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「東京証券取引所ビル本館」耐震改修完了 屋上スペースに計800tの制震装置設置
2025.11.03 11:27
 平和不動産(東京都中央区)、三菱地所設計(東京都千代田区)、鹿島建設(東京都港区)は東京都中央区に位置する「東京証券取引所ビル本館」の耐震バリューアップ工事を完了させた。
 同ビルは1988年竣工。建物概要は鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造地上15階地下3階塔屋2階建て。
 同工事は耐震性と建物利用者の安全・安心のさらなる向上等によるBCP性能の強化を目的としたもの。
 耐震バリューアップ計画の策定には、平和不動産を中心に、三菱地所設計と鹿島建設が共同で検討を進めた。改修設計は三菱地所設計と鹿島建設の共同企業体で実施。
 同工事ではTMD型制震装置「D3SKY-L(ディースカイエル)」を採用。錘重量400tの同装置を2基、合計800tの制震装置を設置。ビルの耐震性能を最新鋭の超高層ビルと同等レベルまで向上させた。
 同装置は屋上スペースを有効利用して改修できる省スペース型の制震装置で大地震にも対応可能。また専用開発の積層ゴムを用いた2段構成により高さを抑えた設計とすることで、屋上外壁の高さ以下に収めている。



