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「小田急百貨店新宿店」解体着工 地上48階・延床28万㎡の大規模複合ビルに オフィス・商業・ビジネス創出機能などを整備

2022.10.10 11:28

 小田急電鉄(東京都新宿区)と東京地下鉄(東京都台東区)が進める「新宿駅西口地区開発計画」について、今月3日に「小田急百貨店新宿店本館」の解体工事に着手した。

 今回の解体は「新宿駅西口開発計画」による複合ビル建設に伴うもので、今後は隣接する「新宿ミロード」、2棟の間のモザイク通りなどの解体も順次行われる予定。
 計画地は「新宿」駅西口に位置し、開発面積は約1・6万㎡。新築される建物は、敷地面積約1万5720㎡、延床面積約28万1700㎡、地上48階地下5階、高さは約260mの複合ビル。竣工は2029年度を予定している。
 高層部にはハイグレードなオフィス機能、中低層部には新たな顧客体験を提供する商業機能を備える。オフィス機能と商業機能の中間フロアには新宿の特性を生かして来街者と企業等の交流を促すビジネス創発機能を導入しイノベーションの創出を図るとともに、低層部にはビジネス創発の情報や新宿をはじめとした小田急沿線、東京メトロ沿線等の情報を発信する機能を設ける計画。
 「新宿駅西口地区開発計画」は、都市再生特別措置法に基づく特定都市再生緊急整備地域内に位置しており、「新宿の拠点再整備方針」、「新宿グランドターミナル・デザインポリシー 2019」等の上位計画を踏まえ、以下の3つの項目を整備方針として進められている。
 「新宿グランドターミナルの実現に向けた基盤整備(駅とまちの連携を強化する重層的な歩行者ネットワークの整備、にぎわいと交流を生み出す滞留空間の整備、人中心の駅前広場整備に協力)」、「国際競争力強化に資する都市機能の導入(交流・連携・挑戦を生み出すビジネス創発機能の整備)」、「防災機能の強化と環境負荷低減(帰宅困難者支援や面的な多重エネルギーネットワークの構築による防災機能の強化、最新技術の導入等による環境負荷低減への取り組み)」。
 なお、小田急百貨店新宿店は10月4日に「新宿西口ハルク」内に移転オープンした。

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