不動産トピックス

クローズアップ 防水対策編

2006.11.20 14:04

 防水施工は、様々な場所に必要である。施工場所は、マンション・ビルを中心に、学校・病院・駐車場など様々だ。しかし、中小ビルや老朽化したビルなどでは実際にメンテナンスされていない現場も多いという。建物の寿命を考えると防水層の維持は必須である。各社の取り組みを紹介していく。

日本防水工業 劣化を防ぎ、美観・耐久性を向上 防水施工の保証期間は10年
 1都3県(東京・神奈川・埼玉・千葉)を中心に防水工事を手掛けている日本防水工業(東京都練馬区)は、防水改修工事43年の歴史がある。受注から工事までを直接元請という形で全て自社で行っており、防水改修を手掛けている会社では、関東トップクラスのシェアがあるという。社員養成にも力を入れており、15人の現場監督と200人以上の技能士がいるとのこと。
 防水工事は、屋上・バルコニー・廊下などを主に手掛けており、ウレタン防水・アスファルト防水・FRP防水・塩ビシート防水など、様々な工法に対応する。最適な工法や材料を自社で選定しており、現場の状況を的確に把握した上で、コスト・耐久性を考えた施工を行うという。
 「当社では、10年間の保証を約束しています。排水のドレン、立ち上がり部分・役物のおさまりなどが重要となります。また、塗布する際に厚みを規定通りに塗るように心掛け、事前の建物調査に力を入れ、最適な工法選定をするように心がけています」(代表取締役 引田孝氏)  また、マンション・ビルだけではなく学校・病院・工場・公共施設・駐車場などでも防水工事を手掛け、大能力振動ハガシ機・超強力集塵機付床研削機・超速硬化ウレタン吹付・ウレタン防水材圧送機などの機会を先駆けて導入もしている。
 防水工法の価格は、1㎡当たり材工3500円~5000円(下地処理は別途)。

ユープレックス 上塗り仕様で建築廃材はゼロ ウレタン材を使用して防水
 ユープレックス(東京都渋谷区)は、ウレタンを利用した防水材を販売している企業だ。
 同社のウレタン塗膜防水「コスミックシリーズ」には、汎用カラーウレタンの「プロシリーズ」、一液硬化型の「ワンシリーズ」、環境対応タイプの「エコシリーズ」の3つがあり、吹き付けタイプの「コスミックスプレー」というウレタン材も販売している。
 「コスミック・プロ・ワン・エコ」を施工した後は、24時間使用できないのに対して、コスミックスプレーは3分間で使用でき、工期の短縮が可能である。ウレタンは2~3mmの塗布で耐久年数は10年。耐用年数経過後も上塗りするため手間がかからずランニングコストは安い。
 「当社がウレタンを勧めているのは、既存防水層を撤去するしなくて済むことから、建築廃材が出ないからです。イニシャルコストは多少かかりますが、長い目で見れば安くて済みます。塩ビシートなどとは違い目視で問題の確認をすることができる点からも勧めています」(販売促進グループリーダー掛井紀良)
 設計価格は、「コスミックプロ」が1㎡当たり5100円~。「コスミックワン」が1㎡当たり6000円~。「コスミックエコ」が1㎡当たり4800円~。「コスミックスプレー」が1㎡当たり6500円~。

アーキヤマデ 屋上表面温度の上昇を抑制 日射反射率は最大で75%
 アーキヤマデ(大阪府吹田市)は、環境貢献型防水システムとして、太陽光線を反射する屋上・屋根防水シート「リベットルーフクール」を販売している。
 リベットルーフクールは、都市部において問題になっているヒートアイランド対策の1つとして、建物の屋上に入射する太陽光線を高反射し、屋上の表面温度の上昇を抑制するという機能を持つシートであり、同社の最高レベルの防止シートである「リベットルーフSW」と同等の耐候性・耐熱性を持ち、最大で75%という高い値を示している。
 防水シートの表面には、赤外線を遮断するMMA樹脂層を積層しているため長期間にわたり優れた耐候性を有している。
 リベットルーフ防水システムは、塩化ビニル樹脂系の防水シートを相互に溶融着させることにより、一体化したシームレスな防水層を形成するというもの。
 施工方法は、下地へアンカーで固定する工法が一般的で、下地の状態に関わらず防水施工が可能で新築・改修を問わずにあらゆる種類の建物の屋根・屋上の施工に対応する。
 1巻当たりの仕様は厚さ1・5mm、幅1200mm、長さ10m。重量は約2・1kg/㎡(アンカー固定工法の場合)で設計価格は、1㎡当たり8800円(アンカー固定工法の場合)。

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