不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2007.07.02 15:31

<話題の製品>サンシャイン 揺れが到達する前に地震の発生を通知 被災後の迅速な安否確認も可能
 サンシャイン(東京都千代田区)は、緊急地震警報システム「EQガード」の予約販売を7月10日より開始する。
 「EQガード」は、10月1日より世界に先駆けて日本で開始される予定の気象庁発表の緊急地震速報を利用するシステム。気象庁発表の地震速報を同製品が受け取ることで、揺れが始まる直前にどのような規模の地震が何秒後に発生するのかを、音声と液晶パネルで通知する。揺れる前に地震の発生を知らせることで被害の軽減効果を期待できる。
 ビルや商業施設、学校などで使用される業務用タイプ(オープン価格)と、一般の家庭でも安価に利用できる家庭用(税抜7万8000円)の2種類がある。業務用タイプの特徴は、地震速報を受けるとパソコンのデータを自動的に保護する点や、ガスを遮断し、設備を停止する点などが挙げられる。また、同社から発売されている緊急通報システムと連動して、被災後、安否確認を行える機能を持つ。家庭用は、音に加え、光で震度と到達時間を知らせ、夜間でも警報を認識しやすい仕組みになっている。
 EQガードをインターネット回線に接続し、ACアダプタで電源を取ることで、すぐに使用することが可能。
 「3年間で100万台の販売を目指します」(佐々木社長)

TOTO まったく新しい洗浄技術を搭載 高層階などにも設置可能5.5リットル洗浄実現
 TOTO(福岡県北九州市)は新洗浄技術「ハイブリッドエコロジーシステム」を搭載した、ウォシュレット一体型のタンクレストイレ「ネオレストハイブリッドシリーズ」を8月1日から発売する。
 ネオレストハイブリッドシリーズに搭載されている「ハイブリッドエコロジーシステム」は、貯水タンクと加圧ポンプを便器本体に内蔵することにより、少ない水量でパワフルな洗浄性能を発揮する洗浄方式である。
 従来のタンク式トイレが抱えていた「タンク分のスペースを取る」や、水道直圧式トイレの「最低限の水圧が確保できないと流れない」といったデメリットを解消。従来、水圧が低いために設置できないケースがみられたマンションの高層階や、戸建住宅の2階部分などにも設置が可能となる。そして、少ない水を効率よく利用することにより、業界最小クラスの大洗浄5・5リットルを実現している。
 また、すでに発売して好評を博している、ウォシュレット一体型便器「ネオレスト」を採用することで、掃除がしにくいふち裏をなくした「フチなし形状」、便器内をくまなく洗浄する「トルネード洗浄」などの清掃面におけるメリットを発揮。
 タンクのないデザインもユーザーから高く評価されており、リニューアル需要の獲得に貢献するものとみられている。なお、希望小売価格は30万5000円から35万5000円(税抜き)となっている。

ヒビノ 昼夜で異なる広告機能を搭載 消費電力を抑えつつ高い広告効果を実現
 ヒビノ(東京都港区)は「SunMoon」ディスプレイ・システムの日本国内向け第一号機をパス・コミュニケーションズに販売。JR新橋駅前の堤ビル屋上に約140の「Sun―Moon」ディスプレイ・システムを設置し、7月1日から放映を開始している。
 屋外電子広告システムは、設置場所および流す内容により、ターゲットとなる顧客層に合わせた広告宣伝が可能であることから、各メディアの注目を集めている。
「Sun―Moon」ディスプレイ・システムは2通りの広告機能を有しており、昼間はペイント広告看板、夜間はLEDディスプレイとして文字や動画などを流すことができる。
 LEDディスプレイは小型モジュール化設計により、軽量で設置性に優れていることに加え、最大消費電力30Wという大幅な省電力化・維持管理コストの削減を実現。地球環境に配慮した商品である。
 また、防災や災害時における情報提供をはじめ、公共性の高い地域密着型の情報発信基地とすることも可能となるなど、さまざまな機能が盛り込まれた屋外用LED電子広告システムである。

トステム 細いアルミフレームがインテリアと調和する ハーフミラータイプも用意
 トステム(東京都江東区)は内装建材の「可動間仕切り引戸スライドタイプスリム仕様」を7月1日から全国販売を開始している。この商品は、すっきりとした空間を演出するために、アルミフレームの強度を保ったまま、現行製品の6割程度の細さである35まで細く仕上げ、見る者にシャープな印象を与える意匠性の高いデザインを実現している。
 商品ラインアップには、通常タイプのほかに、海外のインテリアデザインで評判のハーフミラーガラス仕様が用意されている。
 部屋の明るさによって見た目が変化するデザイン性に加え、姿見として利用することもできるため、出入り口のほかに、クローゼットの扉などさまざまな箇所での利用が可能である。
 また、同社の「アルテシモ」シリーズと組み合わせることによって、室内ドアや階段手すりなどの建具とトータルコーディネートを行い、シンプルかつモダンな空間演出ができる点もセールスポイントのひとつだ。
 さらに、引手レスのバリアフリーデザインを採用しているため、背の低い子供でも容易に開閉が可能である上、シンプルなデザインが和洋を問わず、さまざまな部屋およびインテリアと調和する。
注目の技術 三菱電機 ヒートポンプ方式の融雪機 省エネ性能に優れCO2排出量少ない
 三菱電機(東京都千代田区)は、積もった雪を自動的に溶かす小型ロードヒーティングにヒートポンプ方式を採用した融雪機「MELSNOW」を北海道電力と共同開発した。
 降雪地域では玄関前や駐車場に積もった雪を除去する労力を省くため、融雪機の設置が進む一方、原油高騰やCO2削減に向けた取組みの進行によって、熱源である化石燃料の使用を見直す動きが生じている。こうした動きを受け、三菱電機ではCO2の排出量を抑えられるクリーンな熱源としてヒートポンプ技術に着目。融雪機への応用に取り組んだのである。
 しかし、ヒートポンプ方式は、融雪機を使用するような外気温が低い環境では、得られる熱量が低下するという問題点を抱えている。三菱電機は、ルームエアコン開発で培った小型大容量圧縮機や温水ポンプの流量制御などのノウハウを活用し、北海道電力との共同によってこの問題を克服。外気温がマイナスの環境でも高い運転効率と安定した融雪能力の発揮を可能にしている。ヒートポンプ方式の採用により、灯油ボイラー方式に比べ、60%ものランニングコスト削減に成功。CO2排出量も、約30%削減しており、環境に優しいロードヒーティングを実現した。また、ヒートポンプ方式の熱源機と温水熱交換器を一体化しているため、省スペースでの設置が可能である上、面倒な冷媒回路の接続工事がないので施工も容易であるという特長を持つ。しかも、新設のみならず灯油ボイラー方式など既設の温水式融雪システムの融雪パイプをそのまま使用した切替も簡単に実現可能である。MELSNOWの発売は8月1日。希望小売価格は44万1000円。

日本テクノ 入居テナントの節電促す▲ 電気まわりの業務代行オーナーの労力を軽減
 電力設備の保安・管理事業を手掛ける日本テクノ(東京都・新宿区)は、省エネルギー推進事業の一環として、ビルの入居テナントに節電を促す集中自動検針システム「ECO-TENANT(エコテナント)」を6月7日から販売している。
 同システムは、入居テナントとビルオーナー(または管理会社)双方にメリットをもたらす自動検針システム。各テナントは、フロアごとに無料設置された専用機器から、電気使用量やCO2排出量状況をタイムリーに認識できるようになり、電気使用量を随時チェックして無駄な電気使用を削減できる。
 また、ビルオーナーから電力を買い上げて日本テクノが個々のテナントと契約を結ぶため、各テナントを訪問しての料金請求やメーター検針などの面倒な業務を、オーナーに代わって日本テクノが全て代行する。なお、ビルの高圧受電設備に自動遠隔装置を設置するので、ビル全体で使用する電力量や電気設備の異常も監視できる。
 電気料金の支払いにおいて、使用した以上の電力料金をテナントが支払っているケースが多くなっているが、同システムは、直接購入した分だけの電気料金をテナントから徴収する仕組みになっているためテナントにとってメリットが高い。また、電気料金を「見える化」することで、省エネ効果が見えにくくなり、コストの請求が曖昧になるといった問題を解決している。

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