不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2006.03.13 13:48

三菱電機ビルテクノサービス 暴れ度合いを画像解析するシステムで防犯対策 モーションサーチ付きエレベーター
 三菱電機ビルテクノサービス(東京都千代田区)は、エレベーターの防犯カメラ画像をリアルタイムで解析・検知する『モーションサーチ』サービスを開始した。1号機は、熊本県内で2月15日から稼動しており、3月には東京でサービスを開始する。
 内容は、エレベーター内において暴れる、殴るといった異常事態が発生した場合、そのレベルに応じて最寄りの階へと移動してドアを開き、警告アナウンスなどを自動的に行うもの。事態をリアルタイムで検知し、対処することで抑止効果を狙う。
 暴れ度合いを画像解析する『モーションサーチI』では、極めて異常・やや異常・要注意の3段階で判定し、自動的に対応する。また、エレベーター内に利用者がいる状態で一定時間、呼びボタンを押さない、ドアの開閉がない場合などに不審者や急病人がいると判断する。
 人物の暴れ動作を解析するために、従来は人物に取り付けたマーカーや身体の一部などを検出し、時空間的に追跡する方法が採用されていた。しかし、エレベーター内の不特定多数の人に対しその方法は現実的ではない。そこで、エレベーター内の画像を4800コマに分割し、コマの個数やばらつきの値を評価し、検地するシステムを採用することになった。利用者が激しい動きをくり返すと、いさかいや暴漢など万一のトラブルがリアルタイムで検地できる。
 なお、このサービスは、三菱エレベータリモートメンテナンス契約「エレファースト」のオプション契約である「防犯カメラ録画サービス」の一部として、同契約の現行料金月額4000円の範囲内で提供されるものだ。

<注目の新技術>松下電工 世界最薄・業界最高の明るさ実現するLEDユニット 明るさ向上と長寿命維持を両立業界最高水準の演色性も実現
 LED照明器具で世界最薄サイズ・業界最高の明るさを可能にする、照明用高出力・高演色LEDユニット「エムフォース」の開発に松下電工(大阪府門真市)が成功した。青色LEDチップと「赤と緑を混ぜた蛍光体」を組み合わせて使用することで、業界最高の優れた演色性も実現する。
 LEDは、長寿命、省エネ、省資源のあかりとして幅広い市場への普及が期待されているが、LEDを照明用途として使用するためには、「対象を離れた場所から照らすことができる明るさ」にまで高める必要があるという。LEDは電流の量を増やすと明るくなるが、同時に発生する熱により封止樹脂の劣化が起こるため、明るさアップと長寿命維持を両立することは困難とされていた。
 同社では、2003年8月に照明用途に特化した「高出力型LEDユニット」の独自開発に成功しており、2005年9月に国内照明業界最高の明るさと長寿命を両立した、40W白熱灯相当のLED照明器具を発売している。今回、「器具・ユニット完全一体化技術」により、高出力化と長寿命を両立し、器具のコンパクト設計が可能な照明用高出力・高演色LEDユニット「エムフォース」の開発成功によって、白色LEDの課題とされていた演色性を大幅に改善した。
 新商品は今秋から順次発売を開始し、フレキシブルな設計や演出が求められる店舗などへの展開を目指す。また、4万時間という長寿命性能などを活かしてメンテナンスが困難な場所など、店舗以外への用途へも品揃えを強化していく。

日本ビクター 1秒120コマを記録する防犯向け製品発売 16台の監視カメラ入力を実現
 日本ビクター(横浜市神奈川区)は3月10日、500GBの大容量ハードディスクドライブを搭載した業務用ハードディスクレコーダー『VR―516』の発売を開始した。
 撮影機能には、最大で1秒あたり120コマを記録できる「滑らかモード」と、高解像度に対応する「高精細モード」から選べる。機能ボタンを押すだけで詳しい説明画面が表示される「ユーザーガイダンス機能」で、操作性も高めた。16台の監視カメラ入力も可能となっている。
 書き込み可能のDVDドライブキット『SA―K52』(別売)を装着すると、記録画像をDVDビデオフォーマットでDVDディスクにコピーできる。映像・音声の再生は概ね汎用DVDプレーヤーで可能となっており、監視カメラの証拠映像や検証映像の提示・提出にも対応しやすい。また、DVDやCS・BS地上デジタル放送などで採用されている高画質・動画圧縮規格MPEG2記録を採用し、画質の向上にも努めた。
 LAN端子を装備するころでネットワークを経由してパソコン上から録画監視でき、汎用ブラウザを使用しての遠隔モニタリングも可能となっている。価格(税込)は、オープンである。

INAX リフォーム用大型便器を発売 水6リットルで強力洗浄が可能清掃・収納面の不満解消めざす
 INAX(愛知県常滑市)は4月1日、超節水マンションリフォーム用大型便器を3機種発売する。
 マンションのトイレに対する不満のなかには、「トイレ後方に配管が露出しているため掃除しにくい」といった清掃面、「予備ペーパーなどのトイレ用具を置くためのスペースがない」といった収納面に関するものがある。それを元にINAXでは、ふたつの不満を解消し、施工性に優れた大型便器を開発。排水の高さを床から155㎜とし、互換性を高めた。また、わずか6リットルでも強力洗浄が行える超節水6リットル洗浄『eco6』も搭載。従来13リットルを必要としたところ、洗浄水量は半分以下の約40%となっている。2日で風呂一杯分(約4180リットル)以上の節水で、年間1万2000円を節約する見積もり。
 タイプは3種類。まず、室内排水立管をキャビネットに隠せる立管対応型を用意した『Pita』。便器は白とアイボリーの2色、キャビネットは8色対応。価格(税込)は工事費別途で24万450円から。
 ほか、左ハンドル使用にも対応した『アメージュV』と、シャワートイレ・フルオート便器洗浄・スーパー節電が標準装備された『アメージュVシャワートイレ』がある。両方とも便器開口サイズが従来型より16%もワイドで、溜水面を広くした。価格(税込)は工事費別途で8万4000円から。

松下電器産業 初のヒートポンプ方式採用電力量を従来比で64%削減 低電力消費の飲料缶ボトル自販機発売
 松下電器産業ホームアプライアンスグループ(松下ホームアプライアンス社〔大阪府豊中市〕、松下冷機〔滋賀県草津市〕、松下食品システム〔東京都中央区〕)は、業界初のヒートポンプ方式の採用により消費電力を最大64%削減する飲料用缶ボトル自動販売機を今月から発売する。
 加温方式にヒートポンプを採用し、加えて排熱回収効果も得られるシステム構成とする事で従来のヒーター方式に比べ2・3倍の加熱効率を実現。また、冷却方式に独自の直列切替冷却サイクルを採用し、冷却効率を13%向上させた。併せて真空断熱材使用領域拡大によるエネルギーロス軽減を図った結果、年間消費電力量は950kWhと、同社従来機種比で64%削減し、業界トップの低消費電力を実現した。
 また省エネ化と併せ、コンプレッサー・ファンなどの静音化を図り従来機種比で3dBの低減を図っている。冷媒にはノンフロン冷媒である「イソブタン」を採用し、既に断熱材のウレタン発泡剤シクロペンタンの採用とともに完全ノンフロン化を実現した。

コトブキ 新ブランド『コトブキ60』立ち上げ 60年代の名作椅子を復刻
 コトブキ(東京都千代田区)は3月6日、1960年代の名作椅子を復刻させた新ブランド『コトブキ60』を立ち上げる。
 復刻するのは、コントラクト(業務用)ユースの家具としてロビーや会館などで使用されてきた椅子と、1960年代の生産開始から一時製造を中止していた製品。具体的なラインナップは、1958年から1974年にかけて開発されたFRP製の椅子3種と、センターテーブル1種の計4アイテムとなっている。
 FRPとは、1960年代にアメリカから日本に紹介された製造技術で、主にガラス繊維にポリエステル樹脂を浸透させて硬化した繊維強化合成樹脂を指す。耐久性や耐熱性、軽量性のある特性に加え、それまでの成形合板ではできなかった自由な三次曲面を可能にする新素材であった。価格(税込)は、もっともデザインのシンプルなスタジアムチェアで2万4990円。背もたれにゆとりのあるバンクチェア(レザー)で4万8300円である。
 なお、初年度の販売目標は7000万円。

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