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穴吹工務店が学生マンション事業に新規参入

2021.05.24 11:17

 「サーパスマンション」シリーズを全国で展開する穴吹工務店(香川県高松市)は19日、学生向け賃貸マンション事業を開始すると発表した。同社はこれまで全国46都道府県で1500棟以上の分譲マンションを開発してきた。これまでの開発で培ったノウハウを生かし、学生向け賃貸マンションの開発事業に参入する。
 同社では、大学付近に魅力的な住環境があっても地型や面積などの観点から分譲マンションには適さない土地が多くあり、これまでは事業化を断念していた例もあるという。今後はこうした土地の有効活用を図り、学生の一人暮らしのニーズが高い大都市圏および各地域の大学近隣エリアで新規事業を展開する。
 文部科学省の公表資料によると、国内の大学進学率は1990年代後半の30%台から、2020年には54%と長期的に上昇しており、少子化が続く環境下でも大学の在学者数は安定して推移している。また、進学に伴って一人暮らしを始める子どもを、安心・安全な環境で生活させたい保護者の声も増えている。こうしたニーズに対応し、エントランスのオートロックや玄関ドアの電子錠などでセキュリティ性能を高めた物件や、ゆとりのある居室や豊富な収納スペースといった快適性を確保した物件を展開する計画だ。また、入居する学生の食事面にも配慮し、栄養管理された朝食・夕食を提供する食堂などを備えた物件も開発する。
 同事業の第一弾として、南山大学まで徒歩1分、名古屋大学まで徒歩約10分の名古屋市昭和区に立地する「(仮称)名古屋市昭和区山里町プロジェクト」と、九州産業大学まで徒歩約8分の福岡市東区に立地する「(仮称)福岡市東区松香台プロジェクト」の2物件で開発に着手。両物件とも竣工後は全国で学生マンションを運営するジェイ・エス・ビー(京都市下京区)に一括賃貸し、同社の学生に特化した豊富な実績をもとに運営する。

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