不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.05.29 15:45

<ストップ地球温暖化>ビッキマン 既存の窓を簡単施工で複層ガラスに変更できる新工法 エネルギーコストを40~45%削減
 自動車の日焼け用特殊フィルムなどの製造・販売を手掛ける「ビッキマン」(神奈川県川崎市)は、簡単な後付け施工のみで1枚のガラスを2枚の複層ガラスに変えられる「ポケットサッシ」を開発、販売を開始した。
 同製品は既存窓ガラスの枠に一回り小さいアルミ製サッシを取り付け、ガラスをはめ込むだけで窓ガラスが複層化されるというもの。古い窓枠はそのままに、新しいサッシを後付けするだけなので専門の職人でなくとも容易に窓を複層化できる。10〜15年前までに竣工されたビルの窓枠であれば、大抵の窓枠は建物の内側から施工することが可能であり、足場を組む必要がないため低コスト施工が可能だ。
 複層ガラス導入のメリットは、断熱性、結露防止、防音対策への効果の高さが挙げられる。断熱性は、地方によって多少異なるが、例えば開口部が90%〜100%の既存の窓ガラスにポケットサッシを取り付けた場合、40〜45%のコスト削減になる。価格は1平米あたり1万6000円(工賃込み)から。通常の複層ガラスへの取替え工事に比べて半分以下のコストでガラスの複層化を実現するという。
 現在、各方面から引き合いが増加しており、大手ガラスメーカーやゼネコン、コンビニなどとの提携・導入に向けた話し合いを進めている。
 「代理店を整備し、今後はビル管理会社やビルオーナーをターゲットにポケットサッシの展開を広げていきたいと考えています。それと平行してESCO事業への取り組みにも力を入れ、補助事業への対応も進めていきたいと思います」(阿久津氏)

<リスクに挑む>フジタ 積層ゴム免震装置の3時間耐火被覆構法を開発 既存・新築物件を問わず免震階の有効活用が可能
 フジタ(東京都渋谷区)は、積水化学工業(大阪市北区)と共同で、改正建築基準法による積層ゴム免震装置の3時間耐火被覆構法「FS・ディフェンス」の国土交通大臣認定を他に先駆けて2005年8月に取得し、現在建設中の「(仮称)香里園駅前プロジェクト(住宅棟)新築工事」に設置した。
 免震装置は、耐火性能が無いため、そのままでは免震階を使用することができない。しかし、免震装置に耐火被覆を施すことにより、今までデッドスペースとなっていた免震階を有効に利用することが可能となる。同プロジェクトでも免震階は自転車置き場として使用した。この技術を用いることで、既存建物にも免震装置を用いた耐震補強を行い、その階を従来と同様に使用できるため、今後、新築、リニューアルを問わず積極的に提案していく。
 FS・ディフェンスは、積層ゴムとその上下の基礎や柱の一部をケイ酸カルシウム板で囲い、中央の水平スリットで上下に分割したもの。スリット面には、熱を受けると発泡して10倍に膨張し、断熱効果を発揮するシート状の熱膨張耐火材を取り付けている。これによって、地震時には免震装置の水平変形に影響を与えず、火災時には熱膨張耐火材がスリットを塞ぎ、免震装置の熱劣化を防ぐ。さらに、ケイ酸カルシウム板の一部に耐火被覆機能を有する遮熱型ガラス窓を設け、目視による日常点検等の省力化を図る構造とすることも可能だ。
 なお、FS・ディフェンスは、積層ゴムの設計および設計支援、販売、納品、点検などの一環営業サービスを行っている高環境エンジニアリング(東京都渋谷区)より販売する。

新明和工業 生ごみを破砕・乾燥処理する「業務用生ごみ乾燥機」開発 」生ごみを約4分の1まで減量・減容
 新明和工業(兵庫県宝塚市)は、食品加工工場やホテル・飲食店で発生する調理屑や食べ残しなどの生ごみを破砕・乾燥処理する「業務用生ごみ乾燥機」を開発、販売を開始する。
 本機は、同社が長年、汚泥やRDF向けの乾燥機で培った技術を導入して開発したもので、水分率80%の生ごみ50㎏を約1時間で20%まで乾燥させ、投入した生ごみの質量と容積を約4分の1まで減量・減容することが可能だ。乾燥熱源にはボイラーで発生させた蒸気を間接的に使用することで、発火の危険性を低減するなど安全面にも配慮している。
 また、乾燥機構に設置面積の小さな円筒型の槽内でパドル(撹拌棒)を高速回転させる方式を採用し、生ごみを微細化するとともに、凝縮器で除湿した排出ガスの一部を循環させて、生ごみに直接吹き付けることで伝熱効率を高めた結果、短時間での乾燥と低ランニングコストを実現した。
 なお、販売価格は2500万円(1000㎏/日処理機)3500万円(2000㎏/日処理機)となっている。

新日本製鐵 ニッテツスーパーフレーム工法自社の3階建て社宅用途に適用 店舗・介護施設への採用が拡大
 新日本製鐵は、住宅工法「ニッテツスーパーフレーム工法」を、同社名古屋製鉄所(愛知県東海市)の社宅用途(3階建て・3棟・全78戸・延床面積5250・65㎡)に適用する。同社関連の共同住宅施設へ同工法を初めて採用する案件であり、建設規模として過去最大級のものとなる。
 「ニッテツスーパーフレーム工法」は、スチールハウス協会が普及促進をはかってきた「KC型スチールハウス」を、独自開発により防耐火・遮音・温熱性、耐久性など諸性能と使い勝手を大幅に向上させた工法。先端技術の、60分耐火認定、3階建設計法、遮熱仕様、遮音仕様が織り込まれている。鉄骨構造と外張断熱通気工法を組み合わせることで、耐久性・耐震性・省エネルギー性にも優れているという。
 現在、一般戸建住宅用途での普及に加えて共同住宅・寮・店舗・介護施設への採用が拡大しており、同社では、耐火構造及び3階建て建設が求められる寮・共同住宅のほか、住宅密集地における建て替え案件、都市型の店舗、さらには、高齢化を背景としたグループホームなどの老健施設、などの成長市場において工法の普及を図る。

ABC商会 コンクリートのひび割れ自然な風合いで補修する セメント補修スプレーキットを発売
 ABC商会(東京都千代田区)は、コンクリートのヘアークラックを剥がれにくい工法で簡単に埋める、セメント補修スプレーキット「インサル(R)クラックシャット」の発売を開始した。
 キットの内訳は、細いひび割れ(ヘアークラック)に追従する柔軟さを持つ樹脂スプレー「クラックボンド」と、手軽に補修できる微細セメントスプレー「クラックシャット」、専用スポンジとなっており、0・1〜1㎜までの、ひび割れ補修に最適。2種類のスプレーを塗布して、専用スポンジでならすことで(樹脂→セメント→スポンジ→樹脂)、自然な風合いに補修できる。チョークで擦り込む補修材などに比べて、体力を使わず施工時間も短いという(1m・1分弱)。噴射セメントの直進性が高い特殊スプレーノズルで、余計な飛散を極力抑えている。
 なお、内容量は420mlで、価格は3980円となっている。
YKKAP 電子錠「ケータイキー」を発売 おサイフケータイが鍵 ピッキング対策も万全
 YKKAP(東京都千代田区)は、NTTドコモのiモードFeliCa対応携帯電話「おサイフケータイ」を玄関の鍵として使用する電子錠「ケータイキー」を発売する。
 これは、「おサイフケータイ」を扉外部に取り付けられているリーダー部にかざすだけで、施錠も解錠も行なえるという電気錠システム。「おサイフケータイ」から所定のサイトにアクセスし、有料のキーIDを購入して使用する。「おサイフケータイ」を持っていない場合は、非接触式ICカード(1枚標準装備)でも開錠可能で、最大20IDの登録が可能だ。室内側2ヶ所に設置した電動サムターンでピッキング犯罪も防止する。
 基本システムは15万7500円(税込)からで、追加ICカードは1枚6825円(税込)。

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