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リアルタイムによる疑似内覧サービス コロナ下で居住用物件の需要5割増し

2020.06.30 12:23

 不動産事業者や消費者(エンドユーザー)向けの情報流通業、また不動産における業務支援サービスを展開するアットホーム(東京都大田区)は、2018年4月からVRを活用した「VR内見・パノラマ」サービスを提供する。
 「VR内見・パノラマ」は、VRゴーグルと360度画像を使い、ウェブ上や店頭、自宅などからリアルタイムによる疑似内覧を可能にしたサービス。内覧場所に合わせてコミュニケーションを取りながら物件紹介や営業活動ができる。また360度画像をウェブ上に公開すると、遠方に暮らすユーザーが内覧等々で現地に足を運ぶ手間・件数も削減可能。業務効率の改善や利便性向上に繋がるため、不動産事業とユーザーの双方から好評だ。実際、これまで一人あたり5~6件ほどであった内見件数を2~3件まで精査し、効率の良い内見を実現した事例もある。
 使用も簡単で、アットホーム不動産情報ネットワークへの加盟及び「VR内見・パノラマ」への申し込み後、事業者の場合は360度カメラで室内を撮影。その後、撮影アプリを利用して編集・登録。登録後は同社の不動産情報サイトや各店舗のHPなどからVRで内見ができる。特に撮影アプリを利用すれば、撮影後すぐの登録が可能。作業時間を40%短縮できる。
 オンラインメディア事業部の榎本祐司氏は「簡易的なVRゴーグルと360度カメラで撮影した画像さえあれば、比較的すぐに開始できます。ユーザーも同様にVR端末さえあれば内覧ができ、不動産事業者にとっては効率よく確度の高い顧客と繋がることが可能です。現在は居住用物件での利用が多いものの、居抜き物件での採用事例も増えつつあります。昨今はテレワーク・在宅勤務の普及に伴い、居住用物件の需要は従前の5割増し。業界内の心境や需要の変化も見られることから、今後は更に同サービスのニーズが高まっていくでしょう」と語る。

ウォークスルー機能 「4K・3D 360度動画」
 当社は「VR内見プラン」だけでなく、ウォークスルー機能を持つ「4K・3D 360度動画」も提供しています。ウォークスルーは間取り図と360度画像を繋ぎ合わせることで、実際に画像内(室内)をさも内覧しているかのようにスムーズに移動ができるサービスです。スマートフォンやタブレット端末などで利用すると、画面の全面に表示。室内の細かな部分まで鮮明に映るため、「4K・3D 360度動画」の利用を検討する不動産事業者も多いです。今後は同サービスの利用可能な物件用途の拡充に努めてまいります。(アットホーム オンラインメディア事業部 メディアマネジメント室 企画第二グループ グループ長補佐 榎本祐司氏)

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