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日本M&Aセンター 「『8割経済問題』に向けた企業の成長戦略プロジェクト」発足発表会を開催

2026.02.23 10:50

 日本M&Aセンター(東京都千代田区)は、岩手銀行(岩手県盛岡市)、税理士法人のKMCパートナーズ(東京都渋谷区)、光洋商事ホールディングス(大阪市中央区)、マイスターエンジニアリング(東京都千代田区)、三井住友銀行(東京都千代田区)、リクルートワークス研究所(東京都千代田区)主任研究員の古屋星斗氏とともに「『8割経済問題』に向けた企業の成長戦略プロジェクト」を発足した。
 国立社会保障・人口問題研究所の調査によれば、日本の生産年齢人口は現在7300万。少子高齢化が進行すると2040年には6200万人まで減少し、2割減となることが予測されている。
 さらにプロジェクトに参画している古屋氏の調査では、生産年齢人口の減少に伴い介護や販売、物流、建設関連の職種では需要に対し20%以上労働力が不足すると見立てており、社会経済の維持力向上が急務とされている。
 「『8割経済問題』に向けた企業の成長戦略プロジェクト」ではこうした「8割経済問題」に対して、官民、行政、企業等が垣根を超えて持続可能な地域経済実現に向けて取り組んでいく計画とした。
 今月10日に行われた記者発表会の中で古屋氏は「私たちの調査によると今日本にある中小企業336万社のうち約26万社が承継方針未定の状況になる。つまり、26万もの中小企業が廃業リスクを抱えていることがわかっています。日本は中小企業に支えられている国であり、経済多様性の高さが強みです。良さを維持するにしても今は人手不足ですので、倒産や後継者不足で事業承継ができない地域の企業をいかに新たな社会で取り込んでいくのかが重要な課題」と指摘した。
 プロジェクトの具体的な活動として、賛同企業・団体が地元や同業種への発信やサービス技術の産業化、コンサルティング等それぞれの強みを生かすことで、地域一体となった中小企業の中長期的成長を目指していく方針だ。
 日本M&Aセンター 代表取締役社長の三宅卓氏は「地方の中堅企業は今経済産業省が推奨しておりますように、100億円企業を目指せば生産性がぐんと上昇します。生産性を上げる手法について、私はDX化と活用、教育しかないと思っています。それらの実現にはやはり100億円のベースが必要。M&Aを利用して、地方のコングロマリッドを目指すことが必要ではないかと思います」と話した。
 不動産業界においても、特に不動産管理事業は人手不足や技術者の高齢化が引き続き進んでおり、急務の課題となっている。労働力不足を補う手法としてのM&A戦略は、今後ますます注目されるだろう。




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