不動産トピックス

ビルオーナーのための建築・設備最新情報

2005.12.05 15:43

日本テクト 省電力・省スペース化を実現 4連液晶セキュリティモニタ発売ブラウン管並みの9万8000円~
 液晶情報端末開発の日本テクト(東京都港区)は、8インチ液晶パネルを4台搭載した19インチラックサイズの「4連液晶セキュリティモニタNT-5000」の発売を開始した。
 監視カメラの画像は、CRT(ブラウン管)モニタで再生・表示することが多いが、CRTモニタを複数台稼働させるには、設置スペース、消費電力、モニタ自体から発する熱、CRTを設置し得る堅牢なラックの用意などの問題を抱えていた。
 一方で、NT-5000は、8インチLCD(液晶)モニタを田の字にレイアウトすることで省電力・省スペースを軽量で実現し、上下に配されたパネル2台ずつが連動してチルトする設計で、最適な視野角でのモニタが可能。電源ケーブル1本で4台分の電源を供給し、8画面、16画面への増設も簡単なため、多チャンネルカメラ対応モニタシステムにも対応する。
 ビルの監視用および店舗での利用を見込み、年間1500台の販売を見込む。価格はオープン価格だが、実勢価格で9万8000円〜18万円程度を想定している。

<注目の新技術>WITジャパン データセンター空調機の省電力装置の納入拡大 最大90%以上の節電を実現 投資金額も2~3年で回収
 WITジャパンは、データセンターなどに向けた空調省電力装置「パワーセーブプロ40」を開発し、複数の施設へ納入している。
 この装置は、インバータによって空調ファンモーターの回転数を周波数制御することで現状の環境を変えずに省エネを実現するもの。しかし、インバータは高調波・高周波ノイズを発するためデータセンターには使用できない。
 「コンピュータなどに干渉することから、データセンターではインバータの使用がタブー視されていましたが、パワーセーブプロ40は、高調波・高周波ノイズ対策を施し、世界で一番厳しい欧州基準(CEマーキング)をクリアしています。これまでに国内金融機関やIT産業の電算センター、研究所などで多数導入され、その安全性が実証されています」(藤氏)
 電算センターでは機器の熱発生を抑えるため常時大量の空調機が運転されているため、省エネ効果も抜群で、大体50〜70%程度の節電が可能である。中には、90%以上の節電を達成した施設もあるという。投資金額の回収も2年〜3年以内に終わる計算だ。なお、パワーセーブプロ40は、一般のビルでも省エネ効果を発揮する製品である。

横浜ゴム 冬期作業用ウレタン防水材の汎用性向上 他の防水材を重ね塗り可能0℃~5℃でも速乾性維持
 横浜ゴム(東京都港区)は、低温下での速乾性に定評のあった冬期作業用のウレタン防水材「アーバンルーフU-8000HC」を全面リニューアルした。別の防水材を重ね塗りできるなど汎用性を高めたほか、低比重化を図っている。防水材の硬化が遅くなる冬期工事に向け、今月から販売を開始し、積極的に販売促進を図っていく。
 「U-8000HC」は主剤と硬化剤を現場で混合して使う2成分形防水材で、0度から5度の低温時でも硬化が速く、耐久性などにも優れる。また、主剤と硬化剤の配合比が1対1の高品質で、プライマーやトップコートを「アーバンルーフ」シリーズの別の2成分形ウレタン防水材と共用できるほか、主剤を「U-8000」と共用でき在庫の削減が図れるなどの特長がある。
 今回のリニューアルでは基本ポリマーの分子設計や配合処方を見直すことで、使いやすさの改善や低比重化を図った。使い勝手の面では、新しい「U-8000HC」の上に、常温作業用の「U-8000」、環境対応型「U-8800ECO」など「アーバンルーフ」シリーズの別の2成分形ウレタン防水材を重ね塗りできるようにした。さらに、比重を従来の1・29(1リットル当たりの重さが1・29㎏)から「U-8000」と同じ1・1に低減した。
 ビルオーナーや施工会社へ提案していく。

三菱電機 6人乗りのEVで搬入可能ビルマル室外ユニット発売 自動鉱油回収機能を搭載 週末リニューアルに対応
 三菱電機(東京都千代田区)は、既設配管を流用して短工期・省コスト工事が可能な、更新専用のビル用マルチエアコン「リプレースマルチEeco」室外ユニットを来年3月から順次発売。
 5〜20馬力と大型ながら、業界で初めて室外ユニットを6人乗りエレベーターで運べるサイズに小型化するとともに、既設配管に残留している古いエアコンの冷凍機油(鉱油)を回収する「自動鉱油回収機能」を全機種に搭載するなど、更新作業を容易にした。開発の背景には、ビル密集地などクレーン搬入が難しいケースや、中小規模のビルエレベータに対応する狙いがある。また、鉱油の自動回収および冷凍自動チャージ機能など更新作業を容易化することで、週末工事に対応する。
 なお、電気式のビル用マルチだけではなく、ガス方式からの更新も可能で、冷媒配管総延長は300mまで対応できるようになった。COPも3・80と、15年前(同社8馬力)と比較して54%向上し、CO2削減にも貢献する。販売価格はオープンとなっている。

<リスクに挑む>戸田建設 VOC汚染土壌浄化技術を現場で実証 粘土質でも工期・コストを半減 新技術用いて営業展開を積極化
 戸田建設(東京都千代田区)と前川製作所(東京都江東区)は、VOC(揮発性有機化合物)で汚染された土壌に対して、両社で開発した新技術による浄化促進工法の現場での実証実験を行い、従来の「ガス吸引処理」よりもVOC汚染物質を早く、安く、かつ安全、確実に浄化できることを実証した。
 開発したのは、「土壌凍結とガス吸引処理」を併用したハイブリッド型の浄化促進工法で、VOCなどで汚染された土壌を原位置で凍結することにより、汚染物質を集積させ高濃度とした後、凍結土壌を融解し土壌を多孔質化して通気性を高め、短時間に大量のVOCガスを吸引。汚染物質は、活性炭に吸着させ無害化する。従来のガス吸引処理は通気性の良い砂礫質の土壌に多く適用されているが、通気性の悪い粘土質の土壌では長期間を要するため、適用が困難だった。本実験により、従来工法に比べて工期、コストともに約2分の1以下で汚染土壌を環境基準値以下に浄化できることを確認した。

ライカジオシステムズ レーザー距離計「ディスト」の新型発売従来品から性能向上 最大200mまで測定可能
 スイスに本社を置く測量機器メーカー、ライカジオシステムズ(日本法人東京都文京区)は、ハンディタイプレーザー距離計ディストシリーズの第6世代となる「ライカディストA3・A5」の2タイプの販売を開始した。
 世界初のハンディタイプレーザー距離計である「ディスト」は1993年の登場以来、巻尺などを使用する測定作業に比べて飛躍的に作業効率が向上するとして75万台以上が販売されている。新製品は、製品サイズをコンパクト化し、デザインや使用感、長距離測定パフォーマンスの向上など総合的な機能アップを図った。5cmから最長200m(A3は100m)の距離が測れるため、建設・土木現場の他に、ビル管理や不動産取引における現地調査、見積もり、検査などに最適である。

能美防災 カメラ付集合玄関機などを発売 宅配荷物の着荷を宅配灯で表示
 能美防災(東京都千代田区)は、集合住宅や小規模ビル向けの集合玄関機「LI&SAシリーズ」の販売を開始した。この商品は、オートロックを採用する建物に使用される集合玄関機で、カメラ付の「HVEJ001シリーズ」及び、カメラなし「HCEJ001シリーズ」がラインナップされている。音声操作・点字操作ガイド機能の他、非接触キーによる解錠への対応が可能となっており、宅配ロッカーとの連動で、荷物が着荷していると宅配灯が点灯するなど充実した機能が特徴だ。
 販売価格は、カメラ付タイプで37万円から、カメラなしタイプで21万円からとなっている。

PAGE TOPへ