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新東京国際リーガル 不動産チャットボット「ObotAI STK」

2019.08.13 18:40

スムーズな外国人向け不動産売買業務実現
 海外からの日本不動産投資ニーズが増している。課題は業界で外国人投資家に対応できるネイティブが少ないこと。それを最新技術で補うことができそうだ。

 外国人不動産売買や国際相続手続きなどグローバルな法務対応を得意とする司法書士法人の新東京国際リーガル(東京都千代田区)は多言語コミュニケーションツールを開発するMARIANA OCEAN JAPAN(マリアナオーシャンジャパン、東京都渋谷区)と共同で、外国人向け不動産売買に特化したチャットボットシステム「ObotAI STK」のサービスを開始した。
 「ObotAI」は2018年8月よりサービススタートしたチャットボットシステム。日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語など7言語に対応し、「リアルな会話」ができることに特長を持つ。インバウンド関連事業をメーンのターゲットとしていて、現在導入企業数は15社を超える。
 今回の「ObotAI STK」では英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語に対応して不動産事業者向けに外国人の不動産売買に対応するチャットボットシステムとして展開する。不動産業界専門用語などの監修を新東京国際リーガルが担当した。
 代表の佐々木雅人氏は「大手の不動産会社でも外国人対応をネイティブで対応できる人材は少ない」と指摘する。非ネイティブで対応することが多くあるが、それでも「不動産の専門用語での細かい面の伝達が難しく、ネイティブにとって必ずしも日本の不動産の慣習やルールの理解がされていない」と指摘する。
 同社ではこれまでもグローバルな契約対応や、書類作成の手続き代行などを展開。今回の「ObotAI STK」では外国人からのホームページでの質問への対応など一次対応を自動化する。
 佐々木氏は業務のなかで「海外の人による日本の不動産取引は今後も増加していく兆しがあるのでは」と感触を得ている。
 同社の外国人クライアントのうち、7割は中国語話者。同社が拠点を置くシンガポールはもちろん、中国、台湾、香港、カナダなどに在住の人たちからの依頼があるという。かつて「爆買い」という言葉が流行ったが、「現在、買う意思を持っている人たちはより長期的な視点に立った投資家が多い」という。  「キャピタルゲインだけでなく、長期保有を前提として利回りや遵法性を質問される方もいらっしゃいます。日本の不動産価格は高騰していますが、世界の不動産と比べると安定性も高いので、関心は高いものと実感しています」  裏を返すと、これらのニーズを取り逃すことは日本の不動産事業者にとっては大きな機会損失となりかねない。  7月の発表以降、大手・中堅の不動産業者を中心にシステムへの質問や、実際に導入を前提とした引き合いが来ているという。加えて「ObotAI STK」ではAIを導入しているので、パターンのない質問に対してはより最適な回答を導き出そうとすると同時に、質問パターンがデータとして蓄積することができる。「このデータを使って改良を加えていくことで、スムーズな一次対応が可能になっていくのではないか」と期待を寄せる。  ドメスティックな不動産業務だけでは将来の展望が描きにくくなっている。グローバル対応をどのように進めていくかが今後課題となっていきそうだ。


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