不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.12.25 14:53

東芝エレベータ エスカレーターリニューアルを体系化 廃棄物を最小限に抑えつつ短工期で機能・意匠性向上
 東芝エレベータ(東京都品川区)は短工期で省エネ運転などを実現するエスカレーターリニューアルを「ESFRESH(エスフレッシュ)」という名称で商品メニューを体系化し、エスカレーターの機能性・意匠性などの向上を提案する。
 エスフレッシュは既存のフレームを利用することにより、廃棄物を最小限に抑えながら、短工期で機能・意匠などを更新する「準撤去リニューアル」を基本・推奨メニューとして設定。さらに最新の省エネ機器に更新することで約15%の省エネ効果を発揮する「制御リニューアル」、手すりや欄干などの意匠部分を新製品に更新する「意匠リニューアル」など機能面・意匠面をグレードアップする4種類の商品メニューを体系化している。
 さらに、オプションとして利用者が乗降しやすいように速度をゆっくりにする「エスカレーター可変速度化工事」や、万一踏段が動いたままの状態で手すりベルトが停止してしまった場合に、エスカレーターの運転を停止させ、利用者の転倒事故を抑制する「手すりベルト停止検出装置」、乗降中の利用者に対して、音声合成装置により安全確保を促す音声案内を行う「オートアナウンス」など、安全性を向上させる高性能な機能をラインアップしている。

日立製作所 安全・快適な標準型エレベーター ユニバーサルデザインと安全・安心性向上の両立
 日立製作所(東京都千代田区)都市開発システムグループは、防犯および災害対策とユニバーサルデザインのさらなる深化によって安全性、快適性を向上させるとともに、建築レイアウトの自由度を高めた標準型エレベーター「アーバンエス」を12月15日から発売している。
 日立は平成10年11月に、ユニバーサルデザインを採用した機械室レス標準型エレベーター「アーバンエース」を発売。その後、造校舎を赤外線ビームで感知する「ドアシグナル付マルチビームドアセンサー」や、防犯ブザーなどの大きな音を検知すると警報を発しながら自動的にも最寄階へ停止する「高音声センサー付最寄階停止運転」などの機能を追加。安全性を高めるとともに、ユニバーサルデザインを深化させ、利用者一人ひとりに適した安心感、快適性、利便性の提供を目指してきた経緯がある。
 今回発売された新型「アーバンエース」では、乗り場側の利用者を検知するケアフルセンサーや、かご内戸袋付近の手や荷物を検知して音声アナウンスで注意を喚起するケアフルドアシステムを搭載し、乗降時の安全性を向上させている。
 それとともに、新たに業界最小のオーバーヘッド寸法を実現したことで、建物頂部の高さを抑えることが可能となり、建築レイアウトの自由度を高めた。
 また、かご内に7・5インチ液晶インジケータを標準装備するなど、ユニバーサルデザインを意識した仕様とした。

中部電力 防音対策評価システム 防音壁の効果を即座に計算現場で正確な予測ができる
 中部電力(名古屋市東区)は熊谷組(東京都新宿区)、信州大学工学部山下恭弘教授と共同で、「音カメラ」を活用した防音対策評価システムを開発した。
 このシステムは、同社が以前に共同開発した音の発生方向・大きさ・高さを特定し、デジカメから取り込んだ画像上にそれらを表示する「音カメラ」の画面上に、仮想の防音壁を設定することで、即座に実際の防音壁の防音効果が予測できるシステム。
 これは、音カメラが測定位置での音の情報をもれなく把握できるという利点を生かして開発されたものであり、従来の防音対策評価と比べ、さまざまな利点を持つ。
 従来の防音対策評価は現地で騒音調査を行い、騒音源の位置や音の大きさなど、多くの調査結果を騒音計算プログラムに入力して防音効果を予測していた。
 そのため、調査を調査結果の入力には相当の時間と手間が必要であり、さらに騒音源の調査漏れにより、予測結果が必ずしも正確でないことがあった。
 今回の新システムの場合、仮想の防音壁を音カメラの画面上に設定するだけで、即座に防音効果を予測することが可能な上、防音壁の大きさと一の設定が容易に変更できるため、異なる防音壁の設置ケースの比較検討ができる。また、従来の防音対策評価に比べ、音の情報を漏れなく把握できるため、正確な予測が可能である。

住友スリーエム アルミ電蝕除去に最適 ビル外壁の美観維持に効果発揮
 住友スリーエム(東京都世田谷区)は、ステンレスやアルミ溶接後にできるビード除去後の目消しや、アルミの電蝕・花咲きなどの汚れを落とすのに最適な不織布研磨剤<3M×スコッチ・ブライト>SLディスクを販売開始した。
 従来、ステンレスやアルミ、鋼板などの金属溶接時にできるビード除去後の目消しには、研磨布を放射線状に配列したた時あるディスクが使われている。しかし、このディスク製品は当て方を間違えると比研磨物を削りすぎたり、スクラッチを入れたり、目詰まりするので研磨力が変化し、作業性が一定しないなどの課題があった。
 <スコッチ・ブライト>SLディスクはナイロン不織布に酸化アルミニウムの砥粒を均一にコーティングした三次元構造を持つディスク製品である。
 製造工程でこれまでの塗布方法とは異なるコーティング技術の導入により、従来の不織布研磨材では困難だったビード除去後の目消しが可能となり、外形100mm電動ディスクグラインダー用の不織布研磨剤では最大の研磨力を発揮する。
 その一方で、不織布特有のなじみ性、弾力性があるため、比研磨物の削り過ぎや、深キズが入ることなく滑らかに仕上げることができる。また、すき間が多い三次元構造により目詰まりしにくく、常に新しい研磨研粒が作用し、最初から最後まで研磨能力が安定している。
 製品は外径100mmで粗さ別にSD60とHD80の2種類。

小川テック 部分隔離ラッピング工法販売 低コストでアスベスト除去
 小川テック(東京都江東区)はアスベスト処理企業のミヤデラ(東京都品川区)の技術強力を受け、アスベスト除去処理を大幅に簡素化、コストダウンする部分隔離アスベスト除去ラッピング工法「ふうじろうJシリーズ」の製造販売を開始。都内での第1号として、杉並区内のマンションにおいて除去施工を完了した。
 従来の全体隔離では、部分隔離に比べて隔離面積が広いため、コストが高くなる傾向があった。
 また、作業員が汚染空間で除去作業を行う必要があることから、作業員がアスベストを吸引する危険性があり、さらに汚染を洗浄するセキュリティゾーンやエアシャワーといった洗浄設備の設置が必要だった。
 「ふうじろうJ」は、頑丈な膜によって部分的にアスベストをラッピングして隔離し、膜の外部から除去を行う安全な作業が可能になる工法。これにより、大規模な全体隔離が不要になり、工程の短縮、作業の安全化、コストダウンが可能になる。
 なお、同社の試算によると、従来工法より10~20%のコストダウンが可能だという。

TOA オールインワン壁掛け型 デジタルレコーダー発売
 TOA(兵庫県神戸市)はセキュリティ用途向けの壁掛け型デジタルレコーダー「C-DV091W-6」を12月7日から発売している。  同機は600GBのハードディスク型デジタルレコーダー、8インチ液晶モニター、電源供給用のカメラドライブユニットを一体化。リアルタイムの映像監視と、映像の録画・再生という防犯カメラシステムの基本的な機能を1台に集約している。
 同機に接続可能なカメラ台数はデジタルレコーダー1台につき9台。ネットワーク型の防犯カメラ以外であれば、ほとんどの同社既存の防犯カメラと接続が可能だ。映像の確認はカメラごとの1画面表示と画面分割による多画面表示に対応している。
 録画機能も充実しており、予定時間になると録画を開始するタイマー録画機能をはじめ、異常を知らせるアラーム入力を受けて録画を開始するアラーム録画機能、アラーム入力直前の映像を最大5分前から録画するプリアラーム録画機能など多彩な録画モードを搭載している。
 形状は壁掛け型を採用することで大幅な省スペース化を実現した。
 防犯カメラの録画機器はビル・マンションの管理人室やコンビニの事務室など、狭いスペースに設置されることが多いため、実使用環境に適している。また、設置の手間軽減と省線化にも貢献している。
 同機の遠隔操作やコンビネーションカメラなどの高機能カメラを操作するためのリモートコントローラーと、接続用のインターフェースユニットも同時発売される。

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