不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.09.18 16:29

大林組 大阪梅田地銀ビルに多機能ダブルスキンサッシ導入 シングル製品より34%省エネ ユニット化で改修工事に対応
 池田銀行が建設する「大阪梅田地銀ビル」(大阪市北区茶屋町・地上13階地下1階、延床面積8781㎡)の新築工事に、大林組(東京都港区)が開発した多機能型ダブルスキンサッシ「ネクサット」が採用された。
 施工されるのは同ビルの西側1500㎡の壁面。夏期にはダブルスキンの下部開口より外気を取り入れて2枚のガラスの間を通し、上部開口より外部に排気することで日射熱を低減、冬期には上下の開口部を閉鎖して空気の流れを止め、断熱性を向上できる。室内外の上下、計4方向に開口部を設けて、各々に開閉機構を組み込み、日射や気温に応じて空気の流れを調節することで、従来製品に比べて大幅な省エネを実現した。ダブルスキン内に設置した電動ブラインドは、直射日光をさえぎりながら、自然光を取り入れられるよう角度調整をすることが可能だ。一般のシングルサッシから約34%、従来のダブルスキンサッシより約14%省エネ効果を見込む。
 また、従来のダブルスキンはガラス間の寸法が60cm程度あったが、同製品は約20cm、ユニット化しているためリニューアルにも使用できる。

東芝ライテック 高天井向け照明を販売開始 水銀ランプ以上の明るさ
 東芝ライテック(東京都品川区)は、セラミックメタルハライドランプ「ネオセラ」250Wおよび400Wに対応した高天井施設向けの高効率照明器具「ネオセラバラスト付ランプホルダー」を9月11日から発売する。
 同商品は、2層増反射膜反射板採用により400W用で83%、250W用で82%の器具効率を実現。また、「ネオセラ」は、250Wで水銀ランプ400Wの約1・2倍の全光束を、400Wで水銀ランプ700Wと同等の全光束を得ることができるため、水銀ランプを使用する場合に比べ、設置台数の削減が可能となり、大幅な省エネが実現できるという。
 短形波点灯方式の採用により、色むらやフリッカ(目に感じるちらつき)を制御。視認性を向上させている。電源電圧を監視し、瞬間的な電圧ドロップや落雷などによる停電があっても0・2秒いないであれば継続点灯が可能だ。また、ランプホルダーの首振り角度を0度~90度まで10度刻みで自由に調整ができ、広範囲のポイントを効果的に照射するという。
 天井が高い場所では縦向きに、低い場所では別売りの専用直付金具(税込み1155円)で横向きに器具を設置することができる。
 他にも、別売りのオプションでパイプ吊具(税込み3360円)、チェーン吊具(税込み4410円)、フック吊具(税込み2625円)、昇降装置取付金具(税込み1680円)なども用意されている。
 価格は250W型が、税込み6万1950円~10万5525円。400W型が、税込み7万3500円~9万7125円。高効率反射笠広照形が、税込み2万1000円。光補償装置用高効率反射笠(250Wハロゲンランプ付)が、税込み3万9585円となっている。

立川ブラインド工業 「引き戸仕様のノンレールタイプ」を発売 床レールが不要なため開放的なスペース実現
 立川ブラインド工業(東京都港区)は、「パネル間仕切プレイス」の新仕様として、床にレール設置が不要な住宅用間仕切り「引き戸仕様ノンレールタイプ」を発売している。 
 「引き戸仕様ノンレールタイプ」は、床レールが不要な引戸式(上吊り)で、、パネルを開くことで開放的な広いスペースとなり、閉めればリビング・ダイニングなど、繋がりを持たせながら仕切ることができる。高齢者のいる家庭のリビング・ビルの事務所のバリアフリー化や、パネル1枚から取り付け可能なので開きドアからのリフォームにも最適だ。
 パネルはシンプル・モダンなデザインとなっており、色は全7色(ピュアホワイト・モダンシルバー・ダーク・ライト・アイボリー・ナチュラル・ミディアム)から選べるという。採光窓についても、クリア(透明)とフロスト調(半透明)から選ぶことができ、全閉時でも光を採り入れ隣の部屋の気配を感じることが出来る空間を演出、操作時の手挟みを防止するストッパーや、割れに強いポリカーボネート製の採光窓を標準装備し、安全性にも配慮している。
 価格(参考価格)は、19万9710円(パネル2枚、幅180×高さ210cm)~38万2515円(パネル4枚、幅350×高さ250c)。

三井造船 ハンディタイプ非破壊検査システムを開発 コンクリ内部を立体的表示 精度の高い診断業務を実現
 三井造船(東京都中央区)は、RC構造の鉄筋の配置状況、構造物内部のコンクリートの欠陥など、内部構造を3次元映像で立体的に表示する、ハンディタイプの高性能非破壊検査システムの販売を開始した。
 同システムは、センサー部(電磁波アンテナ)と解析部に分離されており、検査員は検査対象物の上で探査部を走査させ、解析部で収集データの解析を行う方式となっている。
 複数の送信アンテナと受信アンテナの組み合わせで、いくつもの経路を経てコンクリート内部に透過された電磁波は鉄筋、欠陥部で反射されるため、これらの情報を含んだ反射波が得られるという。この内部情報を含んだ反射波を専用解析プログラムを用いて解析・処理し、診断するもの。
 この専用解析プログラムでは、コンクリート内部の状態を立体的に表示することができるという。また、結果を記録することもでき、従来の検査では得られなかったコンクリート内部の詳細な情報が電子情報としてそのまま入手可能となる。これらの情報から、データの視認性・客観性の向上、健全性評価・安全性管理のレベルアップを図ることが出来る。
 同社では、ビル管理会社や建築会社などに販売していく。

INAX PC工法専用タイルで安全性確保 目地の断面がクサビ状に剥離した場合も落下防ぐ
 INAX(愛知県常滑市)は、10月1日、PC工法専用タイル「ウェッジタイル」(特別注文品)を発売する。
 タイルPC工法の安全性を高める目的で発売される同商品は、PC工法に用いるPC板の専用タイル。タイル表面よりも底部が広い形状(テーパー型)をしており、PC板に施工された場合、目地の断面がクサビ状になり、万が一タイルが剥離した場合でも、落下を防止する。さらに、タイルの厚さを増加し、裏面形状を広く深くすることで、コンクリートの充填性を向上させ、接着性を高めている。なお、特別注文品のため、商品により形状・厚さは異なる。
 また、同社は、「ウェッジタイル」と「中流動コンクリート・高流動コンクリート」を用いた剥落しない安全性を確保したPC工法「ウェッジタイルシステム」を、日本設計(東京都新宿区)、鹿島建設(東京都港区)、東海コンクリート工業(三重県いなべ市)の協力を得て開発している。

井口インターナショナル 首都圏対応「耐震ドクター」を開設 WEBでマンション耐震性比較
 建築構造設計専門である井口インターナショナル一級建築士事務所(東京都渋谷区)は、マンション選びの比較サイト「耐震ドクター」を開設した。
 同システムは、不動産ディベロッパーから提供された中古・新築マンションの構造に関する耐震性情報を56の項目に分け一堂に開示し、購入予定者が各社のマンションの耐震性を比較でき、構造設計者に無料で直接相談できるというもの。
 その他のコンテンツでは、耐震マンションの見分け方、耐震構造トラブル事例、耐震用語解説集など、一般消費者保護を目的にしているという。
 情報を提供する不動産ディベロッパーや不動産各社は、同社サイトの構造レビュー審査に合格しなければ情報は掲載できない。費用は、構造レビューに15万円、広告掲載費は、3週間で20万円だ。
 「現在は、1郡3県の対象地域で約20棟の情報が掲載されており、今後は全国展開していく予定です。マンションだけでなく、住宅・ビルなどの情報も掲載していきたいと思っています」(代表取締役社長 井口哲郎氏)

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