不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2006.06.05 15:07

トップリート投資法人 物件取得価格は89億円 イトーヨーカドー東習志野店を取得
 トップリート投資法人(東京都中央区)は、イトーヨーカドー東習志野店を89億円で取得すると発表した。
 同物件は、京成本線「八千代台」駅から約1・2㎞に位置する、平成6年10月竣工、4万5338・37㎡(店舗2万6535・68㎡ 駐車場1万8802・69㎡)の商業施設である。
 物件取得にあたり、同物件の東京中心部から約30㎞、都心部のベッドタウンとして居住密度が高く、高度成長期に宅地開発が進み、西に船橋市、北に八千代市、東は花見川区(千葉市)と接し、周辺エリア一帯が典型的な郊外住宅地という立地。首都圏郊外部としては平均的な人口を有しており、総合スーパーとしても魅力的なマーケットを抱えていること。店舗棟は地上4階建で、この他立体駐車場、簡易駐車場を併設、各フロアと接続しており、駐車場台数も1100台強確保されていることから、郊外立地店舗としての競争力を十分有していることなどを評価した。
 テナントはイトーヨーカ堂で、年間賃料は7億2530万7120円。物件取得先は日鐵溶接工業(東京都中央区)となっている。

社団法人不動産証券化協会 「第1回会員対象私募ファンド実態調査」 会員が運用する不動産私募ファンドは430 保有物件数2656物件・資産総額6.1兆円
 社団法人不動産証券化協会(東京都港区)は、平成18年2〜3月に、会員を対象とした「第1回会員対象私募ファンド実態調査」を実施した。
 不動産私募ファンドについては、その実態を把握することが一般的に困難であり、報道されている情報を集計したり、推計により規模を把握することしかできていなかった。このような状況を背景に、不動産証券化市場の健全な発展を目指す同協会は、会員の運用実績をベースとした私募ファンドの実態を独自に調査し、その結果を広く一般に公開することとした。
 調査対象となったのは、同協会正会員および賛助会員合計228社(平成17年12月31日現在)のうち、法律事務所、会計事務所、税理士法人等を除く194社で、平成17年12月末日を調査時点とした私募ファンド運用実績。なお、同調査では100%の回収率を達成し、会員が運用する不動産私募ファンドは430ファンド、運用資産総額6兆1000億円、保有物件数は2656物件であることが判明。数値は、同協会員の運用実績に基づくもの、日本の不動産私募ファンド市場の相当量を捕捉しているものであるという。
 なお、保有不動産のタイプについては、物件数では、賃貸住宅が1091物件(48・7%)で約半数を占め、オフィスが676物件(30・2%)でそれに続き、運用資産額ではオフィスが約1・9兆円(45・1%)、賃貸住宅が約0・7兆円(17・5%)と逆転した。
 所在地については、東京23区が物件数652(47・7%)、運用資産額約1・8兆円(64・4%)で多数を占めた。
 実物不動産と信託受益権の割合は、物件数、運用資産額ともに約1:9の比率で、使用ビークルについては、「YKTK」(有限会社‐匿名組合)が、280ファンドで約85%。出口戦略については、現段階では未定のファンドが多いが、JREITや他の私募ファンドへの売却を出口として設定しているファンドが約半数存在するという結果が出た。


昭栄 ふれあい横浜メディカルセンタービル取得 好立地と顕示性の高さを評価
 昭栄(東京都千代田区)は5月31日、横浜市中区万代町二丁目所在の「ふれあい横浜メディカルセンタービル」を取得した。
 同物件は、JR関内駅から徒歩数分の大通り公園に面した18階建てのビルで、地下1階から9階を総合病院(「ふれあい横浜ホスピタル」)、10階から18階を介護付き高齢者施設(「シニアホテル横浜」)として利用中のもの。両テナントとは20年の長期賃貸借契約を結び、オペレーションは従来通り継続される。また、同社としては初めての本格的な医療・福祉関連分野の賃貸案件となる案件だ。
 同物件は、好立地と顕示性の高い建築物である事に加え、病院と高齢者施設の組合せが当時としては非常に珍しく、また大型ホテルをコンバートしたもの。利用者にとって利便性に富み、安心感のあるコンセプトである事から、病院・高齢者施設とも大変人気があり、高い稼働率を誇っている。

ニューシティ・レジンデンス投資法人 3物件を総額108億7000万円で取得 東京で2物件・大阪に1物件 竣工前も含む築浅の共同住宅 
 ニューシティ・レジンデンス投資法人(東京都港区)は、①ニューシティレジデンス日本橋高津(仮称)、②ニューシティレジデンス東日本橋、③ニューシティレジデンス八雲(仮称)の3物件を取得すると発表した。
 物件①は、大阪市営地下鉄堺筋線「日本橋」駅から徒歩3分に位置する、平成18年1月竣工、延床面積1万3340・10㎡の共同住宅で、物件取得価格は47億8000万円。物件②は都営浅草線「東日本橋」駅徒歩約2分に位置する、平成18年2月竣工、延床面積8639・91㎡からなる共同住宅で取得価格は49億3000万円。物件③は、東急東横線「都立大学」駅徒歩約13分に位置する平成18年9月竣工予定の、延床面積1486・54㎡の共同住宅で、取得価格は11億6000万円だ。

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