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「トウキョウトーチ」着工 日本最高層の複合ビル2028年の竣工目指し始動

2023.10.02 10:57

 三菱地所(東京都千代田区)は先月27日、関係権利者と共に開発を進めている東京駅日本橋口前「TOKYO TORCH(トウキョウトーチ)」街区において、日本一の高さとなる「Torch Tower」の起工式(安全祈願祭)を開催。同ビルの工事着工となった。

 TOKYO TORCH街区は、「東京」駅周辺で最大となる敷地面積約3・1haに及ぶ大規模複合再開発。大手町連鎖型都市再生プロジェクトの第4次事業として、街区内の下水ポンプ所及び変電所といった都心の重要インフラの機能を維持しながら、10年超の期間をかけて4棟のビル開発を行う。2021年6月末に「常盤橋タワー」、22年3月末に「銭瓶町ビルディング」が竣工。「Torch Tower」及び「変電所棟」、更に街区中央に広がる約7000㎡の大規模広場「TOKYO TORCH Park」の竣工は28年3月末を予定している。長期にわたる段階開発の集大成となり、「働く」や「住まう」等の多様な機能を有した同地のランドマークが誕生する。
 「Torch Tower」は、基準階面積約2000坪の超高層オフィス、大規模商業機能、展望施設、住宅、ラグジュアリーホテル、2000席級のホール機能を備える超高層複合ビル。街区中央には大規模広場を造り、低層部に張り巡らされた空中散歩道を構築。屋上庭園からなる緑豊かな屋外空間をシームレスに繋ぐことで、各機能の企画深度化を進めていく。用途は、地下1階~地上6階までが商業及び広場空間。2000席級の大型エンタメホールは3~6階に造り、7~52階がオフィスフロア。53~58階に高級ホテルブランド「Dorchester Collection(ドーチェスター・コレクション)」が出店。59~60階は大手町・有楽町・丸の内エリア初のラグジュアリーレジデンスを造る。61階~屋上は屋外空間併設の展望施設となる。
 起工式後の会見で中島篤社長は「都市のインフラ機能を損なうことなく、4棟の建替え工事を段階的に行います。10年超の再開発事業において、最終段階である『Torch Tower』の完成に向けて、何よりも安全第一で進めていく方針です。『東京』駅前という立地を最大限に生かし、これまで推進してきた日本各地域の魅力を発信する取り組みを継続するほか、このまちに集う人々・企業の皆様が主役となり、未来を明るく灯していけるようなまちづくりを目指していきます」と力強く語った。

※画像提供・三菱地所設計

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