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駅徒歩1分の好立地に「TRUNK本厚木」竣工 飲食店や美容系を中心に6月グランドオープン

2024.05.06 12:07

 TRNグループ(東京都港区)は今年1月、小田急線「本厚木」駅徒歩1分の好立地で新築商業ビル「TRUNK本厚木」を開発。2月に店舗流通ネット(東京都港区)が取得し、6月にグランドオープンを迎える。

複数フロアにバルコニー 眺望を生かしリーシング
 TRNグループは、駅前立地の商業不動産に特化した物件の取得・開発を行っている。開発用地の仕入れから設計・建築を行い、リーシング、管理までワンストップで完結可能。これまでに全24棟の「TRN」と「TRUNK」を冠とする2ブランドを所有またはファンド物件として展開してきた。ちなみに所有物件は17棟で、ファンド組成物件は7棟。首都圏以外に大阪、名古屋での実績を持つ。今回竣工した地域密着型商業ビル「TRUNK本厚木」は、スルガ銀行厚木支店が入居していた北口ロータリーに面するオフィスビルの建替え。2021年5月に旧ビルを取得。駅徒歩1分の好立地と同地より放射線状に広がる視認性の良さから、単なる建替えではなく、街にも開かれた新たな街の顔にもなる商業ビルへ再生させた。
 竣工した「TRUNK本厚木」は地上12階建て。延床面積は3990・40㎡。「Community of Real Life」をコンセプトに掲げ、地域の人々に日常生活の中で必要なサービスやアクティビティの場を提供する。1~2階は飲食や物販店舗を想定。3~4階はクリニック。6~8階は美容系テナント。5階と9~12階は飲食店舗を想定し、内装等を構築した。特徴は丹沢山系を一望できる眺望の良さ。近隣は6~7階建ての建物が多く、同ビル高層フロアからの見晴らしが良い。複数フロアにバルコニーを設け、眺望や開放感を生かしたリーシングを行った。

3フロアごと特徴付け 関西からの出店もある
 実際、バルコニーのあるフロアの引き合いは強く、成約も順調に決まっている。ビルのファサードも魅力。駅出口や商店街、再開発エリアの三方向から視認できるようにデザインし、低層部は全面開放の一面ガラス張りとなった。エントランス前の壁面には大型サイネージを設置。ファサードとサイネージだけでも注目度は高く、ビルの存在感を示すことにも繋がっている。ちなみに同ビルはCASBEE(建築環境総合性能評価システム)も取得。環境配慮や支援も意識して開発した。
 TRNシティパートナーズ 取締役兼CM室の柳文基室長は「当社が手掛けてきた開発は駅前商業地の15~30坪ほどが多かったのですが、今回は基準階面積が約100坪。従来よりも大型の開発となりました。3フロアごとに内装や仕様を特徴付けて、分割対応も可能にしてリーシングを行っています。既にネイルサロンをはじめとする美容系テナントや各種飲食店、バーなどが出店を決めています。主に神奈川エリアからの出店企業が多く、中には関西エリアからの出店もあるほどです。バルコニーのあるフロア以外に1~2階も人気で、2階は外階段を利用して直接アプローチできることも魅力でしょう」と語った。
 新築の商業ビルブランドとして展開しているTRUNK。これまでに大阪福島、名古屋椿町、刈谷、麻布十番で開発しており5棟目の実績となる。3月には「(仮称)TRUNK秋葉原ビル」も着工し、着実にブランド数を増やしている。


<物件概要>「TRUNK本厚木」
●竣工:2024年1月23日
●延床面積:3990.40㎡
●敷地面積:651.18㎡
●規模:地上12階
●用途:飲食店、物販店、サービス店、医療・美容等
●所在地:神奈川県厚木市中町2-1-18

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