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三菱地所の「ロジクロス海老名」6万㎡超が満床で竣工

2020.12.07 15:30

 三菱地所(東京都千代田区)が神奈川県海老名市で開発を進めてきた物流施設「ロジクロス海老名」が先月30日に竣工した。すでに大手物流会社と1棟賃貸借契約を締結している。
 同社はまた、千葉県船橋市の物流施設「ロジクロス船橋」及び神奈川県座間市の物流施設「ロジクロス座間小松原」の2物件の新築工事に着手した。いずれも大都市圏に至近で、高速道路や主要道路に近接する首都圏有数の物流適地となっており、加えて、近隣に人口集積地を抱え、雇用優位性のある立地として高いポテンシャルを有している。2物件の着工により、開発実績は累計21棟・延床面積167万㎡に到達する見込みとなる。
 竣工した「ロジクロス海老名」は敷地面積約3万100㎡、延床面積6万4200㎡、S造、地上4階のマルチテナント型。圏央道「海老名」ICから約0・8kmに位置し、東名高速道路「厚木」ICも利用可能な利便性の高い立地。2023年には新東名高速道路が開通することで渋滞緩和が見込まれ、各所へのさらなるアクセス性向上が期待されている。最寄りの「海老名」駅周辺は積極的な再開発が進捗中で、住宅、商業施設の開発のほか、鉄道網の発展により大都市圏へのアクセスも向上しており、更なる人口増加が見込まれるため、近年の物流施設において課題とされる雇用確保にも大きく寄与する。
 2カ所設けた休憩室には施設利用者の快適な空間づくりを企図し、有名家具ブランド「journal standard Furniture」とタイアップし、デザイン性の高い家具・インテリアを配置している。
 テナント企業が無償で利用できる会議室を備え、WEB予約システムにACALL(神戸市中央区)の「WorkstyleOS」を導入した。テナント企業はいつでも専用サイトから会議室の空き状況を確認し、予約することが可能。
 屋根上にはシン・エナジー(神戸市中央区)との新たな取り組みとして、自家消費の太陽光発電(PV)設備を設置。発電した電力の一部を施設内で使用する。また環境への配慮として「BELS」の取得を予定している。
 AI清掃ロボット「Whiz」も本格導入。これまで人の手で行っていた一部の清掃業務を「Whiz」によって代替する。同ロボットは今後竣工する「ロジクロス」シリーズでも導入を検討しており、人手不足およびコロナ禍における非接触に対応した新たな施設運営管理を実践する予定。

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