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ドラフト 仕事と暮らしを再定義する「Wプロジェクト」始動 既築ホテル等をリノベーションしサービスアパートメントを構築へ

2020.05.18 17:31

 設計デザインを手がけるドラフト(東京都渋谷区)は、同社代表でもあるデザイナー・山下泰樹氏が提唱する「食・寝・働分離」の考えのもと、豊かな居住空間を生み出す「Wプロジェクト」を始動した。既存の建物をリノベーションによって再活用し、「暮らし」を再定義するサービスアパートメントを展開する。
 コロナ禍により暮らしや働き方が大きく変わろうとしている今、同社ではパーソナルスペースの拡充とテレワークにも対応する住環境の見直しが必要と見る。そこで既存の建物を再活用したサービスアパートメントを展開。リノベーションの際には日本の狭小な居住環境を見直すため、一人一人が豊かに暮らせる一人当たりの面積の倍増化を提案。空間を倍増(W)させることで、LDKにWork(W)スペースを生み出す考えから「Wプロジェクト」と名付けられた。
 今後もテレワークが増加することが予想される中、企業は雇用のために必要としていたオフィスの賃貸コストや通勤費を削減することが可能となる。一方で懸念されるのは、住空間を仕事場とするワーカーの家賃面での負担増加や、仕事環境の整っていない自宅で仕事をすることによるストレスだ。「Wプロジェクト」が提供するサービスアパートメントでは、仕事に適したデスクやチェア、リラックスしたプライベート空間を演出するソファやテーブルなどの家具やプロダクトを完備した状態で提供。社宅や福利厚生施設としての利用も視野に入れた提案も行う。空間のプロフェッショナルであるデザイナーが提案する家具やプロダクトで、その魅力と価値を高めていく考えだ。
 新しくビルを建設するのではなく、活用されないホテル等の既存の建築物をフルリノベーションして再生するため、環境面での負荷も少なく工事期間も短い。今回の感染症による企業のBCP計画にもスピーディに対応できる物件を構築する。

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