不動産トピックス

快刀乱麻

1996.02.01 15:58

 取材としていた「ジューセン」という言葉を交わさぬ日はない、というこの頃である。大地震、オウムと続いた時事ネタであるが、事が税金という万人共通の問題にかかわっているだけに、その反発の大合唱は高まるばかり。処理策を決めた政府は当初、世論の反応を甘く見ていた節があったが、ここに至って世間には「暴動が起こっても不思議ではない」との声も出るほどの不吉な空気でさえ漂ってきた▼中でも懸念されるのは国民の納税意欲の減退。既に不払いを掲げた運動も一部で起こっており、経営者の間でも「今年ばかりは税務調査も大いに歓迎。税務署も強いことは言えぬし、この機会にギュウギュウ言わしてやりたい」と手ぐすねひいてる向きも少なくない▼大局的に考えれば、ビル経営にとって不良債権問題の解決は待ち望まれるところ。責任と能力のバランスがとれた納得のいく処理を望みたいものだ。




週刊不動産経営編集部  YouTube