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業界風雲急 揺らぐウィーワーク 救世主は孫正義かJPモルガンか

2019.10.21 14:18

 シェアオフィス・コワーキング業界の黒船「WeWork」。2017年に日本に上陸して以来、ワーカーにとって「憧れの場所」となり、デベロッパーからも引っ張りだこ。そんな時代の寵児が揺れ動いている。
 簡単に経緯を振り返ろう。「WeWork」の運営会社であるThe We Companyが米市場に上場申請を行ったのは8月。ただその後、創業者のアダム・ニューマン氏の不正会計などが発覚。市場から疑問や懸念が噴出するなかで、9月24日にニューマン氏がCEOを辞任。30日には上場計画を撤回した。同社は金融機関からの資金調達の条件として上場を掲げていたこともあり、この調達案件も頓挫。現在はソフトバンクGかJPモルガンを中心としたグループから資金を引き受けるか、駆け引きが続いている。
 人事面でも動いた。ニューマン氏の後を追うように日本のWeWorkの責任者であったクリス・ヒル氏も追って退任を発表。新しく日本事業責任者に元マネージングディレクターの佐々木一之氏が就任したことを発表している。
 1カ月に満たない間の急転劇。日本の不動産テック界隈もこの劇の結末を気にする。ある不動産テック企業の社長は「WeWorkの転落は不動産テック界隈にもネガティブな影響をもたらすのでは」と懸念する。
 一方で次のような見方もある。
 「結論として、日本Weworkにはあまり影響がないのではないか。そもそも日本法人は半分がソフトバンクの資本なので、日本独自の路線を歩むものと思われる。影響として出店スピードが落ちることも考えられる。しかし既に手掛けている案件については早く出店しないと収入を得られず逆ザヤが拡大するので当面は増え続けるのではないか」(不動産テック関係者)
 さる株式評論家はSBGのトップ、孫正義氏の出方に関心を寄せる。「SBGの歴史は最近のゾゾを好例としたM&Aの歴史。米国ヤフーや英国ボーダフォンなど例を挙げればきりがない。それだけにウィーワークがSBGの軍門に下れば、次の焦点は『孫氏のお手並み拝見』となる」。
 シェアオフィス・コワーキングスペースの代表的存在となってきた「WeWork」。角が折れたユニコーンの一挙手一投足にしばらくは注目が集まりそうだ。


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