不動産トピックス

商業ビル最前線

2006.02.20 12:52

<TOPICS>三井不動産 2147席のシネコンと122店の専門店が入居 Arioシリーズ亀有でオープン
 三井不動産(東京都中央区)は3月3日、葛飾区亀有三丁目に『Ario亀有』をグランドオープンする。
 『Ario亀有』はJR常盤線・亀有駅より徒歩5分に位置する地上5階・地下1階、延床面積約13万7800㎡からなる大型ショッピングセンターだ。
10スクリーン、2147席のシネマコンプレックスに加え、122店で構成される『アリオモール』には葛西の有名らーめん店『ちばき屋』、大人気漫画「こちら葛飾区亀有公園前派出所」をテーマにしたアミューズメントパークなど多彩な店舗が揃う。
 また、イトーヨーカ堂では今後も『Ario』の名称で総合スーパーを核としたショッピングセンターの開発・運営事業を積極的に展開。地域における生活・文化の拠点となる施設づくりを目指す。
 なお、土地建物はイトーヨーカ堂(東京都千代田区)が所有しており、竣工後の運営・管理はグループのららぽーと(千葉県船橋市)で行う。

<商業ビルオーナーインタビュー>八千代鮨 昭和51年から本田横丁で飲食店舗ビルを経営 電線の地中化をもとめ行政と折衝中
-本業で鮨店を経営されているそうですね。
齋藤 中学卒業と同時に文京区音羽の鮨店で修行を開始しました。昭和33年に新宿区神楽坂の本田横丁の地で八千代鮨を創業しました。以来、同地で営業を続けており、現在、鮨は私の息子である二代目が握っています。私は新宿区鮨商連合会会長、鮨商生活衛星同業組合神楽坂支部長などを務め、業界全体の活性化に務めています。
-不動産賃貸業を開始した経緯は?
齋藤 昭和51年に本田横丁の鮨店の向かいにある土地を購入しました。その土地は元々、花柳界が栄えた神楽坂らしく舞妓の髪を結う髪結い店がありました。その後、ビリヤード場に姿を変えたのですが、それも閉店し、長らく空き家となっていたのです。私の店の前であることから雰囲気も悪く、それならばいっそ購入しようということになりました。そこに自社ビルを建設して鮨店を移動し、元の場所を賃貸することにしたのです。現在、飲食店が5店入居しており、満室稼動しています。同じ飲食店という意味では、本業ではライバルとなりますが、周辺が活気づいていなければ横丁に足を伸ばそうという人がいなくなるので、どんどん繁盛してもらいたいと考えています。ですから、オーナーとしても、それほど高い賃料をとれません。坪約1万円の水準で貸しており、賃料更改時においても極端な値上げを要求するということはありません。貸ビルから得られる賃料は、もう1つの年金のように思っています。ただし、テナントの選別に関しては、同じ飲食でも業種が重ならないように、和食店やバー、中華料理といったように種類をわけています。テナントの選別により多様性のある横丁をつくりたいと考えています。
-現在の街の問題点は。
齋藤 本田横丁は、総距離約250m、道路幅約4mの通りに飲食店を中心に50軒以上の店舗が軒を連ねています。その狭い中に、変圧器を抱えた電信柱が連なっており、地震が起これば傾斜・倒壊により大災害を招く恐れがあります。現在、商店街を代表して電線の地中化を行政に要請しています。一昨年には、負担の大きい3000ボルトの電線を1000ボルトずつ3本にする工事が、行政、東京電力により行われました。これは1つの成果とも言えますが、これにより本来の電線地中化という目的が遠ざかってしまうことを懸念しています。耐震補強は個人でも行えますが、電線の地中化が伴わなければ被害は防げません。今後も、周辺地権者と協力して、行政との交渉を続けて生きたいと考えています。

大和システム スーパー銭湯施設を開店
 大和システム(大阪府大阪市)は平成18年2月23日(木)に直営20番目のスーパー銭湯の施設として「やまとの湯大宮店」をグランドオープンする。
 同店は、JR宇都宮線土呂駅から西へ約900m、平成16年に開発された都市型ショッピング・センター「ステラタウン」の中心地から南へ徒歩3分の場所に立地する。建物は、敷地面積5356㎡、延床面積2157㎡の規模で、地域の景観に配慮し2階建ての高さとした。
 敷地内で掘り当てた天然温泉を主浴槽および露天の各種浴槽に使用。また、岩盤浴をはじめ、韓国式あかすり、女性専用のエステサロンといったオプションメニューも用意している。その他、リラクゼーションサロン、ヘアカットサロンなどもあり、充実したリフレッシュ空間となっている。

日本SC協会 クアラルンプール等のSC 海外視察研修ツアーを主催 視察先では担当者の講演を予定
 日本ショッピングセンター協会(東京都中央区)は、「近隣アジアから明日のSCを学ぶクアラルンプール/バンコク」と題した海外視察研修ツアーを主催する。
このツアーは、富裕層や観光客を対象とした高級SCから、地元の方々が集まるアジア的なSCまで多様な施設が特徴的な、クアラルンプールとバンコクの地を巡るものである。
 日本から進出し近隣アジア諸国で活発なSC展開を図るイオングループや伊勢丹などが健闘している実態を現地で視察し、今後海外出店を行うディベロッパーや専門店やSC関連会社が、運営のヒントを探求することを目的としている。
 アジア最大級SCの「ミッドバレーメガモール」、有名ブティックとアジアン雑貨が揃う「ゲイソーン」など主なSCの視察に併せ、クアラルンプールにおいてはイオンアジア担当者、バンコクにおいては伊勢丹関係者もしくは地元日本人商工会議所の流通関係者の講演を予定している。
 研修期間は来月15日から19日までの4泊5日。同協会会員価格は15万9000円、一般価格は25万9000円となっている。

<商業サポート企業 マーケティング>環境企画研究所 インタビュー等でユーザーの声を分析 調査結果から商業施設の方向性を提案 アンケート調査は3000円から
 環境企画研究所は、商業施設等の調査設計・実施・集計・分析等のマーケティング、さらには調査結果に基づく課題の抽出や今後の方向性提案を行っている。代表取締役の鶴内明氏は話す。
 「ユーザーの満足度評価は施設運営者が過大評価しがちな場合があります。少数意見に真実が隠されていることもあるので、注意が必要です」
アンケート調査は、1サンプル3000〜5000円となっている。インタビュー調査は、3万円から5万円で行っている。
 これまで同社は、高崎駅前再開発ビル計画、お茶の水周辺ビル動向調査、赤坂地区飲食店ビル計画など多数の商業施設・ビルの企画に携わっている。

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