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東京建物 「東京ポートシティ」隣接の分譲マンションを建て替え 都心大規模物件建替えの先行事例に

2020.10.12 14:20

 東京建物(東京都中央区)は6日、同社が事業協力者として参画している東京都港区の「イトーピア浜離宮」の建替え工事に着手したと発表した。
 同物件は築年数の経過により建物・設備の老朽化が進行。耐震性能不適格箇所の存在も発覚するなど、再生が急務となっていた。
 2015年9月の臨時総会で建替えと建替推進委員会の設置が承認され、2016年6月に同社が事業協力者に選任されていた。2019年11月に権利変換計画が認可され、今回の本体工事着工を迎えた。
 同物件は総合設計制度活用後の容積率700%(現400%)を前提に、「マンションの建替え等の円滑化に関する法律」による組合施行にて進めているもの。建替え後は地上32階、住戸数420戸、店舗1区画の建物となり、竣工は2023年9月を予定している。
 建物の北側隣接街区では、店舗・オフィスを中心とした「東京ポートシティ竹芝」が今年9月に開業。浜離宮恩賜庭園に面した街区では、ホテルやオフィス、商業施設、劇場等の複合商業施設から構成される「ウォーターズ竹芝」が順次開業している。また、JR「浜松町」駅と竹芝ふ頭までを結ぶ屋根付きの歩行者デッキ(全長約500m)も整備中。デッキ完成後は浜松町駅まで信号を待たずに、また雨の日でもほとんど濡れずに往来できる。
 オフィスや商業施設等の開発が進む竹芝エリアにあって、同物件は職住近接の希少な「住」の場所。20㎡台のワンルームが多くを占め、40㎡台の1LDKや2DK、60㎡台の3LDKなどで幅広い世代に対応する。敷地内に緑豊かな公開空地を確保し、屋上にはウォーターフロントの眺望を楽しめる約120㎡のテラスを計画。また、保育施設も設ける予定。このような建替えは類を見ない形であり、都心部における大規模なマンション建替えの先行事例の一つとして注目されている。

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