不動産トピックス

過熱する投資市場の現場から

2005.12.26 13:44

DAオフィス投資法人 取得総額は101億6000万円 新宿・横浜等の中規模オフィスビル6物件の不動産信託受益権を取得
 DAオフィス投資法人(東京都中央区)は、6物件の不動産信託受益権を新規取得する。
 新宿坂町23ビルは、都営地下鉄新宿線「曙橋」駅徒歩4分に位置する、平成4年5月竣工、地上5階・地下2階延床面積3726・45㎡のオフィスビルで、取得価格は21億9000万円。BPSスクエアは、東京メトロ日比谷線「築地」駅出口前に位置する、平成8年1月竣工、地上10階建て、延床面積2902・92㎡のオフィスビルで、取得価格は15億6000万円。ダヴィンチ西五反田Ⅰは、東急池上線「大崎広小路」駅徒歩2分に位置する平成3年7月竣工、地上10階・地下1階建て、延床面積3320・85㎡のオフィスビルで取得価格は16億4000万円。ダヴィンチ築地は、東京メトロ日比谷線「築地」駅から徒歩2分に位置する平成2年1月竣工、地上8階・地下1階建て、延床面積1841・91㎡で、取得価格は12億4000万円。ダヴィンチ新横浜214は、横浜市営地下鉄「新横浜」駅から徒歩2分に位置する、平成1年11月竣工、地上8階・地下1階建て、延床面積6478・89㎡のオフィスビルで、取得価格は、21億8000万円。ダヴィンチ新横浜131は、JR横浜線「新横浜」駅から徒歩11分に位置する、平成4年10月竣工、地上9階・地下2階建て、延床面積7453・27㎡のオフィスビルで、取得価格は13億5000万円だ。
 物件取得予定日は来年1月27日で、6物件の取得総額は101億6000万円である。

<J-REITの新手法>日本ビルファンド投資法人 開発前段階に取得した白金の超高層ビル NBFプラチナタワーの売買価格確定 276億円を310億円に増額変更を行う
 日本ビルファンド投資法人(東京都中央区)は、NBFプラチナタワーの売買価格を確定した。
 NBFプラチナタワーは、東京メトロ南北線「白金高輪」駅直結の平成17年11月竣工、地上26階・地下2階建て、延床面積5万0630・91㎡の店舗・事務所複合ビルである。法定再開発事業である「白金一丁目東地区第一種市街地再開発事業」により、複合開発として超高層住宅棟・商業施設棟・工場棟・公共広場等と一体的に整備される施設建築物だ。
 同投資法人は物件取得にあたり、物件周辺は、営団南北線・都営三田線「白金高輪」駅の開業、再開発による街づくりの進捗により、新たなビジネス拠点としてポテンシャルが顕在化しつつあること。都心の大規模・新築オフィスビルとして、そのランドマーク性とともに高規格のスペックを有しており、オフィスフロアは基準階貸室面積約400坪の大型無柱空間で、天井高は2700㎜、さらにOAフロア100mmであることなどを評価していた。
 日本ビルファンド投資法人は、同物件を開発前段階にプラチナインベストメント(東京都中央区)より、276億円にて取得を決定していたが、当初、売主によるテナント誘致の結果によって収益性が向上した場合等、一定のルールに基づき、引渡日までに最大で310億円までの増額変更を行うことがあるとし、価格確定日を12月20日に設定していた。
 12月1日時点の本物件のテナント数は5社で、満室稼動となっており、結果、最終的に310億円で取得することとなった。物件件NOIについては、15億8400万円である。
 今回の件については、三井不動産(東京都中央区)に、テナントリーシング・運営管理会社選定・売却などのアセットマネジメント業務を委託しており、その判断は三井不動産の助言に基づくものとなっている。なお、同信託受益権売買における同投資法人への仲介者は三井不動産だが、仲介手数料については、売買価格が最終的に確定した時点で決定する予定となっている。

福岡リート投資法人 小嶺台コミュニティモールを取得 ダイソー・ガスト等4物件で構成物件取得価格は7億4000万円
 福岡リート投資法人(福岡県福岡市)は、「小嶺台コミュニティモール」を酒本商事(大阪府八尾市)より、7億4000万円で取得した。
 小嶺台コミュニティモールは、北九州市八幡西区の中心を縦断する幹線道路の国道211号線に面し、北九州都市高速4号線の小嶺インター出口の正面に位置するコミュニティ型ショッピングセンターだ。スーパー協和が入居する平成9年3月竣工、延床面積1376・10㎡の物件、ダイソーが入居する昭和47年6月竣工、延床面積1260㎡の物件、ガストが入居する平成9年6月竣工、延床面積294㎡の物件、ミスタードーナッツが入居する平成9年5月竣工、延床面積111・82㎡の4物件で構成されている。
 同投資法人は福岡・九州地域を中心に大型物件にとどまらず、地元に密着したローカルの視点から、車型社会のライフスタイルに合致した道路アクセスの良いコミュニティモールを今後の戦略投資物件カテゴリーの一つと位置づけている。今回の物件を初めとして九州一円で開発、購入していくという。

<外資系企業動向>プロロジス プロロジスパークセントレアを開発 平成19年5月末竣工予定
 物流施設専門の不動産開発会社プロロジス(港区東新橋)は、12月20日、愛知県と中部臨空都市・空港島総合物流ゾーン内、総合物流ゾーンD-2-の土地譲渡に関する契約を締結し、同地にマルチテナント型大型物流施設「プロロジスパークセントレア」を開発する。
 同施設は、同社にとって愛知県内初のマルチテナント型物流施設であり、愛知県東海市にあるアスクル(東京都江東区)専用ビルド・トゥ・スーツ型物流施設である「プロロジスパーク東海」に次ぐ同県内2棟目の物流施設となる。
 「プロロジスパークセントレア」は、計画敷地面積2万4865・82㎡、延床面積8万2772㎡からなり、40フィートコンテナトレーラーが直接乗り入れ可能なランプウェイを2基備えた、地上6階建ての施設。1階から3階には航空貨物の搬出入作業に適した低床バースを設置し、4、5階を、航空貨物を扱う3PL企業などの物流企業のニーズ合わせ、ピッキング作業や仕分けなど物流加工に適した高床バースを設置。さらに、最新のITインフラ設備を有するオフィススペースを各階に確保し、24時間体制で稼働する中央管理センターなどを装備すると同時に、休憩スペースや売店などアメニティ施設も併設する予定だ。
 なお施設の竣工は平成19年5月末を予定している。

日本プライムリアルティ投資法人 川崎ダイスビルの優先出資証券を取得 シネマコンプレックス等入居駅前立地型の大規模商業施設
 日本プライムリアルティ投資法人(東京都中央区)は、川崎ダイスビルの優先出資証券8490口を東京建物(東京都中央区)より、15億5367万円にて取得する。
 川崎ダイスビルは、京浜急行本線「京急川崎」駅徒歩1分に位置する、平成15年8月竣工の地上11階・地下2階、延床面積3万6902・01㎡の物件で、さくらや、TOHOシネマズ等、物販・飲食・シネマコンプレックスが集積する大規模商業ビルである。
 今回取得する優先出資証券は、同ビルから得られるキャッシュフローを原資として、同投資法人の優先出資比率に応じた配当を得ることが可能。かつ同物件の8割程度のテナントは長期安定的な賃貸借契約のため、資産価値やキャッシュフローについても、今後安定的な推移が予測されている。また、優先出資証券の取得により、同投資法人は、同物件が売却される場合、優先買取交渉権を優先出資者間で定めるため、将来的に取得する場合、過度な競争を経ず、物件取得を検討することもできるという。

アパグループ 西武鉄道より幕張プリンスホテルを取得 アパホテル&リゾート東京ベイ幕張として再生
 アパグループ(東京都港区)は、西武鉄道(東京都豊島区)より、幕張プリンスホテルを取得する。
 幕張プリンスホテルは、JR京葉線「海浜幕張」駅より徒歩5分に位置する、平成5年4月開業、地上50階建て、高さ180mの全室オーシャンビュー1001室の客室数を有するタワー棟、3000人収容の宴会棟・チャペル棟の3棟で構成された超高層複合タワー型シティホテルだ。敷地面積は、4万5717・45㎡、延床面積は6万7447㎡からなり、設計は東京都新庁舎フジテレビ新社屋、国立屋内総合競技場等でも有名な世界的建築家・丹下健三氏である。
 西武鉄道は事業再構築の一環として資産売却を進めており競争入札により売却先を選定していたが、外資系ファンド等が応札する中、アパグループが優先交渉権を取得し契約締結の運びとなった。譲渡価格は132億1200万円だ。
 12月26日の所有権移転後もプリンスホテルとして運営されるが、平成18年7月1日にアパホテルが運営を継承、「アパホテル&リゾート〈東京ベイ幕張〉(仮称)」としてグランドオープンを計画している。

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