不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.08.14 16:41

森精機製作所 固定資産を46億2000万円で譲渡
 森精機製作所(名古屋市中村区)は、経営資源の有効活用及びバランスシートのスリム化、維持管理費用の削減を図るため、テクニカルセンター及び社宅などを譲渡すると発表した。
 今回の譲渡により、賃貸用オフィスビルを拠点としたビジネスモデルへの転換を図り、機動的な営業拠点の展開を図る。テクニカルセンタの統廃合は行わず、すべてのテクニカルセンタは移転後も従前通り、営業活動を継続するという。物件引渡しは9月27日を予定。物件譲渡先はシーエスベータ(東京都千代田区)となっており、譲渡価格は46億2000万円だ。
 なお、固定資産の譲渡により発生する42億900万円の損失見込み額は平成19年3月期第1四半期決算において減損損失として、計上している。今回発生する特別損失については、売却損の実現に伴う法人税などの形状額減少や、同社の今期純利益の増加要因が見込まれているため、平成19年3月期中間期及び通期業績見通しに変更はないという。

フロンティア不動産投資法人 「ゆめタウン広島」を207億円で取得 イズミが1階~3階まで賃借する予定
 フロンティア不動産投資法人(東京都港区)は、「(仮称)ゆめタウン広島」を取得すると発表した。
 同物件は、JR「広島」駅南方約3㎞、広島電鉄で15分に位置する、地上5階地下1階建て、延床面積12万2057・01㎡からなる大型商業施設である。
 立地エリアは、北側約500mには国道2号線、東側には国道487号線と利便性の高い道路が通り、周辺は西側に京橋川、東側は南区役所、広島大学附属の小・中・高等学校をはじめ教育機関が多く点在する他、比治山公園などの緑も多いこと。
 また、3km圏で約23万人、5km圏で約46万人と大規模商業施設として恵まれた商圏人口を有し、自動車運転時間距離圏別人口は、10分圏で約11万人、20分圏で約34万人と国道2号線及び国道487号線などの幹線道路による証券の広がりが期待できることなどを、同投資法人は物件取得に当たり評価した。
 同物件は、開発型物件となっているため、取得時点での収益の確実性担保のために、①建物が売買予約契約時の計画通りに、商業施設として使用可能な状態(建築基準法及び消防法などの法令に基づく制限を含む)で竣工すること②テナントとの定期建物賃貸借契約が、売買予約契約時の予定に従って有効に締結できること、を予約完結の停止条件として契約に入れている。
 なお、建物完成後はイズミが1階~3階までを賃借する予定で、想定NOI利回りは6・1%。
 取得先は日本たばこ産業(東京都港区)で価格は207億円となっている。

日本アコモデーションファンド 17物件を総額488億3400万円で取得 物件取得後のPM業務などは三井不動産住宅リースに委託
 日本アコモデーション(東京都投資法人)(東京都中央区)は、8月7日、17物件を取得した。
 今回取得したのは、「パークアクシス南麻布」(取得価格39億3900万円)、「パークアクシス渋谷」(12億8200万円)、「パークアクシス日本橋ステージ」、(75億5700万円)「パークアクシス浜松町」(20億2500万円)、「パークアクシス本郷の杜」(29億1000万円)、「パークアクシス溜池山王」(28億6000万円)、「パークアクシス六本木檜町公園」(21億7000万円)、「パークアクシス御茶ノ水ステージ」(97億1000万円)、「パークアクシス御徒町」(10億7000万円)、「パークキューブ本郷」(17億6000万円)、「パークキューブ神田」(24億5400万円)、「パークキューブ市ヶ谷」(17億9400万円)「パークキューブ浅草田原町」(25億800万円)、「パークキューブ上野」(22億3300万円)、「パークキューブ京王八王子」(9億9100万円)、「パークキューブ京王八王子Ⅱ」(11億3000万円)、「パークキューブ名駅南」(24億4000万円)。17物件の取得価格合計は、488億3400万円だ。
 なお、今回取得した物件は、三井不動産住宅リース(東京都新宿区)に、マスターリース及びプロパティ・マネジメント業務を一括委託する。

ニューシティコーポレーション 延床面積約3万3800㎡の複合施設を取得
 ニューシティコーポレーション(東京都港区)は、7月31日、ペントハウス(東京都多摩市)より本社及び店舗ビル、延床面積約3万3800㎡、地上8階地下2階建を取得した。
 同物件は、「多摩センター」駅前に立地し、京王線・小田急線・多摩モノレール「多摩センター」駅より徒歩5分に位置している、平成15年竣工、地上8階地下2階建て、延床面積6620・98㎡の建物。ペントハウスの債務担保として独立行政法人都市再生機構、三菱東京UFJ銀行、こだまインベストメントによる抵当権設定がなされていたものを、ニューシティコーポレーションが取得するに至った経緯がある物件だ。
 ニューシティコーポレーションは、飲食店やビューティ&リラクゼーションなどの癒し系やスポーツ系施設などを新たに誘致し、付加価値を加えた複合施設ビルへと変更し、近隣住民の方々が気軽に足を運べる施設を目指すという。なお、1~3階については既存の吹抜け空間を利用した展示場としての利用を予定している。
 同社は現在、住宅、商業施設、物流施設、オフィスの開発・投資事業を積極的に推進しているが、同施設についてもファンド組入れ後、複数のアセットと共にオーストラリアの不動産証券市場(LPT:リステッド・プロパティ・トラスト)への上場を想定している。

日本リテールファンド投資法人 ダイヤモンドシティ・リーファの信託受益権取得 ジャスコ核の専門店モール 物件取得価格は311億円
 日本リテールファンド投資法人(東京都千代田区)は、ポートフォリオに占める大阪・名古屋及び同地域同周辺都市部物件及びインカム型資産の充実を図るための(仮称)ダイヤモンドシティ・リーファの信託受益権を取得した。
 同物件は、大阪中心部より東へ6-7kmの大阪市鶴見区に立地する、地上5階地下1階建て、延床面積14万9202・60㎡からなる平成18年12月竣工予定の大型商業施設である。
 同投資法人は物件取得にあたり、大阪府道大阪生駒線に接道し、北側の鶴見区第9001号線(花博通り)、南北を走る国道479号線からのアプローチも良好であること。ダイヤモンドシティとマスターリース契約(15年間の普通借家契約、年間賃料は17億2600万円+変動賃料)に基づき、ジャスコを核とした専門店モールの出店を予定していることなどを評価している。
 物件取得先は、コンパニア・フロール(東京都中央区)で、価格は、311億円だ。

アドバンス・レジデンス投資法人 「アルティス両国」の信託受益権を取得 都心近接・デザイン性に優れた共同住宅
 アドバンス・レジデンス投資法人(東京都千代田区)は、中長期に渡る安定した収益の確保と都心部におけるポートフォリオ充実を図り、「アルティス両国」の信託受益権を取得すると発表した。
 同物件は、東京メトロ大江戸線「両国」駅徒歩2分、JR総務線「両国」駅徒歩5分に位置する、平成18年2月竣工、地上9階建て、延床面積1731・60㎡からなり、全戸南向きの1K(約20㎡)と全戸角部屋の2LDK(51㎡)で構成される共同住宅である。
 ①周囲には「国枝館」、「江戸東京博物館」などの文化施設やスーパーなどの生活利便施設が充実し、都心部に近接していること。
 ②また、デザイン性に優れた外観、充実した設備仕様を有していること。
 ③現在、1K住戸の多くが法人のまとめ借りで占められ、2LD住戸についても、汐留、秋葉原などのオフィスワーカー需要が見込めることなどを、同投資法人は同物件取得にあたり、評価している。
 なお、物件取得先は伊藤忠商事(大阪市中央区)で、取得価格は9億1300万円となっている。

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