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小田急不動産が物流不動産事業に参入「小田急不動産ロジスティクスセンター印西」竣工

2021.07.19 11:55

 小田急不動産(東京都渋谷区)が物流不動産事業に参入した。今月15日、千葉県印西市にて開発を行っていた第1弾の物流施設「小田急不動産ロジスティクスセンター印西」が竣工した。
 同施設にはすでに西濃運輸(岐阜県大垣市)が1棟賃貸での入居を決定。西濃運輸では首都圏における配送拠点の一つとしての利用を予定している。なお同施設は、西濃運輸が入居する賃貸倉庫として過去最大規模。当初より1棟借りニーズを意識した設計としており、それが今回の入居者決定の決め手となったという。
 1棟賃貸のため自社倉庫と同様の柔軟な対応が可能で、保管荷物の量などに合わせて利用できる。また空調完備による定温管理にも対応し、製品特性に適した保管が可能となる。近隣には西濃運輸の輸配送拠点である船橋支店があり、荷物の保管だけでなく大量出荷にも対応可能な安定輸送を提供することができる。
 建物は敷地面積1万2405㎡、延床面積2万2751㎡、鉄骨造3階建ての物流施設。倉庫部分には垂直搬送機4基、荷物用エレベーター2基、ドックレベラー4基を実装し、物流施設として十分な運搬・保管能力を有している。
 国道16号で結ばれた常磐自動車道「柏」ICと東関東自動車道「千葉北」ICの中間エリアに位置し、国道464号を利用すれば成田方面へもアクセスが良好なことから、千葉県内はもちろん、首都圏東部への広域配送拠点に適した立地に存している。
 立地する印西市は内陸で地盤が強く災害にも強い地域であることから、BCPに対して意識が高い企業からの評価が高く、また、東京都心・成田空港どちらにもアクセスが良好なため、外資系クライアント、フォワーダーや輸出入商品を取り扱う企業から、今後もロジスティクス需要が見込まれる地域として注目されている。
 小田急不動産では、物流施設の社会インフラとしての重要性がますます大きくなるという認識のもと、本施設以外にも千葉県および愛知県で計3物件の開発を予定している。今後も日本全国で年間2~3棟ほどの開発を視野に事業を展開し、ラストワンマイル物流施設や冷凍・冷蔵に対応した施設の開発にもチャレンジしていく予定という。

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