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さいたま市大宮で大規模複合施設着工

2025.04.28 11:10

市営駐車場内に商業・オフィス・MICEなど整備
 大和ハウス工業(大阪市北区)と大和ハウスリアルティマネジメント(東京都千代田区)、東日本旅客鉄道(東京都渋谷区、JR東日本)は4月15日、埼玉県さいたま市大宮駅西口で、桜木駐車場用地活用事業「(仮称)桜木PPJ」を着工した。
 同プロジェクトは「大宮」駅西口から徒歩約10分に位置する市営駐車場「桜木駐車場」の一部を開発するもので、総敷地面積1万8043・34㎡、総延床面積3万1858・92㎡の大型複合施設を建設する。施設は商業棟、オフィス棟、駐車場棟、フィットネス棟、MICE結婚式場棟の計5棟で構成され、竣工は2027年春を予定している。
 さいたま市は「桜木駐車場」用地を、「ヒト・モノ・情報等が集まり相互に交流し『新しい価値』を創造・発信する場」と位置付け、「東日本の対流拠点形成に資する機能の導入」の実現を目指して2023年1月に公募型プロポーザルを実施。大和ハウスグループとJR東日本が構成したコンソーシアムが事業者に選定され、2024年3月にさいたま市と基本協定を締結した。
 プロジェクトでは、フィットネス棟や商業棟にスーパーマーケットやクリニックモール等を設け、日々の生活で利用できる施設とする。オフィス棟にはシェアオフィスを設けるとともに、地域のコミュニティを活性化させる地域交流スペースも整備。鉄道車両を展示して各種イベントなども開催する「電車ひろば」を設けるほか、新幹線荷物輸送「はこビュン」を活用することで、東日本エリアの食文化を繋ぐ取り組みを実施予定。地域の拠点として結婚式やMICEなど多目的に利用できる式場も設ける。また、災害発生時に駐車場を一時避難場所として開放し、非常用トイレやかまどベンチなども整備。入居店舗などが避難者に食品を提供するなど、防災拠点としての役割も担う。
 整備される各棟の概要は以下のとおり。商業棟=延床面積1万861・20㎡、鉄骨造地上3階。オフィス棟=延床面積9120・23㎡、鉄骨造地上5階。駐車場棟=延床面積5643・67㎡、鉄骨造地上2階。フィットネス棟=延床面積5149・55㎡、鉄骨造地上2階。MICE結婚式場棟=延床面積1074・49㎡、鉄骨造地上2階。




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