却はその総仕上げとなるものだ。「ザ・コンピュータ館」内の各店舗は、今年9月末日で一旦閉鎖される。

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