不動産トピックス
快刀乱麻
1995.10.15 11:27
バブル期に預かった多額の保証金返還に頭を悩ますオーナーは多いが、ゴルフ場業界でも同様のことが起こっている。
多くの新設ゴルフ場の会員権売り出し価格は、入会金と預託金の2つから成っているが、問題なのは価格の8、9割を占める預託人については契約期限後に返還しなけらばならない点。週刊誌「アエラ」によればバブル期の会員募集では大半の預託金の期限が10年で、今後99年から5年間、償還期を迎える額は毎年1兆円を超えるという。
バブルが弾けるまではゴルフ場業者にとって預託金といえば無利子、無担保で使途自由、もちろん建設費も賄える実にありがたいお金で、これはまさに貸ビルの保証金そのもの。相場は下がれど、返還額は変わらずという点まで全く同じである。
ゴルフ場の場合、思い切った庶民化路線が生き残りの道だという指摘がある。貸ビル再生も同様に、大胆な発想の転換が求められているのだろう。