週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

「武蔵小山」駅前で再開発スタート 再開発組合の設立認可で地上39階のタワマン誕生へ

2025.12.01 11:39

 東京都は11月27日、小山三丁目第1地区市街地再開発組合の設立を認可した。今後は2027年度の権利変換、2029年度の工事着手を経て、2033年度の建物竣工を予定している。
 事業名称は「小山三丁目第1地区第一種市街地再開発事業」。市街地再開発事業の施行により、密集市街地更新による複合市街地の形成、既存商店街の魅力を継承した連続的な街並みの形成、未整備幹線道路の整備等による自動車・歩行者交通の整序化、既存の周辺市街地への環境配慮および改善と防災性向上を図り、活力と賑わいの拠点にふさわしい市街地形成に寄与するとしている。
 計画地は東京都品川区小山三丁目。東急目黒線「武蔵小山」駅南東側の、パルム商店街入口に面した約1・4haのエリア。
 開発地はA-1街区とA-2街区で構成され、A-1街区には延床面積約11万4630m2、地上39階地下2階建てのタワーマンションを建設。店舗や駐車場機能も備える。A-2街区は延床面積約9220m2、地上3階地下2階建ての商業施設を整備する。そのほかには建物の耐震性強化やまちの防災性向上、車歩分離等を行う。
 事業は2022年8月の都市計画決定の時点で三菱地所レジデンス(東京都千代田区)、日鉄興和不動産(東京都港区)、大林組(東京都港区)が参画している。
 都では事業効果として4点を挙げる。1点目が「密集市街地更新による複合市街地の形成」で、木造密集市街地や高経年マンションを更新し、多世代に対応した住宅や回遊性のある商業施設、地域に開かれた生活支援施設等を一体的に整備する。
 2つ目の「既存商店街の魅力を継承した連続的な街並みの形成」では、立体的な回遊性に富んだパルム商店街を創出するとともに、広場空間を有機的につなぐことで商店街に賑わいを継承・強化する。
 3点目は「未整備幹線道路の整備等による自動車・歩行者交通の整序化」。道路拡幅および歩道状空地の整備、駐輪場の整備によりゆとりある快適な歩行者空間を創出するとともに、地下車路により商店街と車両の交錯を抑制する。
 4点目の「既存の周辺市街地への環境配慮及び改善と防災性向上」では、周辺の既成住宅街の居住環境の保全に配慮しつつ、地域の防災性の向上に資する対策を実施する。




週刊不動産経営編集部  YouTube