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住友林業がロンドンに木造オフィスビル 木造最大規模の地上6階、CO2も大幅削減

2025.05.19 11:32

 住友林業(東京都千代田区)が、英国ロンドンで木造のオフィスビルを開発した。9日、Bywater Propertiesとの合弁会社Paradise11Limitedと、環境配慮型オフィス「Paradiseプロジェクト」を竣工させたと発表した。
 立地はテムズ川南岸に位置するロンドン・ランベス地区。建物は延床面積7445㎡、木造(コア部分RC造一部柱梁S造)6階建てで、英国ロンドンの木造オフィスビルとして最大規模になるという。
 建物内部は木材の梁、柱、天井などの構造材を現し仕上げとし、自然とのつながりを意識したバイオフィリックデザインを取り入れている。公園に隣接する立地を生かし、約100台分の駐輪場やシャワールームを完備するなど快適な職場環境を提供。ロンドン市内の主要路線に面したランドマーク的な木造建築物となる。
 高遮熱性能の外壁や屋上太陽光発電を設置し、建物の利用時に発生するCO2を削減。建築物の稼働中のエネルギー効率を示す「EPCレート」は最高評価のAを取得。スマートビルディング認証の「WIRED SCORE」も最高評価を取得し、環境認証の「BREEAM」はExcellent、健康配慮型オフィス認証の「WELL」はGoldを取得する予定。
 建物には約2300㎥の木材を使用し、構造材の木材の約80%は建物解体後に再利用可能な設計とした。




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