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麻布台ヒルズ 「レジデンスB」竣工 麻布台の開発が完成 中層階にはオフィスを開設

2025.11.03 11:54

 森ビル(東京都港区)は、「麻布台ヒルズ」の「レジデンスB」が先月29日に竣工したと発表。先駆けて開業している「森JPタワー」、「ガーデンプラザ」、「レジデンスA」に続き、35年超にわたるプロジェクトが完成を迎えた。
 「麻布台ヒルズ」は1989年に設立された「街づくり協議会」を経て実現した大規模再開発。中小規模の木造住宅が密集していたことから防災面での整備等を目的に約300名の地権者とともに進めた事業となる。
 新築された「レジデンスB」は延床面積約18万5300㎡、敷地面積約9600㎡、地上64階地下5階建て。住宅全970戸と事務所、保育所、店舗、駐車場で構成される。地下1~地上2階には、セブンイレブンのほか、ラグジュアリーブランドクリーニングの「アルテフェロ」、幼児教育施設の「キッズガーデン プレップスクール」をはじめ7店舗の営業が決まっている。店舗は11月6日より順次開業予定。
 2~5階には約4500㎡のワークプレイス「S-office」を開設。1区画9~32坪、合計68区画とスタートアップやベンチャー企業にも適した小規模オフィスを整備した。一部は入居後すぐに働けるセットアップオフィスを設え、2階には300㎡超の入居者専用ラウンジを設ける等、昨今のニーズに合わせたフレキシブルな空間を仕上げている。
 6~64階の居住フロアは1ルームから4ベッドルームまで様々な広さの部屋を用意。ラウンジやゲストルーム、シアタールームやキッズルームなどを設えたほか、短期滞在のニーズに対応したサービスアパートメントを13~18階に整備する。
 「レジデンスB」の開発に伴い、東西通路の道路ネットワーク、地下鉄「神谷町」駅と「六本木一丁目」駅を結ぶアンブレラフリーの歩行者ネットワーク「セントラルウォーク」を整備した。これまで「麻布台ヒルズ」周辺エリアは東西を行き来できる道路が未整備であるなど、交通網の整備に課題が残っていた。今回の通路開通により、エリア内の回遊性や交通アクセスがさらに向上する見込みだ。




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