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三井デザインテック 家具のサーキュラーデザインを実現するサービス「CIRCULAR FURNITURE」来年4月から提供

2025.12.08 11:18
三井デザインテック(東京都中央区)は3日、設計から使用後の循環まで家具のライフサイクルに応じた資源循環を支援する業界初の新サービス「CIRCULAR FURNITURE」を2026年4月より開始すると発表した。
気候変動や生物多様性保全をはじめとする環境負荷削減策の観点から、循環型社会の形成に向けた取り組みに関心が高まっている。2028年度から国土交通省も、新築建築物に対して建築物のライフサイクル全体を通じて発生するCO2などの環境負荷を定量的に把握・評価を義務付ける「建築物LCA制度」の導入を検討。
三井不動産グループが今年4月に策定した街づくりにおける環境との共生宣言「& EARTH for Nature」の重点テーマ「自然資源を循環させる」を体現する一つの事業モデルとして、同サービスはライフサイクルカーボンの削減に取り組むとしている。対象は特注の家具で、オフィスや宿泊施設等に設置されるものを想定している。
これまで各工程で循環を支援するサービスやソリューションは存在したが、相互の業界における知見の差があり、ライフサイクル全体を統合するような連携が困難だった。
同サービスでは、家具を再利用や分解がしやすい形で設計。素材選定から再資源化までの工程を連携して進めることで、循環型のライフサイクルを実現する。これにより従来の「製造・使用・廃棄」というプロセスから、製造・使用後に回収・再資源化へとつなげる循環型ライフサイクルへと転換する。
2日には発表に先駆け、記者発表会が開催された。代表取締役社長の村元祐介氏らが登壇。村元社長は「建物のライフサイクルにおける家具という分野に、明確な循環の仕組みと責任をもたらす極めて重要な取り組みであると考えております」と挨拶した。



