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東京・葛飾「立石」駅前の大規模開発が始動 「立石駅北口地区第一種市街地再開発事業」着工

2025.11.10 11:41
立石駅北口地区市街地再開発組合と、参加組合員の東京建物(東京都中央区)、旭化成ホームズ(東京都千代田区)、首都圏不燃建築公社(東京都港区)は、「立石駅北口地区第一種市街地再開発事業」の東西街区新築工事が11月1日に着工したと発表した。竣工は2029年度を予定している。
立石駅北口地区第一種市街地再開発事業の開発地は東京都葛飾区立石四丁目と七丁目。京成電鉄「京成立石」駅北側に位置する約2・2haの市街地再開発事業だ。
周辺エリアは商店街を中心とした駅前商業地として発展してきたが、道路が狭く老朽化した木造建築物も密集しており、防災性の向上や居住環境の改善が課題となっていたという。こうした状況を受け、本地区では1996年度に「立石駅北口地区再開発研究会」が発足。2007年度には「立石駅北口地区市街地再開発準備組合」が設立され、市街地再開発事業の施行を念頭に具体的な検討が実施されてきた。その後2017年度に都市計画決定、2021年度に本組合の設立認可、2023年度の権利変換計画認可を経て、東西街区の新築工事に着手した。
「京成立石」駅周辺は、葛飾区の都市計画マスタープランにおいて広域拠点として位置付けられている。今回の事業も「区の中心部として活気にあふれ、文化と暮らしとなりわいが共生する、安全・安心に住み続けられるまち」の形成を目標に進めていく。
事業は東京都が進める京成押上線の連続立体交差事業と併せて、にぎわいや活力と魅力にあふれた駅前拠点を整備するもの。「京成立石」駅北口の交通広場の新設に加え、東西街区に葛飾区役所等を中心とした業務棟と住宅棟を整備する。
業務棟は敷地面積約4660㎡、延床面積約4万1490㎡、地上14階地下3階で、区庁舎のほか店舗や公益的施設等で構成。住宅棟は敷地面積約7130㎡、延床面積約8万2170㎡、地上36階地下2階。710戸の住宅と店舗で構成する。駅前に新設される交通広場は約3410㎡を計画している。
開発各社では、適切な土地の合理的かつ健全な高度利用を図り、緊急車両がスムーズに通行可能な街区の整備を通じて、まちの防災性向上に貢献。地域に根ざした生活サービス・公益サービスの充実や商業機能の拡充によってにぎわいの創出と地域の交流の場を形成するとともに、多世代が安全・安心に住み続けられる良好な居住環境の整備を進め、まちの魅力をさらに向上させていくとしている。



