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大阪・淀屋橋で延床13万㎡超の複合開発 大和ハウスなど参画の「淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業」着工

2022.11.07 10:43

 大阪市北区で進められている「淀屋橋駅西地区第一種市街地再開発事業」が今月1日に着工した。竣工は2025年12月を予定している。
 同事業は淀屋橋駅西地区市街地再開発組合(大阪市北区)と、参加組合員である大和ハウス工業(大阪市北区)、住友商事(東京都千代田区)、関電不動産開発(大阪市北区)が推進している。
 計画地は大阪メトロ御堂筋線・京阪本線「淀屋橋」駅直結。中之島に隣接し、御堂筋・土佐堀通・御霊筋に面した場所に位置する。既存の敷地・建物を共同化し、大阪市内最大規模のハイグレードなオフィスと商業施設を中心に、オープンスペース、中之島を一望できるビュースポット・交流施設等を擁した複合ビルを整備。あわせて、土佐堀川沿いのパブリックスペース(大川町公園)も水辺のにぎわい空間として再整備する。
 計画建物は、敷地面積約7206㎡、延床面積約13万2330㎡、地上29階、地下2階の複合ビル。
 地下1階から地上2階までの低層部には、約4500㎡、25~30店舗の商業店舗を導入し、歩行者空間と一体となった街並みと賑わい空間を創出する。1階は御堂筋・土佐堀通・御霊筋それぞれの特性に合わせて商業空間を計画し、特徴のある店舗を配置して外構と一体となった賑わいを創出。御堂筋と土佐堀通、北浜通の3方向には2層分の高さを持つ半屋外空間(コリドール)を設け、2階にテラスを配置。西面の御霊筋側は、通りに面した店舗配置とするとともに緑に囲まれた屋外空間を計画している。
 地下1階と地上2階にはオフィスワーカーのニーズに対応した物販・飲食・サービス店舗を配置。2階は商業専用フロアとし回遊性のあるフロアとして様々な店舗を集約する。
 オフィスフロアには、ワンフロア貸室面積が940~1110坪、総貸室面積が約2万3500坪のオフィスを整備。平面計画はセンターコア方式を採用することで、ワンプレートとしても分割してもレイアウトしやすく、東西南北・四方向が窓に面した快適な執務空間を提供する。
 感染症対策としてオフィスの機械換気量を通常の約25%増として約2回換気を確保するとともに、各窓面に自然換気口を設けて高層ビルでもワーカー自身が自発的に外気取入れ可能な計画。
 オフィス北面は土佐堀川・中之島のオープンスペースに直接面しており、水と緑の景観や歴史的建築物が広がる眺望となる。御堂筋沿道地区で唯一の立地環境の優位性を最大限オフィス空間の魅力につなげるため、より開放的な窓廻りとする。
 御堂筋に面した高さ50mの地上11階には、一般客も利用できる眺望テラス(屋上庭園、カフェラウンジ等)を整備する。

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