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LOOPLACE 「gran+AKIHABARAⅡ」内覧会 築36年のビルをフルリノベーション・客付け後に売却へ

2024.01.29 10:39

 LOOPLACE(東京都千代田区)は今月15~17日の3日間、「gran+AKIHABARA2.」の内覧会を開催した。
 「gran+AKIHABARA2.」は東京メトロ「末広町」駅徒歩4分、「御茶ノ水」駅徒歩9分、「秋葉原」駅徒歩11分に立地。延床面積288・87㎡、敷地面積66・11㎡、地上5階地下1階。電気機器販売業者が利用していた築36年のビルを、昨年12月にフルリノベーションした。
 Re;place事業部 デザイン設計Gr.の萩原達也氏は「『gran+』シリーズでは地域の市場調査を行ったうえでリーシングターゲットを設定しています。IT企業が多いという地域性を考えて、今回は『クリエイティブな感性』、『没頭しつつもコミュケーションが生まれる落ち着いた空間』を目指しました」と話す。
 2~5階のオフィスフロアには、リノリウムを使用したアースカラーのカウンターデスクをセットアップ。落ち着いた執務空間としながらも、室内の中心には4人掛けのデスクを配置。「集中して働くエリア」、「集まってアイデアを出し合うエリア」のメリハリを演出した。各フロアには、田島ルーフィング(東京都千代田区)が製造した「卵の殻を使用した床材」を使用。環境配慮型のビルを求める、昨今の企業トレンドにも応えた。
 地下1階には共用の会議室。窓のない閉鎖的な空間を明るく見せるため、入り口正面には植栽をふんだんに配置。扉の内側にガラスをはめ込み、階段を降りてすぐに室内の様子が視認できることもポイントだ。
 「これまで弊社の案件では、共有部にダウンライトを使ってムーディな演出することが大半でした。今回はライトの角度を上げて、壁を白く塗るなど、アイキャッチしやすく風通しの良い空間にしています。コワーキングスペースやシェアオフィスが手狭になってきたと感じる、『成長速度の速い企業』が借りやすいビルに仕上がったと思います」(萩原氏)。
 「gran+AKIHABARA2.」の内覧会には約180名が参加。現在はリーシングを進めており、満室次第の売却を目指していく。
 また同社は22日、千代田区鍛冶町に位置するビル「カプセルバリュー神田」を取得したと発表した。「gran+(グランプラス)KANDA」としてセットアップオフィスへのリノベーションを予定している。
 立地はJR山手線・東京メトロ銀座線「神田」駅徒歩2分、JR総武本線「新日本橋」駅徒歩4分。延床面積461㎡、鉄骨・鉄筋コンクリート造地上7階地下1階で、リノベーション完了は2024年5月の予定。
 「gran+」は、物件取得から企画・設計・施工を同社で手掛ける企画物件シリーズで、築古ビルの活用やリーシング・運営課題等に直面する中小規模ビルを中心に、老朽化不動産を高収益物件へ再生。ベンチャー企業、スタートアップ向けのクリエイティブオフィスを提供するもの。

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