不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.06.12 17:09

<リスクに挑む>三菱電機 新たなEV地震時管制運転システムを開発 緊急地震速報から地震到達時刻など予測 P波感知器と緊急地震速報による管制運転の比較
 三菱電機(東京都千代田区)は、地震時にエレベーターを安全に停止させる新たなエレベーター地震時管制運転システムを開発した。
 本システムは、地震発生時に気象庁から配信される緊急地震速報にてエレベーター設置場所での震度と到達時刻を予測し、予め決められた震度以上の地震の揺れが到達すると予想される場合に、エレベーターに停止指令を発し、最寄りの階に停止させる。なお、地震の震源が約80㎞以上離れた遠隔地の場合、近年普及しはじめた初期微動を感知するP波感知器や本震を感知するS
 感知器で感知する初期微動より、緊急地震速報のほうが早く到達するという。途中の階を通過する高層建物用エレベーター(昇降路全高60m超)では特に効果を発揮し、従来の地震感知器では検出できないゆっくりとした揺れ(0・1〜0・5ヘルツの長周期地震動)を検知する長周期地震感知器も開発・搭載されている。長周期の揺れが一定時間以上継続すると、揺れが大きくなる前に、エレベーターを最寄りの階に停止させ乗客の安全を確保した後に、制御ケーブルやロープの損傷しにくい位置にエレベーターを待避させる。緊急地震速報によりエレベーターを停止させた後、建物の揺れが小さい場合には、所定の時間が経過した後に、自動的に通常の運転に復帰するという。
 なお同社では、三菱地所および三菱地所設計と協力し、本システムの実証実験を7月から東京ビルディング(地上33階建東京都千代田区丸の内)で行い、その有効性を検証していく。

セキュリティNOWナナオ FOMA対応ビデオ転送/遠隔制御装置を開発 携帯電話で遠隔監視PC操作など可能に
 ナナオ(石川県白山市)は、FOMA対応ビデオ転送/遠隔制御装置「EIZOエアビュークワッドX」を今月20日より発売する。
 この商品は、NTTドコモのテレビ電話対応FOMAで、動画や音声を遠隔モニタリングできる装置。ビデオカメラやビデオデッキなど最大4種類の映像機器を接続して、FOMA端末に、これらの映像や音声を4分割同時あるいは個別に表示する。映像を部分的に拡大し、その状態を維持したままで左右や上下に移動するなどFOMAからの操作が可能で、現場の各所や細部も確認できる。
 また、ビル内の映像を遠隔地で見ることができる他、FOMAで設備機器のオン・オフ・施錠制御や、シリアルのカスタマイズによって、PCキーを操作して貯水槽やモーターなどの制御を行うことも可能だ。パソコンにて運転制御をおこなう機械システム類へ導入して、運転制御工程の遠隔化を容易にローコストで実現する。
 なお、オープン価格となっているが、実勢価格は25万円前後、施工やシステム構築にも対応する。


トステム ホールディングスクリーン「ラクタススリム」を発売 地下街店舗やテナント用の新タイプ間仕切
 トステム(東京都江東区)では、屋内店舗や施設向けのホールディングスクリーン「ラクタススリム」を開発、販売を開始した。
 この商品は、パネル框(縦部材)の寸法を細くし、スリムなデザインにした地下街店舗やビル内テナントに設置する横引き折りたたみ式アルミスクリーン。店舗の閉店時にもスクリーンを通して店内の様子やディスプレイを見ることができるシースルーショウケースやサンプルケースとして販売促進効果を引き出すことができる。
 店舗の開店時には、片側に折りたたんで顧客が入りやすい風通しの良い開放型店舗をつくることが可能だ。さらに、たたんだ時のたたみ寸法を極力小さく業界最小とすることで有効開口が大きくとれる設計とした。
 なお、同商品は現場に合わせて図面をもとに製作する受注生産品であり、直線、曲線とも組み合わせが可能。さらに同社の店舗用建材商品(「フロンテック」のドア、FIX窓等)とも組み合わせることができるので、様々な利用ができるものだ。今後、店舗周りだけでなく受付まわり、オフィスの間仕切りなどにも積極的に提案販売していく。
 設計価格は、W2500㎜、H2200㎜、片引き、色:シャイングレー、レール仕様の場合で、30万8600円(ガラス代・施工費・運搬費・税別)となっている。

  神戸製鋼所/中部電力/東京電力/関西電力 空冷ヒートポンプチラーハイエフヒーポンを開発 空気熱交換器高性能化等で冷房時のCOP25.5を実現
 神戸製鋼所(神戸市中央区)と中部電力(名古屋市東区)、東京電力(東京都千代田区)、関西電力(大阪市北区)の4社は、ビルや工場等の空調用熱源機に使用する冷暖房可能な空冷ヒートポンプチラーとして業界最高のエネルギー効率COP25・5(冷房時)を実現した超高効率空冷ヒートポンプチラー「ハイエフヒーポン(冷房能力528kW)」を共同開発し、神戸製鋼所が、本年10月から販売開始する。
 上記4社は、水冷ヒートポンプ式熱源機の「ハイエフミニ」を平成15年5月に開発し、好評を得る一方で、冷暖房兼用の空冷機について、開発の要望が寄せられていたという。今回開発した「ハイエフヒーポン」は、暖房負荷にも対応可能で、冷房時は業界最高効率となるCOP5・5が実現できるもの。「ハイエフミニ」の高効率化技術を活用しつつ、新開発の高効率ファンなどにより空気熱交換器を高性能化するとともに、その空気熱交換器へ水を吹き付けることにより、さらに熱交換効率を向上させる。また、製品ラインアップとして、空気熱交換器に散水しない機種(冷房時のCOP4・3)も用意する。
 なお、本製品の対象となるのは1万〜10万㎡の大型ビルおよび工場施設、販売価格は5000万円からとなっている。

ササクラ/三共立山アルミ 外装防音ルーバー「トーンスクリーン」を開発 音を熱エネルギーに変換し低音6dB、高温10dB減音
 ササクラ(大阪市西淀川区)は、三協立山アルミ(富山県高岡市)と共同で、空調設備などから発生する騒音を低減する外装防音ルーバー「トーンスクリーン」を開発、7月から販売を開始する。
 この商品は、ビル用外装仕上げ材のルーバーのスプリッター(羽根の部分)内部に吸音材を組み込んだ構造を採用。ルーバー面の開口部を空気が通過し、騒音は吸音材が音を熱エネルギーに変換する作用で、外部への騒音の流出を低減する。通気性のある防音ルーバーは熱溜まりを解消し、日除けの作用で、温度上昇を緩和する効果も期待できる。
 防音効果としては、冷却塔や屋外機などの低い音は約6デシベル、自動車の走行音や人の声など高い音では約10デシベルの減音が可能。ルーバー自体の風騒音発生も抑える機構を採用した。
 両社では、平成17年よりこの商品の製品化に向けて取り組んできた。工場や商業ビル、大型オフィスビルの冷却塔・屋外機からの機械騒音対策や、小中学校などにおけるプールでの子供が発する声の近隣騒音対策として提案していく。
 参考価格は平米6万9000円(下地鉄骨、パネル加工品を含まず)となっている。

ナショナル 店舗・業務用掃除機を7月1日から販売開始 業界最高の吸込仕事率実現運転音を抑えた清掃も可能
 松下電器産業ナショナルアプライアンスマーケティング本部(大阪府門真市)は、店舗・業務用掃除機「タンクトップ」を7月1日から発売する。
 本製品は、高耐久・高効率の専用モーターを新開発したことにより、店舗・業務用掃除機として業界最高の吸込仕事率380Wを実現。人の出入りが多く砂ゴミなどの多い店舗やオフィスなどの広い面積での長時間使用に対応し、しつこいゴミも、すばやく強力に集じんする。
 本体の材質は衝撃に強い丈夫な金属素材を採用。家具に当たっても回避しやすい4輪キャスター構造とコンパクトな金属製本体で、入り組んだスペースもスムーズに引き回し可能。キャスターの取り付け部分の耐久性を強化し、金属素材の延長管と床ノズルを全機種に採用している。さらにMCG6000・G4000はパワー切替スイッチを搭載し、営業中のホテルや店舗などでも、運転音を抑えながらの清掃が可能だ。
 希望小売価格は、4万950円〜6万9300円(税込)となっている。

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