不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.09.11 17:16

プロロジス 開発用地を取得し、物流施設を建設 運営・管理・開発中の施設は日本国内において計51物件
 プロロジス(東京都港区)は、JR京葉線「新習志野」駅10分の立地にて「プロロジスパーク習志野Ⅲ」を、マルチテナント物流施設として開発すると発表した。
 同施設は、地上5階建て、延床面積4万9205㎡からなり、竣工は2007年末を予定している物件だ。
 また、千葉県市川市にて、マルチテナント型物流施設「プロロジスパーク市川(仮称)」、また、愛知県北名古屋市にてマルチテナント型物流施設「プロロジスパーク北名古屋」、そして福岡県北九州市門司区新門司にビルド・トゥ・スーツ型(特定企業向け/オーダーメイド型)物流施設「プロロジスパーク新門司」の開発用地を取得し、開発計画にも着手。兵庫県尼崎市では、既存の物流施設を取得し、新たに「プロロジスパーク尼崎Ⅱ」を開設した。
 これら新たなプロロジスパークが加わることで、同社が国内において運営・管理および開発中の物流施設は、計51施設となる。

アパグループ 石川県片山津温泉の高級旅館 「佳水郷」をあたかやより取得
 アパグループ(東京都港区)は、あたかや(石川県加賀市)より「佳水郷」を取得した。
 佳水郷は昭和9年9月にオープンした、100室の客室数を有し、室内温水プール、ジャグジー、また、コンベンションホールや大小宴会場などの施設を有する高級温泉旅館だ。
 アパグループは「佳水郷」の名称を引き継ぎ、「加賀片山津温泉<佳水郷>」として、佳水郷のブランド力、ハード、ロケーションの強みを活かしながら、従来の高級路線を継承。また、さらなる集客力向上のため、露天風呂の設置など温浴施設拡充の追加投資も検討しているという。
 同社では、マンション購入者に対して自動的にアパホテルやリゾート施設を特別料金で利用できるなどの特典を有するアパオーナーズクラブに入会するサービスを展開しているが、今回の温泉旅館取得により、会員へのメリットの拡充も図る。

FCレジデンシャル投資法人 「フォレシティ中落合」・「フォレシティ両国」を取得
 FCレジデンシャル投資法人(東京都港区)は、「フォレシティ中落合」、「フォレシティ両国」を取得した。
 「フォレシティ中落合」は、都営地下鉄大江戸線「落合南長崎」駅徒歩7分に位置する、平成18年7月竣工、地上5階建て、延床面積599・30㎡の共同住宅。「落合南長崎」駅のほか、都営地下鉄大江戸線・西武新宿線「中井」駅からも徒歩8分となっており、「新宿」駅までの所要時間が10分程度と、主要ビジネス街及び新宿などの商業中心地への接近性は良好。そのため、都心居住の利便性を選好する単身者の需要を見込んでいる。同物件の取得により、FCレジデンシャル投資法人は、安定した収益の確保と東京都心6区(東京都港区・千代田区・中央区・渋谷区・新宿区・文京区)及び城南4区(東京都品川区・世田谷区・目黒区・大田区)における住宅のポートフォリオの充実を図る。
 「フォレシティ両国」は、都営地下鉄大江戸線「両国」駅徒歩1分・JR総武線「両国」駅徒歩5分に位置する、平成18年2月竣工、地上12階建て、延床面積1572・39㎡の店舗・共同住宅複合物件。「両国」駅から「大手町」「新宿」各駅までの所要時間が20分程度と、都心への交通接近性が良好なため、都心居住の利便性を選好する単身者などの需要を見込んでいる。安定した収益の確保、東京都のその他の地域(前記、東京都心6区及び城南4区を除いた地域)における住宅のポートフォリオの充実を図ることが、同物件取得の理由である。
 「フォレシティ中落合」は、あぽろ建築舎(東京都杉並区)、また「フォレシティ両国」については、ハイ国際コンサルタント(東京都港区)の調査により、構造計算内容は妥当で、建築基準法に基づく必要な耐震強度に及び耐震性能が確保されていることを確認済みだ。
 なお、「フォレシティ中落合」の取得先は、真和エンタープライズ(東京都渋谷区)で、価格は4億3595万円、「フォレシティ両国」の取得先は、ネクター・プロパティ(東京都中央区)で価格は10億8000万円となっている。

パラカ 物件取得・オープン状況を発表 8月は4物件、合計車室数は50 日本の駐車場不足解消に向け より多くの物件提供を目指す
 駐車場の運営及び管理業務・駐車場の運営、管理に関するコンサルティングを手がけるパラカ(東京都港区)は、9月5日、毎月発表している自社物件の取得・オープン状況を発表。8月の状況については、自社で土地を購入し、駐車場を開発する自社駐車場として、4件の用地を取得したことを明らかにした。
 8月の自社物件、取得・オープン状況については、車室数4台の「田幡第1」、車室数8台の「広島銀山町第1」、車室数15台の「大久保第3」、車室数28台の「水戸市南町第1」の計4件を取得、新規オープンについては、今回は無かった。
 今後、企業理念である「日本の駐車場不足を解消したい」という考えで、より多くの駐車場を提供していく方針だ。

小杉産業 埼玉県の松伏商品センター譲渡 売却後グループでリースパック
 小杉産業(東京都中央区)は、松伏商品センターの土地・建物にかかる信託受益権を譲渡すると発表した。
 同物件は、埼玉県北葛飾郡松伏街大字大川戸塾通にある、地上3階建て、延床面積1万9833・47㎡からなる小杉産業の商品センターだ。同社は、保有資産の有効活用と財務体質の強化を図ることを売却理由としている。なお、同物件は証券化したうえで信託受益権として売却し、その後、同社グループが譲渡先と定期賃貸借契約を結びリースバックするという。
 物件譲渡先は国内企業が運営する投資ファンドで、譲渡価格は30億円。帳簿価格が16億6000万円となっているため、固定資産売却により、平成19年1月期決算において、10億円の特別利益が発生するが、既に業績予想に織り込んでいる。
 なお、物件引渡し及び代金決済については、9月20日を予定している。

グローバル・アセット 名古屋経済圏特化型「マルハチファンド2号」の運用開始 J-REITへの移行も視野に入れる
 グローバル・アセット(東京都千代田区)は、名古屋経済圏に特化した私募不動産ファンド「マルチファンド2号」の運用を開始した。
 「マルハチファンド」は、中京銀行(名古屋市中区)、岐阜銀行(岐阜県岐阜市)、UFJセントラルリース(名古屋市中区)、御園サービス(名古屋市北区)、など名古屋経済圏の企業の協力を得て、グローバル・アセットが昨年9月、1号ファンドの運用を開始していたもの。同社では、8月1日に、名古屋支店を開設しており、物件取得力の強化や、アセットマネジメント物件への決め細やかな目配りを行う体制が整っている。
 今回、運用を開始したファンドも1号ファンド同様、取得対象不動産を中部圏に限定し、地元企業や地元金融機関の参画を得ている地域特化型のご当地ファンドである。同ファンドでは、名古屋市、豊田市、岐阜市に所在する賃貸マンションやオフィスビルを組み入れている。
 なお、1号ファンド、2号ファンドの運用資産は合計で170億円の資産規模。今後、組成予定の3号、4号ファンドと合わせ、マルハチシリーズ全体で資産規模400億円超に到達させた上で、J-REIT移行を予定しているという。

バルス ホテル・コンドミニアムの販売を開始 3年後の売上目標は300億円
 インテリアショップを全国展開しているバルス(東京都渋谷区)と資産コンサルティング会社のLEXINGTON(東京都千代田区)は、ホテル関連事業の合弁会社「セブン・シグネチャーズ」を通じて、ホテル・コンドミニアムの販売およびマーケティング事業を開始した。
 現在、米国におけるラグジュアリーホテル業界の動きに、ホテルとコンドミニアムの融合がみられているという。ディベロッパーは、高級ホテル建設の資金調達において、コンドミニアムを併せて建設し、分譲販売することで、より早い段階での資金調達を可能とする。ホテルの全客室は区分所有権として個別分譲され、各客室のオーナーは自己使用しない期間はホテルオペレーターを通してホテルの一室として稼働させることで、賃貸収入を上げることができるシステムだ。
 各オーナーは、ホテルのVIPとして登録され、最高品質のサービスやアメニティにアクセスできるため、収益不動産でありながら、最高級ホテルのオーナーになるという新しいビジネスモデルとなる。
 同社は現在、平成21年にハワイのワイキキにオープンする「トランプ・インターナショナル・ホテル&タワー・ワイキキ・ビーチウォーク」をはじめ、ラスベガスやロサンゼルスに新築されるホテルなどのホテルとの日本における包括販売契約の締結を順次進めている。9月4日には青山に開設した本社およびショールームにて、「トランプ・インターナショナル・ホテル&タワー・ワイキキ・ビーチウォーク」のホテル・コンドミニアムの販売を開始している。
 同事業を通じ、3年後に売上300億円を目指す。

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