週刊ビル経営・今週の注目記事

毎週月曜日更新

三菱地所の「青山ベルコモンズ」跡地再開発 「ジ アーガイル 青山」が竣工 Plan・Do・See東京初出店のホテルも

2020.06.30 12:13

 三菱地所(東京都千代田区)は、東京都港区北青山二丁目において開発を進めてきた「the ARGYLE aoyama(ジ アーガイル アオヤマ)」が今月19日に竣工した。
 同ビルは、敷地面積2264・27㎡、建築面積1261・25㎡、延床面積2万3122・57㎡、S造、地下一部SRC造、事務所、ホテル、店舗用途の複合ビル。青山通りに面した視認性の高さに加えて、東京メトロ銀座線「外苑前」駅、東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線「表参道」駅、東京メトロ銀座線・半蔵門線「青山一丁目」駅の3路線3駅へのアクセスが可能で、交通利便性の高い立地に位置する。80年代のファッション業界の象徴的な建物として長年人々に地域のシンボルとして愛されていた「青山ベルコモンズ」跡地に建設された。
 外装デザインは、現代的でありながら周辺環境とも調和した、ガラスファサードと縦フィンによる動きのあるデザインとした。また、縦と横の要素を織り込み、模様を紡ぎだすチェック柄やアーガイル柄等をイメージしてファサードに浮かび上がらせることで、ファッションの街“青山”の魅力を表現した。また、低層部のデザインを切り替え、緑豊かで開放的な空間を演出することで、圧迫感を抑えるとともに、周囲の街並みや景観との調和を図っている。
 施設構成は1~2階の商業、3階のイベントスペース、4階のホテルラウンジ、5~15階のワークプレイス、最上階のルーフトップバー等、縦積みの複合用途として施設構成を行うことで、人が自然と集まるような仕掛けを取り入れ、施設全体が交流・溜まりの空間となることを企図した。
 5~15階のオフィスフロアは天井高約2800mm、専有面積約250坪の整形なフロアプレート。竣工時点で満室稼働となっている。
 1~2階の商業ゾーンには、紅茶専門店「TEAPOND」やBARを併設した紳士服・婦人服専門店「Paul Stuart」等バラエティ豊かな飲食店舗・物販店舗を配置し、来街者、ワーカー等が楽しめる空間を創出する。
 3、4、16~20階のホテルフロアには、Plan・Do・Seeが東京で初出店となる80年代を意識したライフスタイル型ホテル「THE AOYAMA GRAND HOTEL」が8月に開業予定。客室数は全42室、客室サイズは約30~60㎡。
 3階のホテルが運営するイベントスペース「AOYAMA GRAND HALL」には、ホール(約220㎡、天井高約4・5m)、ホワイエ(約90㎡、天井高約4・5m)、テラス(約60㎡)があり、約300名規模のイベント開催が可能。片面窓の開放的なフロアと、充実した設備を備える。
 4、19、20階にはホテルが運営するイタリアンや日本料理、ルーフトップバー等多彩なダイニング5店舗を用意。
 同ビルはBCP対策に配慮し、非常用発電機設備による約48時間の電力供給及び防災備蓄倉庫を設置する。また、北西側広場では、緑豊かな広場空間を整備するとともに、災害時には温かい食事等が提供できるかまどベンチを設置する。
 情報発信機能として、南青山三丁目交差点側に縦約5m×横約10mの大型デジタルサイネージ「the ARGYLE aoyama cross―point(クロスポイント)」を設置した。
視認性の高い目線位置のLEDビジョンとなっており、街を行き交う人々に向けて、入居テナントの宣伝広告の他情報のハブ拠点として地域に根差した様々な情報を発信する。

PAGE TOPへ