不動産トピックス

商業ビル最前線

2006.02.27 11:59

<注目の新技術>丸井 マルイシティ新宿A・B館を1棟に建て替え 2500㎡増床して2009年春オープン
 丸井(東京都中野区)は、新宿地区の基幹店舗として1974年に開店したマルイシティ新宿A館および1977年に完成した隣接の喜多ビル(B館)の建て替えを決定した。
 マルイシティ新宿(新宿区新宿3丁目)は、約30年にわたって2館体制で営業してきたが、連絡通路と階段でつながる店内は来館者に分かりにくいと、かねてより1館体制への建て替えが懸案となっていた。この度、両館の関係権利者が2館を1棟化した新しい共同ビルへ建て替えることについて、基本合意したことによりプロジェクトがスタートする。
 「新マルイシティ新宿(仮称)」の建物規模は地下2階、地上8階を予定しており、売場面積は約1万4600㎡になる見込み。旧店舗より約2500㎡増床する形で2009年の春に新店舗がオープンする。
 今後、新宿3丁目エリアでは、東京メトロ13号線の2008年開通が控えており、来街者の増加、さらには商業立地としてのより一層の拠点性アップなどが見込まれる。新店が新しいランドマークとなることで更なる来街者獲得を目指す。
 なお、建て替え工事期間中については、2007年春に完成する新館に、「マルイシティ新宿」を移設して営業するなど、新館及び新宿地区各館の中で、現「マルイシティ新宿」と同規模の売場面積を確保する予定である。

三井不動産 アウトレットパーク「ジャズドリーム長島」を増床 ラグジュアリーブランド等144店舗が入居するモール
 三井不動産(東京都中央区)と、長島観光開発(三重県桑名市)は、平成14年3月に開業したアウトレットパーク「ジャズドリーム長島」(桑名市長島町)の増床計画を推進していたが、ラグジュアリーブランド(ファッション、雑貨、時計、食器、他)などを国内有数の規模で集積し、本年7月にグランドオープンすることになった。
 現在出店が決定しているラグジュアリーブランドは、アルマーニファクトリーストア、イヴ・サンローラン、グッチ、サルヴァトーレフェラガモ、セルジオ・ロッシ、タグ・ホイヤー、ダックス、ダンヒルカンパニーストア、トゥミ、トッズ、ヒューゴボス、ホーガン、ボッテガ、ヴェネタ、リチャードジノリ、ロロ・ピアーナ、メレーズ(セリーヌ、クリスチャン・ディオール、ジバンシィ、マークジェイコブス、クリスチャンラクロワ、ロエベ)。有名セレクトショップ、ファッションブランドとしては、アーバンリサーチ、日本発出店のイタルスタイル、セオリー、トゥモローランド、フレッドペリー、ユナイテッドアローズ(既存棟から移転拡大)である。
 増床によって、同施設は91店舗から144店舗に拡大し、東海地区最大級、かつ三井不動産グループが全国で展開しているアウトレットパーク6施設中、最大規模となる。

セガ 「みなとみらい21」4街区を330億円で取得 30万㎡規模の複合施設を建設予定
 セガ(東京都大田区)は、平成16年9月に横浜市より事業予定者として認定を受けていた神奈川県横浜市の「みなとみらい21」中央地区55・56街区に加え、今年2月22日、新たに57・58街区での事業予定者として選定を受けた。
55・56・56・58街区の土地取得費用は、約330億円。総敷地面積は約4・1ヘクタールで、同地に建設する複合施設の規模は延床面積約30万㎡を予定している。同社の技術・開発力を基にした新たなエンタテインメントの創出を目指し、屋内型エンタテインメント施設、オフィス、ホテル、商業施設などの建設を検討しているということだ。
 施設の内容・規模、投資計画については、協議を進めていく方針で、スケジュールに関しては、現段階で平成20年春頃着工、平成22年春頃竣工、オープンを予定している。
 今後、横浜市と協議によりプロジェクトの検討を行っていくため、開発手法や投資計画は変更される可能性もあるが、セガサミーグループとして投資効率の最大化、リスクの最小化を図りながら計画を推進していくという。

ダイエー 建設される複合商業施設 食品スーパーとして出店 中もず店の土地をコーナン商事に売却
 ダイエー(東京都港区)は建物の老朽化に伴い営業を停止していた旧ダイエー中もず店の土地を、ホームセンター事業を展開するコーナン商事(大阪府堺市)に売却し、同社が新規に建設する複合商業施設に食品スーパーとして出店する。旧ダイエー中もず店は1970年にオープンしたが、建物および設備の老朽化により2004年8月をもって営業を休止し建て替えを検討する遊休地となっていた。土地の面積は2万9180・14㎡で、譲渡価格は23億円。ちなみに簿価は15億3800万円である。
 なお、物件の引渡しは27日で、店舗のオープンは2007年春頃を予定。旧ダイエーが2004年頃に発表していた2005年夏のオープン予定から大幅に遅れることになったが、ようやく土地活用の目処が立った。

パルコ ル テアトル銀座の運営者に決定 2007年ブッキングを開始
 パルコ(東京都豊島区)は1973年の渋谷パルコ開店以来「パルコ劇場」を所有運営し、劇場運営ノウハウを蓄積してきたが、この度、東京テアトル(東京都中央区)から「ルテアトル銀座」(770席)の運営移管を受けることになった。
 これに伴い、2007年3月から「ルテアトル銀座」の運営を開始するため、ブッキング(劇場貸出先の選定)活動などの営業を開始する。
 今後は公演のバラエティアップ、コンテンツ事業の拡大を目指していく。

<商店街だより>中小商業活性化事業最大5億円を助成
 中小企業庁商業課では「平成18年少子高齢化等対応中小商業活性化事業」の募集を開始した。3月17日まで受付ける。
 支援対象となるのは、商店街等における中小商業の活性化を図るとともに、少子化、高齢化、安心・安全、環境・リサイクルなどに対応する事業。また駐車券システム導入や空き店舗を活用してチャレンジショップや保育サービスなどを開始する場合も対象になる。
 なお、補助率は2分の1で、補助額上限は5億円、応募方法は、市町村の商業振興担当課を通じて要望書を提出する。

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